http://www.mtgcommander.net/Forum/viewtopic.php?f=1&t=19267

ノーチェンです。

ルールチームは現在の環境を良好なものと感じているようで、その旨以外の特記事項はなし。
他のコメントは統率者2019とモダホラはいい感じにEDHを刺激するセットだったよね、ってくらい。

次の改定は2020年になったら。

マッドネス、フラッシュバック、変異、居住、らしいですね。

見た通り、居住だけが明らかに他に比べて弱くてデザイン空間も狭いので、Twitterでどうすればまともな居住カードになるのか大喜利が行われたりしてます。

「クリーチャーしか増やせない」「そもそも増やすトークンを準備する必要がある」となると確かに面白いカード、強いカードにするのは難しそう。
分かりやすく後者のデメリットを消せる「トークン出して居住」なんてカードは前のラヴニカでやっちゃったし(その上、「もっと強いトークンがいた場合を考えると、トークン2体出すカードより少し重くしなければならない」せいでコイツがクッソ重いんだ)、これ以上のデザイン空間があるのかどうか。

せめてクリーチャーでないトークンもコピーできればねー。


他の能力に関しては、マッドネス、フラッシュバックは相性が良いので、この2つが同時に入る事でインパクトのあるコンセプトが出来るかも、とか思ってる。

変異は、変異コストの3マナ2/2が構築で使ってると重く感じるので、統率者領域にいるだけで2マナ以下で出せたりするジェネラルがいると嬉しいかも。

まあなんにせよ続報が楽しみ。
↓こちらのページのリンク先から行けます。(英語です)

https://www.mtgnexus.com/viewtopic.php?f=24&t=500
※ コメントいただいたので追記 ※
この意識調査が行われているサイトは、ルールが記載され、普段禁止改訂などの発表などにも使われているMTG Commanderではなく、MTG Nexusという別のサイトで行われているようです。
ルーリングチームのトップであるSheldon Menery氏自らが「プレイヤーの声を聞くために投票して欲しい」とツイッターで言っていたので、公式側が依頼したものと自分は考えていて(MTG Commanderのサイトにあのような投票機能を設置するのが難しかったなどと予想しています)問題ないと思っていますが、もしも不安に思う方はこの話を参考にして下さい。



幾つかの質問で成り立っており、全ての質問に答えると現在の票の分布を見る事も出来ます。

これは毎年行われているEDHプレイヤーに対する意識調査の一環との事です。
今回は広いプレイヤーに調査の門戸が開かれたという事ですね。
2019/7/12 21:00現在、1万人近くのプレイヤーが回答しているようです。

自分はこの試みを好意的に捉えているのでこの場で宣伝させてもらいたいと思っています。
自分が賛意を示す、EDHの理念である「 統率者戦は気持ち良く遊ぶためにあります」「統率者戦の目的はプレイヤーが共鳴できる体験を作ることです」(Ron Foster氏の訳文ツイートより抜粋)という言葉に則るのなら、より広く、多くのプレイヤーの意見を集めた方が(少なくとも多数決的な意味では)より望ましいルールになると思っているからです。

という訳で投票を促すため、英語で書かれている各質問の項目について解説させてもらいたいと思っています。

・1つめ
現在の禁止推奨リストから解禁するならどれ?(複数回答可、解禁なしもアリ)

・2つ目
新たに禁止推奨カードを加えるとしたらどのカード?(複数回答可、追加禁止なしもアリ)

・3つ目
2019年7月に行われた(今回の禁止改訂のもの)アナウンスについてどれくらい満足してる?

・4つ目
(21点で敗北させる)現在のジェネラルダメージのルールについてどう思う?

・5つ目
(40である)現在の開始時のライフについてどう思う?

・6つ目
(10点で敗北させる)現在の毒についてどう思う?

・7つ目
固有色ルールについてどう思う?

・8つ目
「願い」カードについてどう思う?

・9つ目
統率者をライブラリーに混ぜて統率者領域に戻れなくするルールについてどう思う?(説明:過去には《呪文丸め/Spell Crumple》などでジェネラルがライブラリーに領域移動する際は、ジェネラルを統率者領域への移動に置換する事が出来ず、それがジェネラルを封殺する戦術のひとつとなっていた)

・10個目
「デッキに入れるのは認めるが、ジェネラルとして使用するのを禁止する」ルールについてどう思う?(過去一部のレジェンドがそういう扱いになっていた)

・11個目
「プレインズウォーカーをジェネラルに出来る」というルールについてどう思う?

・12個目
現在のルールにどれだけ満足している?

・13個目
現在のルール作成グループの仕事にどれだけ満足している?

・14個目
フォーマットの管理に公式(Wizards of the Coast)がどれくらい手を出すのが望ましいと思う?

・15個目
このフォーマット周辺に、あなたはどれくらいの影響力があると考えている?(10段階)

・16個目
あなたは統率者戦をプレイし始めて何年くらい経つ?

・17個目
あなたの所属する地域は?

・18個目
あなたが統率者戦意外に好むMTGのフォーマットは?

以上。
EDHプレイヤーの内、興味がある人は是非とも投票してやってくれよな!
恐らく混雑している事が原因のサイトクラッシュでソースが張れないのでひとまずシェルドンのツイートから。

https://twitter.com/SheldonMenery/status/1148246541221736448

※ 追記 サイト復活しているようなので↓
http://mtgcommander.net/Forum/viewtopic.php?f=1&t=19171

この通り、

《エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria》
《パラドックス装置/Paradox Engine》


が禁止。

《絵描きの召使い/Painter’s Servant》

が解禁。



だそうです。

コメント見れないから詳しい理由はまだ分からないけど、

☆《エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria》はカジュアルだと単色ジェネラルへの圧が強過ぎるのが良くなかったのかなー、って印象。解禁された《絵描きの召使い/Painter’s Servant》と組むとロックになるのもあるし。

☆《パラドックス装置/Paradox Engine》は色んな茶系デッキで優秀なコンボパーツだったけど、物凄く強いコンボって訳でもなかったイメージなんだけどどうなのかねー?
《変幻の大男/Protean Hulk》とか《むかつき/Ad Nauseam》とか、もっとぶっ飛んだコンボは許されたので、どのデッキでも出来る点を嫌われたのかな、って勝手に思ってる。
《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》が禁止された理由みたいな。(みんなでエムラクール合戦になるから止めよう)

☆《絵描きの召使い/Painter’s Servant》は現状だとまあ、《丸砥石/Grindstone》とのコンボが有名だけど倒せるのは一人ずつだし許されてもいいんでない?
《自己洞察/Insight》とか《たい肥/Compost》の色対策と組み合わせて爆アドしてみたい。

みたいな印象。

https://mtg-jp.com/reading/publicity/0032686/

モダンは《黄泉からの橋/Bridge from Below》禁止。
まあ概ね皆さんの予想通りの展開になりました。
昨日来てましたね。

http://mtgcommander.net/Forum/viewtopic.php?f=1&t=19104

禁止解禁はノーチェン。ただしルールに変更あり。


・ルール0
まず、一番最初にルール0番として、「以下は公式ルールです。しかしローカルルールを付け加える事は自由です。その場合はゲーム開始前にアナウンスしてください」というものが加わった。
これはEDHの成立当初からあった『社会的であり、トーナメントマジックの代わりとなるフォーマット』というスタンスを明確にするもの、との事。

そもそも身内でわいわい遊ぶルールなんだから、身内で遊ぶのに都合のいいようにルール改変するのは全然構わないよ(ただしルール変更は事前にメンバーに分かるようにしてね)、みたいな感じ?



・サイドボードの扱い
そうしてそれに伴い、今までは「コミュニティによっては採用してもいいよね」的にふわっとした感じで書いてあった『サイドボード・ウィッシュボード』に関するルールが変更されました。

これからは、公式ルールに則るならば、ゲーム外からカードを持ってくる能力は機能しません。(もちろん、「サイドボード・ウィッシュボードあり」と先に決めておいて、ゲーム外からカードを持ってくる事を認めるゲームをする事はルール0により許される)

今まで、大会形式だといちいち使えるかどうか明言されていたサイドボードがしっかり禁止扱いになったのですっきりした形に。

個人的にはルール的に色々怪しい所だったから良い変更だと思った。(公式に書かれた正式なルールでありながら、選択制って書いてるから扱いが面倒くさかったので)



今回はこんな所だそうです。
田舎者なので東京ほど多くの参加機会はないのだけれど、自分で大会開いたり、よその大会に出たり、大会の結果を見たりして自分なりに考えた「EDHの大会で勝ちやすいデッキ」の条件のお話。

大会の形式は、特殊ルールなし、1位のみがポイントを得る(勝ちぬけで上位から高ポイントを貰っていく形式じゃないヤツ)予選を3~5ラウンド程度やって、トップ4で決勝、みたいなヤツを前提で。

ちょうど今月の16日に、岩手の一関でやる大会(https://kakkokari.diarynote.jp/201901150021163727/)とかと同じ形式ですね!

まあ宣伝はさておき、実際にプレーンなEDHの大会だとこれ系の形式が多いようだし。


あくまで主観なので話題程度で読んでね。




☆一切の妨害が入らないとして、ある一定以上の速度と安定性をもったフィニッシュ手段を持つ。
まずはこの辺が大前提。
EDHはコンボが優勢で、そのデッキの多くが一桁ターン中に決まるように組まれている。

そんな環境の中、せっかく周りが事故って最初の数ターン大した事出来ない展開になったのに、その状況で勝ちを拾えないってのは辛い。
逆のパターンが発生した時にあっさり負けてしまう事も考えると、その時点ですでに他人にアドバンテージを与えてしまっているようなもの。

勝ち手段はコンボでもロックでもコンバットでもいいので、とにかく速やかに他人を機能不全、あるいは敗北させられるようなデッキである必要がある。
自分が見る限り、勝っているデッキは皆その点は満たしている。



☆対戦相手が見えない・防げないタイプのフィニッシュや強ムーブを持つ
・見えない
対戦相手が無警戒に動いた隙を突けるのなら、その対戦相手のハンドに有効な妨害があった時でも勝てる。
これは知識量や、そもそものフィニッシュ手段の選択などで出る要素。

マイナーなカードはスルーされがちだし、知らないコンボは警戒し切れない。
そうして、そういった取りこぼしによって、こちらは大きなアドバンテージや勝利を手に入れる事が出来る。

逆に「見える」勝ち手段となってしまうのが、召還酔いがあって返しに勝てるのが見え見えの《隠遁ドルイド/Hermit Druid》やオープンハンドの《むかつき/Ad Nauseam》、トラシオス&ティムナのハルクフラッシュなんかも非常に有名なので常に警戒される側になるだろう。
なのでこれらの点で、上記のような勝ち手段をフィニッシュに据えるのは不利であると言える。



・防げない
いくら見え見えの勝ち手段でも、適切な妨害カードが無ければ指をくわえて見ているしかない。
これはフィニッシュ手段の選択によって発生する。いくら知識を集めても覆しきれない要素。

具体的には、カウンター以外で止めにくい《むかつき/Ad Nauseam》や、全ての色で可能な除去による妨害《生き埋め/Buried Alive》を無視する、即座に《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》が出てきて除去を無視出来る《閃光/Flash》などなど。

上に書いた、警戒されやすい有名な「見える」フィニッシュ手段だが、それでも採用されるのにはこちらの理由があるのが大きい。
強く、早く、止めにくいフィニッシュは、見えていても止まらない事が多いのだ。

また、この「見えているけど止めにくい」勝ち手段には《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》の追加ターンループも含まれると自分は思っている。
これは使って勝ったり使われて負けたりしてて感じた事なんだけど、コイツどこをどこまで叩けばループの始動を防げるのかが非常に分かりにくい。
手札にもよるし、マナの残量にもよるんだけど、土地しかないし手札も3枚くらいの所から、あれよあれよとアドと追加ターンが繋がって勝っちゃうパターンを何度も見て来たし。
エドカスはいくら叩いても叩き過ぎって事はないって話だ! 勉強になったな!



☆長期戦になっても戦える
その多くが「妨害が無ければ」一桁ターンでゲームを終わらせる事が出来るデッキ揃いのEDH決勝卓なのだが、その多くはまた何枚かの妨害に枠を割いている。

自分より早くブン回ったデッキを咎めて自分のフィニッシュを間に合わせるために、あるいは自分のフィニッシュを咎める妨害を見越してそれに対抗するために、多くのカウンターやパーマネント除去、墓地対策などが飛び交う事も珍しくない。

そうなると、全員が計画通りに数ターンで勝利する事が出来ないままゲームが続く事となる。
フィニッシュは一度弾かれ、手札も減り、ドローはすでに過剰となったマナソースだったりする。
1ターン目に置いた《古えの墳墓/Ancient Tomb》や「暇だから」としかけられたシステムクリーチャーやジェネラルのコンバットにより、気が付けばライフも心もとなくなり始める。

そんな時に重要になってくるのが、「長期戦を戦えるデッキであったか」という事だ。
これにはいくつかの要素が見える。


・ドローソースの多さ
ドローが多ければ必然的に息切れしにくくなる。
だが、ドローカードを沢山いれると最速の動きを邪魔するし、そのくせ長期戦になったからといって十分な枚数が手札に入るとも限らない。
なので、ジェネラルがアドバンテージ源になっているのならなお良い。《時間の大魔道士、テフェリー/Teferi, Temporal Archmage》や《トリトンの英雄、トラシオス/Thrasios, Triton Hero》、《織り手のティムナ/Tymna the Weaver》なんかが強いとされるのはこの点も大きい。


・広い対応力
ゲームが長く続けば、それだけ多くのカードが盤面を飛び交う事となる。
デッキの奥に眠っていた、致命的な置物や、長い経過ターンのおかげで無視できなくなってくるライフを削るクリーチャー、こちらのマナソースを壊滅させんとする除去呪文などなど。
長期戦だと、それらのカードに対抗する手段がどれだけ入っているかが重要になってくる。

戦場にある限り他人のコンボの始動を許さない妨害置物や、継続的なアドバンテージソースやマナソースを破壊する除去、逆に対戦相手のそれらから自分を守るカウンターや除去などだ。

多人数戦なので他のプレイヤーに任せられる事があるとは言え、幅広い状況に対抗できる青(万能除去のバウンスと、他の除去では触れられないカードにも触れられるカウンターを持つ)はその点で有利で、逆に触れる範囲の狭い黒(アーティファクト・エンチャントにまともに触れない)は不利になりがち。
なので、可能ならば他色のジェネラルでデッキを組んだ方が、長期戦ではより安定する事となるだろう。
最も有利な青でさえ、クリーチャー以外に対する確定除去を持てるようになるので他の色と組んだ方が長期戦は安定するようだ。


・フィニッシュ手段の粘り強さ
互いの妨害の差し合いにより、互いのデッキ内で最も早く最も止めにくいフィニッシュ手段を止められてしまった時に起こりがちな長期戦。
そこからの脱出手段として非常に有効なのが、「その早くて止めにくいフィニッシュをもう一回行う」である。
サブの勝ち手段も悪くはないが、それはあくまでサブ。揃えにくくて遅かったり、重かったり、止めやすかったりしがちだろう。

なので、フィニッシュ手段の粘り強さは長期戦で非常に重要となる。
複数枚デッキに入っているリアニメイトで何度も挑戦できる《生き埋め/Buried Alive》や《儀式の大魔導師、イナーラ/Inalla, Archmage Ritualist》の《呪文探求者/Spellseeker》軸コンボや、瞬間的なマナ加速から勝利手段までをまとめて担保してくれる《むかつき/Ad Nauseam》デッキの《ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Will》、デッキ内が金太郎飴な《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》や《アーカム・ダグソン/Arcum Dagsson》のジェネラル再キャスト連打なんかがそれに当たる。
緑のデッキなんかは、単純に《永遠の証人/Eternal Witness》が一枚入っているだけで、クリーチャーサーチが豊富な事もあって粘り強さがぐっと上がる場合がある。


・コンバット力
長期戦になると、必然的に戦闘フェイズも増える事となる。
戦闘で相手のライフを削る事が出来たなら、序盤はあまり気にならなかった《古えの墳墓/Ancient Tomb》や《森の知恵/Sylvan Library》のようなカードでのライフロスにも制限をかけていける。
十分なターンがあれば、あわよくばゲームからの脱落すら狙える。

コンバットデッキならともかく、コンボデッキではわざわざクロック要員を準備する必要は無いのだが、それでもジェネラルが無駄に大きくて飛んでたり、デッキ内のコンボパーツやシステムクリーチャーのサイズがあるのなら、長期戦で優位に立てる機会が増えるだろう。


大会結果などを眺めていると、コンボデッキの場合、特に重要なのはドローソースの多さ(特にジェネラルがアドバンテージソース)フィニッシュ手段の粘り強さである印象を受ける。



☆自衛能力
上の項で書いた「広い対応力」と被る部分ではあるけれど。

・1枚のカードで詰まない
墓地に頼り切った高速で勝てるデッキで、《安らかなる眠り/Rest in Peace》を除去できないのは問題だ。
貴重な1ゲームを、とある対戦相手1人の初手に偶然入ってきた1枚のカードだけで捨ててしまう事になるのだから。

サイドボードの無いEDHでは、デッキ内にある程度の「対策の対策」を入れたデッキの方が安定性が高い傾向があるように思える。


・特定のデッキを詰ませられる1枚のカードがある
上とは逆の視点の話で。
墓地を使わないデッキの《安らかなる眠り/Rest in Peace》、アーティファクトの少ないデッキの《無のロッド/Null Rod》、クリーチャーの起動型能力に頼らないデッキの《呪われたトーテム像/Cursed Totem》などなど。

これらのカードは、自分のデッキの最速の動きには一切貢献しない、完全に妨害一辺倒のカードであるにもかかわらず投入しているデッキが複数みられる。
デッキのノイズにもなり得るが、上手くすると、軽量な1枚のカードで対戦相手を1人(場合によっては数人)脱落させる事が出来るのは、流石に効果が大きいらしい。


・クリーチャーによる集中攻撃に耐えうる除去
40ライフのプレイヤーを3人倒す必要があるため、コンボに比べると遅いコンバットデッキではあるが、それはデッキを使う側の視点の話。
一番最初に狙われた側からすると、コンボデッキ並みの速度でクロックをかけられる事になるので、デッキが無防備だとあっさり脱落しかねない。

環境がスペルや墓地中心の止めにくいコンボデッキが優勢だからと、妨害を《払拭/Dispel》や《フェアリーの忌み者/Faerie Macabre》といったカードに偏らせているデッキを、勝っているデッキではあまり見ない印象がある。

ジェネラルというクリーチャーが必ずデッキに入っている環境であるため、環境がコンボよりとは言ってもクリーチャー除去は腐りにくい。
《金粉のドレイク/Gilded Drake》や《剣を鍬に/Swords to Plowshares》、《毒の濁流/Toxic Deluge》といったカードに妨害の枠をある程度割いた方が安定性は上がるだろう。
カウンターも、《否認/Negate》や《狼狽の嵐/Flusterstorm》のようなカードばかりよりも《マナ吸収/Mana Drain》や《対抗呪文/Counterspell》のようなハードカウンターを持っているデッキの方が安定している印象だ。




とまあ、大会で勝っているデッキには大体こんな要素が強いイメージがある。
この記事が、今後EDHの大会に出る際に参考になれば嬉しいです。

ちょうどもうすぐ大会がある地域もあるようですし。
具体的には2/16日に岩手県でとか。

https://kakkokari.diarynote.jp/201901150021163727/


という訳で大会の告知でした。

よろしくお願いいたします。

http://mtgcommander.net/Forum/viewtopic.php?f=1&t=18880

他の禁止改訂に比べて微妙に遅かったぞ。


今回はノーチェンだそうです。

コメントも平和。
「ドミナリア伝説沢山で楽しかったね!」「統率者2018もうすぐだよ楽しみだね!」「M19はエルダードラゴン5匹来たからヴォーソス的にアツイね!」
みたいな。毒にも薬にもならねぇ。
ノーチェンだそうです。

http://mtgcommander.net/Forum/viewtopic.php?f=1&t=18830


コメントの方も特に何かに言及する事もなく。
「環境は健全だし、ドミナリアは伝説沢山いるから楽しんでね!」みたいな。
タイトルは偉そうだけど内容は大した事ないぞ。

ネット上でEDHのデッキ構築論とかは結構見る気がするけれど、プレイング論はあまりに少ない。(真っ先に自分が大昔(2013年)に書いた記事が出てくるレベル。それくらい少ない)
それは多分、GPやプロツアーのような大型の大会が少なく、またプロプレイヤーのような「客観的な評価で明確に普通のプレイヤーよりも数段上手い・強いとされているプレイヤー」がいないため、「信頼のおけるプレイヤーが語るがゆえ、その内容の信頼度も高いプレイング論」ってものを誰も書けないからだと思う。

だから今回は、あえてそういうプレイング論について書こうと思う。
まあ勿論、自分は「信頼のおけるプロプレイヤー」側の人間ではない「一般的なプレイヤー」側なので、その程度のレベルの脳みそが考えた限界である事はご了承。
テキスト書く負担を減らすために箇条書きとかで適当に書くけどご了承。

大昔に書いた記事と考えが変わっている所も多分ぼちぼちあるぞよ。



☆コンボデッキがコンボを決めに行くタイミングについて
◎オープンリーチは出来る限り控える。
アンタップとソーサリー妨害のタイミングを3人ものプレイヤーに与えてたら大抵止まる。全員の手札が枯れ気味とか、よっぽどでない限り控えたい。
(《隠遁ドルイド/Hermit Druid》が頻繁に高速で出て来るのに中々決まらない印象があるのは多分この辺が主な原因)

◎マナを使わない妨害もあるが、基本的には妨害にマナは使う。
マナを使わない妨害は、レガシーと比べてデッキ内の割合がずっと低いので、《意志の力/Force of Will》とかへの警戒はそこまで高くしなくていい。
ゆえに、タップアウトは基本的に妨害なしと見ていい。

◎コンボを仕掛けに行くタイミングは、可能ならば2人、最低でも1人がタップアウト状態の時が望ましい。
ブラフや暇してるだけの可能性もあるが、数枚の手札を抱えた3人がマナ立ててる状況の場合、流石に1人くらいは妨害を構えている。

◎妨害に対する妨害(概ね打ち消し呪文)が1枚使える状況は、1人をタップアウト扱いにしていいくらいの評価。
手札の枚数にもよるが、1人からコンボに合わせたインスタント妨害が2枚も3枚も飛んでくるのはそう多くない。デッキの中のインスタント妨害は、一般に10枚あれば多いくらいだ。

◎誰かが仕掛けに行ったり何かのアクションをして妨害の打ち合いになった直後はチャンス。
それに関わったプレイヤーのどちらか(幸運な時には両方とも)は、マナか手札の妨害が尽きているはずなので。

◎各色の手札からインスタントタイミングで出てくる妨害の主な対象とマナ域(複数種類入り得るマナ域)を覚えておくと、相手の立てているマナを見て、撃たれ得る妨害をある程度予想できる。

以下は自分が体感しているイメージ

白:1マナ・生物除去(妨害がソーサリーに偏っている事多し)
青:2マナ・打消し、バウンス 1マナ:限定的な打ち消し
黒:0マナ・生物除去 (妨害自体が少ない傾向)
赤:1マナ・青対策 (妨害がソーサリーに偏っている事多し)
緑:3マナ・置物除去(妨害がソーサリーに偏っている事多し)


・白は置物妨害が優秀なので、《剣を鍬に/Swords to Plowshares》《流刑への道/Path to Exile》以外のインスタントは入りにくい。置物破壊は《沈黙のオーラ/Aura of Silence》などの置物で行う事が多い印象。色んなタイミングで色んな妨害になる《沈黙/Silence》の存在は意識しておきたい。
・黒は高速で攻められるわりに、不器用な妨害が多いので妨害を切るか他色に任せて黒いカード自体は速攻寄りな事が多い。
・赤は生物やアーティファクト対策自体は多いが、火力や茶対策が大量マナソース破壊狙いのソーサリーである事が多いため、インスタント少な目の印象。インスタントのアーティファクト破壊は少しだけ入っているパターンが多い(《モグの分捕り/Mogg Salvage》あたり)ので意識はしたい。
・緑は妨害をクリーチャーの能力に頼る事が多く、ゆえにソーサリータイミングのキャストに寄りがち。3にしたのはインスタントは《内にいる獣/Beast Within》と《自然の要求/Nature’s Claim》の採用率が高く、そのどちらかを構えられている可能性を考慮するマナ域であるため。




☆マナ加速について
◎EDHのアーキタイプは基本ランプデッキ。
線の細いテンポとか、1対1交換の合間にちまちまアドを稼いで抑え込むコントロールとか、高効率な軽量クリーチャーで素早くライフを削り切るビートダウンとか、1VS1だからこそ成り立つアーキタイプなので。

最終的に行う行動がコンボだろうとビートだろうとコントロールだろうと、多くのデッキは基本的にはマナ加速から入る。
そのマナを背景にビッグアクション(コンボだったり、致命的なクリーチャーだったり、アドバンテージ・コントロールカードだったり)を起こして勝つ。

デッキの3割が土地で2割がマナ加速、つまりデッキの半分がマナソースってデッキが非常に多い。


◎中盤以降、「脅威の展開・追加のマナ加速・ソーサリー妨害・コンボ準備・コンボ始動」などを複数同時並行で行ったり、それらと「インスタント妨害を構える行動」を両立しながら行えるようになるため、特に序盤はマナ加速を優先して動いた方が良い結果になる事が多い。
序盤のドローやコンボ準備は余っているマナとタイミングで。


◎中盤以降は、ある程度のマナが確保出来ているのなら、手札の妨害を構える事を優先しながらマナ加速する。
無茶なマナ加速をして隙を作り、そのタイミングで負けたら勿体ない。


◎ただし大量破壊などで自分のマナベースが他者に比べて遅れている時はその限りではない。
マナが無い事には話にならないので、隙を作ろうがまずはマナベースやそれの元になる手札を構築し直し、周囲に追いつく事を優先する。
妨害は割り切って他のプレイヤーに任せる。


◎序盤、マナ加速よりもドローやコンボ準備が優先される事はまずないが、妨害が優先される事はあり得る。
相手がオープンリーチやそれに準ずる状況になった場合にはそれを止めなければ負けるし、圧倒的なマナベース・アドバンテージ差を付けられた場合(《魔力の墓所/Mana Crypt》経由の《金粉の水蓮/Gilded Lotus》が2ターン目に、とか)には早めにそれを挫かないとずるずると圧殺される。


☆《リスティックの研究/Rhystic Study》《Mystic Remora》について
◎適当に引かせまくってると取り返しのつかないアド差が付きかねない、良く見るドローカード達。
基本的には引かせないように動く。

◎リス研は1マナなので基本的に払う。
払わないタイミングは、「もうコンボ決めて勝ちに行く」って時か、最序盤のマナ加速くらい。
最序盤のマナ加速(特に《太陽の指輪/Sol Ring》など2マナ以上伸びるカード)は、キャストした以降のターンはその加速したマナソースでリス研のマナを継続的に支払えるようになるので、多少は諦めて展開した方が上手く行くパターンが多い印象。

◎ギリギリのマナで何かをキャストする時、リス研のマナを払わずインスタント妨害用のマナを立てるかどうかは悩ましい。
自分の場合、序盤は割り切ってリス研にマナを払い、中盤以降は多少展開を遅らせて妨害用のマナを立てる事が多い。基本は引かせない路線。

ただ、遅らせた展開が次ターン以降進む見込みがない場合(例:ハンドに土地なし、場に3マナ、手札に《Demonic Tutor》と《秘儀の否定/Arcane Denial》)は諦めて展開を優先する。


◎《Mystic Remora》は4マナでほぼ払いきれなくて辛いが、特に1ターン目レモラの場合は累加アップキープを支払っている方も結構重い。
最序盤のマナ加速は多少手札を渡すのも必要悪と諦めてキャストするが、ある程度マナが伸びた所での《印鑑》キャストや序盤のマナ加速以外のカードはキャストを見合わせる場合も多い。

判断基準は対戦相手の残りマナ。1ターン目レモラの後、《太陽の指輪/Sol Ring》や《魔力の墓所/Mana Crypt》を置いてきた場合には累加アップキープの支払いがかなり楽になっているので諦めて引かせながら展開。

それらが無い場合、毎ターンの土地セットのみだと累加アップキープのおかげで使えるマナが増えず、放っておくとレモラ維持を諦める算段が高い。
維持されたとしても、向こうのドローは増えないわ手札を展開するにはマナが足りないわで足を止めているこちらと同じくらい牛歩になっているはずなので気にせず一緒にゆっくりする。

周囲が気にせず展開しまくってきた場合には、諦めてレモラ側の手札が溢れる事を期待しつつ自分も展開する。
周囲に比べて自分の展開が遅れ、レモラはそこそこの手札を手に入れ、と言う状況が最悪なのでそれは避ける。


◎《Wheel of Fortune》や《意外な授かり物/Windfall》のような手札リセットがそのターンや次のターンに撃てそうな場合、じゃんじゃん展開して手札リセットに賭ける動きに行く。
案外通るし、打ち消されたとしてもその分マナと手札を使っているので展開が遅れてくれる。


◎自分が《Mystic Remora》を使う場合、出来る限り長く維持する事が多い。
手札が15枚で《魔力の櫃/Mana Vault》などから大きく展開できる、累加アップキープに使わない分のマナを加えればそのままコンボを決めに行ける、とかでもない限りひたすら維持。
手札の枚数は正義だし、一部ループコンボはカードのキャストを繰り返す(未来独楽、サルベイジャー、パラドックスタシグルなど)ので維持しているだけで実はコンボが止まっていた、なんて事もある。



とりあえずぱっと思い付いた所で、コンボデッキでコンボを仕掛けるタイミングと、マナ加速のキャスト、リス研とレモラについて書いてみた。
他の人のプレイング論も見たいので、気が向いたら誰かDNとかに書いてくれ。
http://mtgcommander.net/Forum/viewtopic.php?f=1&t=18777

ノーチェン。
あと、予定通り銀枠は再び禁止に。

コメントも、主に銀枠の話だった。(形式の違う楽しさが提供できたと思う。大多数から好評だった。将来行うこれと同じような逸脱(銀枠に限らず)への可能性が感じられた。銀枠を反対していたコミュニティに銀枠への良い接し方の基準を提供できることを願っている)

まあ平和って事らしいですね。
http://mtgcommander.net/Forum/viewtopic.php?f=1&t=18749

何枚かの禁止カード込みで、銀枠のカードが解禁になりました。
ただし2018/1/15まで。

……ええ……。
エイプリルフールかよ。

互いにわかっている、身内のボードゲームプロレスならともかく、ガチでやると地獄しかない。不安でいっぱいだよ。
とはいえ、流石に直近の大会では銀枠禁止にしている模様。

この約1月の間に、どれくらい目にする事になるのかねー。
http://mtgcommander.net/Forum/viewtopic.php?f=1&t=18712

カードもルールもノーチェンです。

今回は良い意味で本当に何もなかった模様。
コメントの方も、「平和。コマンダー2017良かったよね。平和」みたいな平坦の極みみたいなやつだった。のでコメントのざっくり和訳もしません。

平和。
昨晩は、イクサランの大量プレビューとか、PWの唯一性ルールが無くなって代わりに伝説ルール適用になるとか色々あり過ぎたけど、とりあえずこの話。
知ったのは昨日だけど、このルール変更自体は8/25から適用されていたっていう旬を過ぎた話題ですが。

そのルール変更とは、rule800.7(多人数戦では「ゲームに勝利する」効果は代わりに「対戦相手全員を敗北させる」)が削除された、というもの。


これにより、いくつかの状況で結果が変わる事に。

統率者戦で、いずれかの対戦相手が《白金の天使/Platinum Angel》をコントロールしている状態で《研究室の偏執狂/Laboratory Maniac》などで特殊勝利した時、

・以前
対戦相手全員を敗北させるため、《天使》コントローラー以外の対戦相手は敗北。
《天使》コントローラーと《偏執狂》プレイヤーが残ってゲームが続く。

・現在
《天使》の効果で勝利できないため、誰も脱落せずゲームが続く。


これが一番見るパターンかなー、って。
《白金の天使/Platinum Angel》よりもむしろ《むかつき》デッキに入ってる《天使の嗜み/Angel’s Grace》で起こりそう。

大会形式によっては「対戦相手を倒した(敗北させた)数がポイントになる」とかもあるので、その場合は特殊勝利しても何にもならない、なんて事も。

あとは、別フォーマットだと
大乱闘戦で、レンジ外のプレイヤーが特殊勝利した場合、その場で勝者が決まってしまうのでゲーム終了。

とかも。
超大人数で行われる場合、対岸でこれされると事実上干渉不可で、突然敗者としてゲームが終わっちゃうけどルールとして大丈夫? っていう不安がある。



まあ現実的にはそうそう影響ないだろうけど、軽くびっくりしたので記事にしてみた。
自分が参加した訳ではないのですが、先日横浜で行われた『第二回commander’s festival』の楽しそうなレポートが沢山上がっていたので。


☆大会結果
28人が参加したこの大会、優勝は第一回と同じプレイヤー、ぎゃすたーさんの同じジェネラル、《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》でした。
エドリックはかなり昔から強ジェネラルとして名高く、対抗策も長らく模索されているのだけれど、それでも彼は連覇しました。


という訳で、「みんなでエドリック倒そう!」という記事を書こうと思います。
次に大会で会った時には、ちゃんと予選で叩き直せるような対策を考えたいのです。

まあ、こっち(岩手近辺)だとエドリックさっぱり見ないんだけどさw
一応、結構長く「殴ってタイムワープする」っていう似たコンセプトの《奪い取り屋、サーダ・アデール/Thada Adel, Acquisitor》使ってたし、東北に来てもらった時に何度か対戦しているので、大きくずれた話はせずに済むと思う。思いたい。


☆エドリックが勝ち続けられる理由
エドリックは確かに強いジェネラルですが、クリーチャーのカードパワーは年々上がっており、少なくとも自分の感覚ではエドリック以上のポテンシャルを持っているジェネラルもすでに結構現れている。
それでもなお、なぜエドリックが勝ち続けられるのか。自分としては、その理由は大きく分けて2つあると思っています。


1・対策が古い
一般的に、エドリックの戦略として知られているのは「エドリック含めたクリーチャーを並べて殴ってアドを取り、追加ターンを利用してそのアドを膨らませ続け、最終的には他人にターンを渡す事なく最後まで殴り切る」というものであり、そうしてそれに対する有名な対処方法として考えられているのは「エドリックを見たら除去する」「ブロッカーを並べる」「暇があるならエドリックのマナクリを根こそぎにしておく」といった辺りだ。

だが、山ほどの《紅蓮地獄/Pyroclasm》に薫陶され、片手の指の本数を超える《ニンの杖/Staff of Nin》にしばかれ続け、今のエドリックは大きく姿を変えている。
上に書かれたような対策が、現在のエドリックに対して効かない訳ではないが致命的ではなく、そのためエドリックを抑えきれずにいるのではないか、と自分は考えている。


2・プレイヤーが状況判断に慣れていない
数か月に一度、楽しそうな伝説のクリーチャーが現れるカジュアルフォーマットであるEDH。
このフォーマットにおいて、同じジェネラル(特に古いジェネラル)と沢山の対戦を繰り返す事は稀だ。
多くの人が新しいジェネラルが出たら取りあえず組みたくなる。組む。
カジュアルフォーマットなので、勝ちは目指すにしてもデッキを回している楽しさ優先で、同じアーキタイプ・同じジェネラルを深く研究する事は少ない。

そんな環境のため、多くのプレイヤーは非常に多くの種類のジェネラルと、少しずつの対戦経験を積む事になる。
結果、トップメタとも呼べるアーキタイプにも拘らず、多くのプレイヤーがエドリックとの対戦経験を多く持てず、実際の対戦時に盤面から現在のエドリックの危険度を正確に読み取る事が出来ず、結果エドリックに勝ちを譲る事になる。

この「メタの中心のデッキとの対戦経験が積みにくい」という状況は、一般的な競技フォーマットでは起こりにくい、EDHのようなカジュアルフォーマットならではの問題だと思っている。(「問題」って書き方したけど、別に悪い事とは言ってないよ)



これらの問題点を埋めるべく、ここからはエドリックに対抗する方法として、
1・エドリックはどういうデッキか。
2・そんなエドリックに効く対策は何か。

という2点から話を進めていきたい。




☆エドリックってどんなデッキ?
まず、エドリックと言うアーキタイプについて。

結構勘違いされている事な気がしているのだが、エドリックは決してコンボデッキではないと思っている。少なくとも現在は。(大昔の《メムナイト》とか《スカイシュラウドの切断獣》をばらまいていた頃はコンボデッキだったと思っている)
「クリーチャーを並べ、エドリックを出して殴ってアドを取り、追加ターンを繋げ続けるループコンボ」というのは誤った認識だ。

自分の認識では、現在のエドリックとは「様々な手段でカードアドバンテージを稼ぎながら、バウンスやカウンター、コントロール奪取で凌ぎつつ、隙を見てフィニッシャーで殴り切るコントロールデッキ」だ。
フィニッシャーが「3マナと軽量で、追加ターンが繋がりやすいのでアタックが途切れにくいジェネラルによる追加ターンループ」であるだけで、デッキ内のカードの多くはアドバンテージを稼ぎ、生き延びるためのものだ。

また、コントロールデッキであるだけに、当然ながら真骨頂は長期戦にある。
全員が大量にターンを重ね、マナソースが伸び切った戦況はエドリックには望ましい状態だ。
それをコンボデッキと勘違いして「クリーチャーを根こそぎにした。手札にクリーチャー除去も握っている。もうエドリックは怖くない。あとはゆっくりコンボを揃えて料理するだけだ」とかやってると簡単にひっくり返される事になる。

《リスティックの研究/Rhystic Study》や《Mystic Remora》などでじりじり引き続け、安定して伸ばし続けた大量の土地を背景に、「『隙を見てのエドリック+即座に追加ターン』から始まるループ」「《約束された終末、エムラクール》」「《召し上げ》」「超過《サイクロンの裂け目》」などで一気に捲られるのは良くある負けパターンだ。


なのでエドリックに対抗するのならば、コンボデッキを相手取るような感覚ではなく、コントロールを相手取るような感覚で行わなければならないと自分は考える。




☆エドリックに対する対策
◎旧来の対策の穴
まず、旧来の「エドリックを見たら除去する」「ブロッカーを並べる」「暇があるならエドリックのマナクリを根こそぎにしておく」といった対策の問題点から。

・エドリックを見たら除去する
エドリックはアドバンテージソースなので、除去するに越した事はないのだが、特に中盤~後半に出てくるエドリックはカウンターに守られている事が多い。対して、そのタイミングで除去を撃つ側は大抵単発だ。
あるいは、ソーサリー除去を抱えたまま「エドリックキャスト→追加ターン」と動かれて死ぬ。
《Mystic Remora》などでエドリック側に手札を稼がれている時点ですでに負けている。むしろ対策すべきはそのアドバンテージ源か、上記行動をバックアップしているマナソース。


・ブロッカーを並べる
現実的に考えて、3人全員がブロッカーを安定して供給出来るデッキであるという事は難しい。そうして1人でもブロッカーを置き損ねればそこから追加ターンループは漏れ出す。
例えば《変身/Polymorph》デッキなんかだと、絶対的にクリーチャーが少なくなりがちだ。変身デッキに「エドリックだ! ブロッカーを準備しろ!」なんて言っても無茶な話だ。
この方向性の対策は現実的でないものであり、気に留める程度で基本的には諦めるべきである。
だからと言って、そういうクリーチャー少ないデッキに《禁忌の果樹園》でブロッカーばら撒いてあげてたら《変身》で即座に死ぬので論外だぞ。

まあそもそも、ブロッカー並べてゆっくりしてたら、上で書いた通り長期戦になってエドリックの思う壺だしね。


・暇があるならエドリックのマナクリを根こそぎにしておく
これも一番目と同じ。マナクリを除去っても土地やマナファクトというマナソースは残る。
《鉄びし/Caltrops》や《上天の閃光/AEther Flash》などの置物おいて安心してると、土地だけ(ただし数は多くマナは沢山出る)の盤面から「上家ターンエンドにバウンス→カウンターで守りながらフィニッシャー」とか動かれて死ぬ。

とはいえこの対策は他と比べれば随分有効な方。
マナソースを削る行動はとれているので、エドリックの行動にある程度の制限はかけられている。




◎新しい対策法
上の項で書いたような話を踏まえ、自分が考案する対策は「コントロールデッキを潰すような方法で対抗する」というものだ。
コントロールが嫌がる事はエドリックには大抵有効だと思っているので、それらの具体例を書いていく。


・速攻コンボ
エドリックのフィニッシャーや、大きなアドバンテージ源となる追加ターンは、当然ながら重い。召し上げやエムラは7~9マナは必要だし、追加ターンも一番軽くて5マナからだ。
なので、エドリック側がそのマナ圏に到達する前にゲームを終わらせに行くようなデッキで臨むと相手は辛いはず。
もちろんエドリック側も青いコントロールデッキであるだけに軽めのカウンターや除去は多めに入っているものの、早いターンで勝負を挑まれ続けると重くて撃てないカードが潜在的なディスアドバンテージに繋がり、不利な状況を作り出す事が出来る。

注意すべきは、EDHで使えるマナ加速が尋常でないため、その速攻を決められるターンが非常に少ない事。
「1T目土地マナクリ→2T目土地太陽の指輪→3T目土地セット」って感じのEDHじゃ珍しくは無い展開をした時点で6マナ到達だからね。ゲームが早い。

実質的に認められるのは《隠遁ドルイド/Hermit Druid》《むかつき/Ad Nauseam》《生き埋め/Buried Alive》あたりを特化した系統のデッキのみだと思う。



・早めのターンのアドバンテージ破壊
毎ターンのドローがあるゲームなので、当たり前だけど、ターンが経過するごとにプレイヤーが使えるカードの枚数は増えていくし、盤面にセットできる土地の枚数も1枚ずつ増えていく。
早めにセットした土地であればあるほど「のべで出して使ったマナ」は多くなるだろう。

逆説的に、序盤であればあるほど1枚のカードの価値は重い。
1T目に出したマナクリや土地が破壊されるのと、10T目に出したそれが破壊される事の価値は同義ではない。
初手に1枚しかなかった土地割られたら、ドローもままならず、ゲームにならない事だろう。一方、10ターン目にセットした8枚目の土地を割られてもその後の展開にさほど大きな影響はないだろう。

なので、リソースに対する妨害は早ければ早いほど良い。
つまり1ターン目《露天鉱床/Strip Mine》。
1ターン目のマナソースに《精神的つまづき/Mental Misstep》や《はらわた撃ち/Gut Shot》。
これ有効。

もちろん、使う側も「貴重な序盤のリソース」を消費してしまうので諸刃の剣ではある。
こういった行動を取った結果全体のゲームスピードを落としてしまった場合、結局コントロール側の有利な時間帯に突入する事になるので注意が必要だ。




・継続的なリソース削り
《取り憑かれた扉/Possessed Portal》《煙突/Smokestack》のような継続的にリソースを削り続けるカードはコントロールが最も嫌うもの。
カウンターを避けて無事に通す事が出来たなら、これらがある限りはある程度の長期戦が認められるようになるだろう。
ただ、これらを使う場合には自分もちゃんとリソース確保出来るようにしておくか、そこから早めに勝てる構築にしておく事。ただ長引かせてるだけだと無意味、どころか墓地が潤ってエドリックが有利になりすらする。



・《ハルマゲドン/Armageddon》
長期戦を臨む関係上、コントロールの重要なマナベースは土地となりがちだ。
なぜならアーティファクトやクリーチャーに比べ、破壊される事が少なく、必然的に色々な種類の妨害が飛び交いがちになる長期戦においては最も信頼出来るマナベースだからだ。
なので適切なタイミングでそこを叩かれると、エドリック側は中途半端な状況で盤面を固定され、重いカードも使えず苦しむ事になる。

《壊滅/Devastation》《燎原の火/Wildfire》《ジョークルホープス/Jokulhaups》《死の雲/Death Cloud》なども強力なのだが、土地以外の盤面も流れる関係上、エドリックのみならず自分も減速してしまう事になりがちで、タイミングを選ぶために万能とは言い難い。
エンチャントやPW、破壊不能のクリーチャーなどを安定して準備出来るデッキならば是非。



・ドロー禁止
アドバンテージを得る手段の代表格が、カードを引く効果だ。
それを止めるドロー禁止カードは、コントロールであるエドリックに良く刺さる。

《Chains of Mephistopheles》や《概念泥棒/Notion Thief》などを準備しておくと、エドリックの動きが目に見えて鈍るはずだ。
ただ、アドバンテージを得る手段はドローのみではないために完璧ではない。例えば《はびこり》はカード1枚で2マナ出るので「実質1枚のカードで森2枚分=1枚のアドが取れている」となる。アドバンテージは、何も手札の枚数だけを指すものではないのだ。
信頼しすぎないように。





久々にがっつり書いたぞ。
自分なりに考えた「今のエドリック対策」、大体こんな所だろうか。


後はぎゃすたーさん本人がそのうち答え合わせしてくれるでしょ。


それではこんな所で。
みんなもエドリックを見つけたら、ガンガンエ虐していこうな!!
今回の内容は、タイトル通りの状況に対する振る舞いについて。
なんとなく意識する事があったので。


☆EDHで有利なのは高速コンボ
色んな所で何度も言われている事だけれど、EDHは高速でコンボを決めるデッキが優位なアーキタイプだ。
対戦相手が3人いて、それぞれライフが40なのだから、そりゃ普通のマジックみたいに殴ったりコントロールしても辛いのは決まっている。

なので、当然の帰結として勝率が高くなりがちなのはコンボデッキであり、ゲームはコンボやそれに準ずるループデッキ(チェインコンボや追加ターン連打で40×3を少ないターンで一気に削るだけのリソースを得る戦略のデッキ)が中心となる。

その中でもより強力なのは、速度の速いコンボである。
必要枚数が少ないのでより揃えやすく、必要なマナも少ないのでより下準備も容易ならば、同じようなコンボ狙いのデッキが準備を整えているうちに、先んじて勝つ事が出来る。

もちろん対戦相手の手札にインスタント妨害があって止められる可能性はあるが、それはコンボのタイミングが遅くなる遅いデッキでも同じ事。
より速いコンボデッキは、「妨害が無いと信じてその場でぶっ放す」「妨害が出来なそうな状況や、妨害に対するカウンターが手札に揃うまで待つ」という選択肢が早い段階で取れる時点で、「遅めのタイミングで準備が整ってから、ようやく選択肢が現れる」遅いコンボよりも優位にあると言える。




☆自分が卓内最速でない事もある
理論上、一番早いコンボとはなんだろう?

ターンを回して隙を晒す前提なら《隠遁ドルイド/Hermit Druid》の2マナ1枚コンボ。
速攻付きの隠遁(ただし2枚コンボ)とも言うべき《セファリッドの幻術師/Cephalid Illusionist》《コーの遊牧民/Nomads en-Kor》の3マナ2枚コンボ。
ターンを回す隙は無いが、デッキの無駄牌の多さと微妙な揃えにくさがある《閃光/Flash》《変幻の大男/Protean Hulk》の2マナ2枚コンボ。
ハルクフラッシュからちょっと重くなるが、無駄牌や除去耐性の面で強化されたものなら《生き埋め/Buried Alive》《再活性/Reanimate》の4マナ2枚コンボ。
構築段階で色々と制限が加わるが、カウンターでしかまともに止まらない驚異の1枚コンボ《むかつき/Ad Nauseam》。


代表的なのはこの辺りか。
上の項で書いた話のみで考えるのならば、上記コンボを仕込んだデッキか、それに準ずる速度を持ったジェネラル絡みのコンボを持つデッキ以外はまともに勝てない話になる。
しかし実際は、そういったデッキは確かに強いものの、それらばかりが勝つ状況は案外少ない。

また、上記コンボデッキ同士の対戦でも、何度も対戦を繰り返すと案外ゲーム速度はブレる。
ハイランダーの99枚デッキゆえに、サーチを駆使してすら安定しないのだ。
その速度の安定性は、レガシーのANT辺りのコンボデッキ(一直線に進む前提なら3キルは安定する)以下だろう。サーチが多く、1枚コンボである隠遁コンボでようやく、といったレベルだ。
なので、最速のコンボデッキを持ち込んですら、互いの引き次第では後手に回る事もある。

EDHでは、自分が最速のデッキでい続けられる事は稀なのだ。



☆自分が最速でない時にすべき事
引きや、そもそものデッキが持つ速度の差により、自分よりも先に対戦相手の誰かがゲームに勝ちそうだ。
では、そんな時はどうすれば勝てるのか。大きく分けて2つある。


◎インスタント妨害
まず1つ目がこれだ。
少ないマナで、必要に応じて構えられるインスタント妨害をデッキに入れ、自分が後れを取りそうな時に運良くそれが手札にあったならば、サーチやマナ加速といったコンボ準備を遅らせてそれを構える。
あとは相手がコンボを仕掛けてきた所をそれで挫き、その後1ターン遅れで今度は自分がコンボを決める。

多くのコンボは複数枚の組み合わせであり、多くの場合復帰や別コンボの成立には早くても数ターンかかる。そのため、一度成立しかけたコンボを挫いてしまえば、その後は大きめの隙を見出す事が出来る。

この方向性の対策は、主に同程度の速度のコンボ相手で役に立つ事が多い。
同速度のデッキである場合、妨害を差し込んだ直後の一番相手の隙が大きいタイミングで、自然と同じ速度である自分が仕掛けに行きやすいというのが一つの理由。
あまりに速度差がある場合、始動がゆっくりになってしまったけっか、今度は復帰してきた相手に妨害を構えられて自分のコンボを止められる可能性が高くなるからというのがもう一つの理由だ。

利点としては、特にカウンターは対応範囲が非常に広く、また「遅れた時の相手への妨害」という用途のみならず「自分が攻めに行く時にコンボを護る」という用途で使う事も出来るため無駄になりにくい点がある。

欠点としては、「コンボ警戒で妨害を構えたはいいが相手が何もしなかった」という時に丸々1ターンのテンポが失われるという点がある。
見え見えならいいのだが、そうでない場合は構えに行く事は心理的に難しく、妨害の用途としては扱いにくい。



◎ソーサリー妨害
主に書きたいのはこっち。
なぜなら、上のインスタント妨害と違ってデッキ同士の速度差が大きい状況や、盤面の状況をあまり選ばずに使える上、上に書いた「妨害構えたはいいが相手が仕掛けてこなかった」というリスクが無いので安定性が高いからだ。


これは、大きく分けて2つある。


・置物妨害
1つ目がこれだ。
《隠遁ドルイド》よりも早い(何しろ召還酔いが関係ない)、1~3マナ程度の常在型能力持ちの妨害置物を先置きする事により、相手のコンボパーツやそれに必要なマナベースに致命打を与え、相手のコンボ成立を遅延させる。
その間に、自分は自分で置いた置物の妨害範囲をすり抜けながら、それよりも少し遅いコンボや、同じ程度の速度だけれど成立が遅れてしまった高速コンボを悠々と決めて勝つ。

代表的なものは、

《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》《血染めの月/Blood Moon》《基本に帰れ/Back to Basics》《石のような静寂/Stony Silence》《無のロッド/Null Rod》《呪われたトーテム像/Cursed Totem》《秘儀の研究室/Arcane Laboratory》《法の定め/Rule of Law》《セファリッドの女帝ラワン/Llawan, Cephalid Empress》《締め付け/Stranglehold》

など。
その多くが嵌れば強力だが、嵌らないと全く効かない「限定的な範囲に致命打を与える」タイプのものだ。
それは自分が抜け道から妨害を無視してコンボを決められる利点にもなるが、逆に「置物置いたのに早い対戦相手に全然刺さらなかった」という悲劇を生む欠点にもなる。


・スペル妨害
2つ目がコレ。
主にマナベースを破壊する呪文を先出しし続ける事で、相手がコンボを決めに行くために必要なマナを削り、機能不全を起こさせるのが目的。

代表例は、

《溶融/Meltdown》《力ずく/By Force》《紅蓮地獄/Pyroclasm》《破滅/Ruination》

など。
急なマナ加速には対応出来ないし、マナベース以外への妨害は不得手。全体除去は自分も巻き込みがち。
ただ、コンボ以外の全ての行動に対する遅延になるのと、ピンポイントに致命打を与える置物に加えて安定性が高い事が利点である。



☆まとめ
もうちょっと細かく書こうと思ってたけど、そろそろ時間が無いのでここまで。

なんか色々書いたせいで伝わりにくいけど、言いたかったのは嵌れば致命打になって、大きく相手を遅らせられる置物妨害は特に重要って話。
自分がひっかからない範囲の置物は、デッキの動きを圧迫しない範囲ならバンバン入れていいと思う。
自分のデッキ速度が相手より少しだけ遅い時、自分の引きが芳しくなくてコンボ成立が遅そうな時、それらの大幅遅延置物は必ず助けとなるはずである。
http://mtgcommander.net/Forum/viewtopic.php?f=1&t=18664&sid=5d24905a2805c38fffa2b4d82930a805

今回はノーチェン。


そして今回は禁止改訂スケジュールについてコメントが。
「禁止リスト公表の明確化」として、今後の禁止改訂の発表は、四半期ごと、各プレリリース後の月曜日に行われると発表されています。

公式のスケジュールがごたついていた事の余波を受け、ここ数か月は「今回EDHは改訂あるんだっけ? ないんだっけ?」ってなる事があったから、この発表は分かりやすくてよい。

問題はまた公式がスケジュール色々変えて来た時。
まあ流石に、これだけごたごたやって年間4セット(基本セット+エキスパンション×3)に帰ってきておいて、まーた変な方向に変わる事はないと信じたい。

統率者2017 一つ目の部族はドラゴン
統率者2017 一つ目の部族はドラゴン
統率者2017 一つ目の部族はドラゴン
カードが何枚か発表されています。

《The Ur-Dragon》は4白青黒赤緑のドラゴン・アバターで、10/10飛行。
統率者領域か戦場にいると、ドラゴンのキャスティングコストが1下がる。
さらには1体以上のドラゴンが攻撃した時、その数だけドローし、その後パーマネントを1枚手札から戦場に出せる能力持ち。

派手だけどむちゃくちゃ重い。
多分パーティーゲーム用。


《O-Kagachi,Vengeful Kami》は1白青黒赤緑のドラゴン・スピリットで、6/6飛行・トランプル。
これがプレイヤーに戦闘ダメージが与えた時、そのプレイヤーが直近のターンに大口縄のコントローラーに対して攻撃していた場合、土地でないパーマネントを対象に取って追放できる。

微妙。
パーティーゲーム向き。


《Wasitora,Nekoru Queen》は、2黒赤緑の猫・ドラゴンで、5/4飛行・トランプル。
プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、そのプレイヤーはクリーチャーを1体生け贄に捧げる。出来なかった場合、3/3飛行の猫・ドラゴントークンが貰える。

猫・ドラゴンとは。
大口縄よりは軽くて使いやすいが、用途は同じくパーティーゲーム。
DNの画像張れる枚数の関係で張れないんだけど、これで出てくる猫・ドラゴントークンが異様に可愛らしい。


http://magic.wizards.com/ja/articles/archive/news/announcing-commander-2017-edition-2017-04-18

今回の統率者セットのテーマは「部族」。

そして、発売されるデッキ数は4つ。今までから1個減った。
EDHの一般的なプレイヤー数が4人だし、毎年セット出してるとネタ切れもあるだろうしちょうどよかったかなー、って気がしないでもない。

どの部族がピックアップされるかによって、レガシーとかにも影響でそう。
アモンケットより、分割カードのルールが変わるそうで。

スタック以外の領域にある場合の点数で見たマナコストが、今までは片方の半分をそれぞれ参照していたのが、分割カードの合計になる。

具体的に例を挙げると、例えば《乱暴+転落/Rough+Tumble》は
・今までの点数で見たマナコストは「2」と「6」
・アモンケット以降は「8」
になる。

影響あるのは主にモダン。あとちょっとレガシー。

レガシー奇跡の《相殺/Counterbalance》が、《摩耗+損耗/Wear+Tear》で2つのマナコストを参照できなくなる。(これまでは「1」と「2」、これからは「3」)

モダンの《カーリ・ゼヴの巧技/Kari Zev’s Expertise》や《瓶詰め脳/Brain in a Jar》を利用した《強行+突入/Breaking+Entering》系デッキがルールで死ぬ。

モダンの《死せる生/Living End》が、1~2マナでキャスト出来る半分を持つ分割カードを投入可能になったので、構築の制限がより緩くなる。(例えば3マナの続唱呪文を唱えた時、《摩耗+損耗/Wear+Tear》を捲ってもマナコストは「3」なので唱えず捲り続けられる)

特にモダンの死せる生はガラッと変わりそう。



EDHだとどうかと考えてみたんだけど、《むかつき/Ad Nauseam》や《Phyrexian Devourer》とかでめくる時は元々合計分参照してたし、続唱するようなデッキも狙って何かを当てに行くようなヤツはいないしで影響は小さそう。

・《撹乱する群れ/Disrupting Shoal》で2つ参照できなくなって打ち消しにくくなった。
……そもそもあんまり使われてないね。さらに状況が悪化した形。

・《等時の王笏/Isochron Scepter》で分割呪文を刻印できなくなった。
分割呪文でコントロールするような動きはEDHの王笏における主要な使い方じゃないし、分割以外の軽量強スペルは山ほどあるしで意味は薄い……でもちょっと不便になったなー、くらいは言えるかも?

・イドリスで軽い呪文で重い呪文を狙ったり……
準備なくそっからの続唱先を狙えないし、そのためにわざわざ使うような分割があるかって考えてもぱっと出てこないしで無さそう。
むしろ《爆裂+破綻/Boom+Bust》みたいなカードを軽めのカードからの続唱で唱えられなくなったマイナスの方が目立つ。


やっぱEDHでの影響は薄そう。

まあ大体は

ともちんさん(http://wwwwwwwwwwwwwwwww.diarynote.jp/201703292019391236/
Φれくしあんさん(http://finezero.diarynote.jp/201703242340058541/

のパクリな訳ですが。
この2人の記事が正反対で、しかし両方とも理のある事が書いてあると思ったので自分なりにまとめたい。
実際リンク先を読めば以下は結構蛇足感。



☆EDHのコンボ
コンボを勝ち筋とするEDHデッキが選ぶコンボは多種多様だ。
EDHでは、他のフォーマットのように、ごく少ない種類の最も強いコンボのみが環境を制圧する事は難しい。
今のスタンダードのサヒーリコンボや、少し前のモダンの双子コンボのような、多くが認める環境最強のコンボが明確ではなく、また、それがあったとしても、誰もがそれ使う事が出来るとは限らないためだ。
EDHにはジェネラルが存在し、ジェネラルをパーツとして使うものは他のデッキでは採用出来ない(しにくい)オリジナルなものである事が多いし、そうでなくとも固有色による制限によって使えるコンボに制限が出る。

なので、固有色ごと、ジェネラルごとに、その制限の中で最も効率が良いと判断されたコンボを積み込んでデッキを構築する事になる。



☆最も効率が良いコンボとは?
では、最も効率の良いコンボの選び方とはなんだろう?
それを考える時、冒頭に挙げたお二方の記事にある考え方が指針となる。

◎考え方1:決定力の高いコンボを選ぶ
「決めやすいコンボを選べば、対戦でよく決まって勝てる」
脳死みたいな理論だけど、実際これも真理。

決定力が高いとは、

・手元に集めるべきカードの枚数が少ない
・妨害を受けにくい
・軽い
・サーチしやすい


この辺り。

・1番目は、『デッキに投入する必要パーツが多くとも、手札に加えてキャストするカードが少ない』みたいな感じ。
コンボ成立のために集めるカードの枚数が少なければ少ないほど、当然コンボは成立しやすくなる。


〇具体例
《隠遁ドルイド》コンボは、《ナルコメーバ》《戦慄の復活》《壊死のウーズ》などなど、必要パーツ自体はかなり多いが、実際に手元に集めてキャストする必要があるのは隠遁ドルイド1枚なので揃えやすい。
《ブライトハースの指輪》《玄武岩のモノリス》《ゴブリンの大砲》コンボは必要パーツ自体は3枚だが、そのすべて、3枚を揃える必要があるので揃えにくい。



・2番目は、まあ文面の通り。
クリーチャーを使わないコンボならクリーチャー対策に引っかからないし、墓地を使わないコンボなら墓地対策は気にならない。アーティファクトを使わないコンボなら無のロッドも怖くない。

〇具体例
《むかつき》コンボは打消し以外だと対処しにくいため止まりにくいので優秀。
《Phyrexian Devourer》絡みの《壊死のウーズ》コンボはクリーチャー除去が効かないので他のクリーチャーコンボに比べて優秀。
《浄化の戦術家、デリーヴィー》ジェネラルの《出産の殻》コンボは、殻さえ着地してしまえばその後は打ち消し呪文を挟めないので優秀。

《歩行バリスタ》をフィニッシュに据えた無限マナコンボは、《無のロッド》も《呪われたトーテム像》も刺さるので妨害しやすい。
《精神力》《寺院の鐘》コンボは、対戦相手がカードを引くので妨害しやすい。



・3番目も文面通りで説明はいらないと思う。
具体例を出すまでもなく、軽ければ軽いほどキャストしやすいんだから決まりやすいのは通然の話。
《玄武岩のモノリス》に合わせて無限マナを出すなら、《ブライトハースの指輪》と並べて3+2マナ使うより、青青で《Power Artifact》を付ける方が楽でしょ?


・4番目も文面通り。
デッキ内のサーチ方法が多ければ多いほど、疑似的に必要カードがデッキに入っているのと同じように扱えるため、必要なタイミングでパーツを手に入れる事が容易になる。
色によって得意なサーチが違うので、それに合わせたコンボを選ぶとよい。
緑だとクリーチャーがサーチしやすいとか、青だとアーティファクトがサーチしやすいとか。

〇具体例
青単で、無限マナから無限○○で勝ちたい。
まずは無限マナエンジン。青はアーティファクトサーチが得意なので、《狙い澄ましの航海士》+《流浪のドレイク》よりも、《玄武岩のモノリス》+《ブライトハースの指輪》の方が揃えやすい。

無限マナの吐き出し口は、同じ理由から《次元潜入者》よりも《ゴブリンの大砲》《歩行バリスタ》《歯車組立工》などの方が揃えやすい。
さらに後者3枚から「どれがサーチしやすいか」を基準に選ぶとなると、良く使われる《Transmute Artifact》《作り直し》で持って来ても即死する《歩行バリスタ》が、《粗石の魔道士》で持って来れる利点を差し引いても単純計算2-1でまず脱落する。
また、無限マナパーツを持ってくるために《幻の漂い》《戦利品の魔道士》を採用しているのなら、同じ3マナである《歯車組立工》が選ばれる。




これらの基準、全部が最高レベルのものがあるとは限らないので注意。あったらそれ一択になるから安心して思考停止してください。
それぞれに利点欠点がある場合、自分なりにこれらの基準に順位をつけ、それを基に選ぶ事になる。

〇具体例
青単の無限マナから無限○○デッキの場合、《Power Artifact》《ブライトハースの指輪》に比べて軽いけど、指輪はアーティファクトなのでサーチしやすい。
フィニッシュのサーチしやすさなら《歩行バリスタ》《ゴブリンの大砲》よりも《歯車組立工》だけど、それだと戦闘フェイズを挟む必要がある点で《歩行バリスタ》に柔軟性で劣るし、《呪われたトーテム像》に引っかかる点で《ゴブリンの大砲》に劣る。




◎考え方2:無駄牌を減らす
複数のカードを組み合わせる必殺コンボはデッキのフィニッシャーだ。それは「複数枚のカードを揃えた末の、ゲームの最終盤でようやく出番がある」という事を意味する。
逆に言うと、それ以外だと出番がない。単体だと弱い(事が多い)。初手や、マナが十分に伸びていない序盤に1枚引いても手札を圧迫するばかりで役立たない。
それを防ぐ方法は、大きく分けて2つある。


・パーツ単体で仕事をする
コンボパーツが単体で役に立つのなら、コンボが揃う前に引いても手札を圧迫される事はないし、それどころかそのコンボパーツが単体でゲームを有利に進める助けとなる。
なので、単体で何もしないカードによって構成されたコンボよりも、パーツが単体で何かの仕事をするカードで構成されたコンボの方が優れていると言える。

〇具体例
《魔力の墓所》や《太陽の指輪》をコンボパーツとする《潮吹きの暴君》コンボの軽量マナアーティファクト群。まず大抵のデッキに入る上に、コンボ抜きで序盤に率先してサーチする事の多い。
無限ドロー成立時の、《記憶の旅》《クローサ流再利用》のループコンボ。《記憶の旅》《クローサ流再利用》双方とも、墓地利用に対する妨害に使える。
追加ターンによるアドバンテージを戦略に入れたデッキに入る、ライブラリーを空にしての《明日の標》無限ターンコンボの明日の標。単体でも追加ターンアドバンテージの一員として仕事をする。




・パーツに高確率でシナジーを持たせる事が出来る
パーツ単体だと役立たずなカードでも、「デッキに類似カードが沢山入っているがゆえに、高確率で盤面に登場するカード群とシナジーする」または「そもそも必ず初手にあるジェネラルとシナジーする」場合、単体で存在する盤面がへるおかげで役立たずである率は少なくなり、単体では弱いパーツを常に強く使う事が出来る。

〇具体例
《始祖ドラゴンの末裔》ジェネラルの《火想者ニヴ=ミゼット》+《鋭い感覚》コンボの《鋭い感覚》。デッキにクリーチャーが多く入っている場合、隙あらばドローソースに変わる。
《クローサの庇護者シートン》ジェネラルの1マナ雑魚ドルイド。シートンが出てくる事が前提なので、1/2バニラとかが平気で入ってくる。最終的には《動員》回収ループなどのコンボパーツになる。



いつ引いても何かの役には立ちそうなカードであるのなら、コンボパーツが手札を圧迫するというタイミングは事実上存在しない。
コンボ前なら単体で役立てればよいし、揃ったらコンボで勝てばよい。
こういうパーツのみでコンボを組めるのが理想である。あくまで理想だけど。




☆決定力と無駄牌のバランス
最終的に大事なのは、この双方のバランスだと思う。

中途半端なパワーの「無駄牌とは言えないけど水準を超えるカードとも言えない」みたいなカードを10枚入れて、微妙に揃えにくくて重いコンボを構成するよりは、「無駄牌と割り切るカードが3枚ある。でも他の強カード枠を大量に作れる」と割り切って、揃えやすくて軽いコンボで組んだ方がデッキは総合的に強くなるだろう。

逆に「無駄牌の塊みたいなデッキだけど、ジェネラルと○○1枚のコンボで勝てる」みたいなデッキを組んだ場合も、それがあまりに極端だと、ジェネラルやパーツを《金輪際》されたり、要所を妨害1枚で弾かれたりしただけで全てを失い、その後は単体で何もしないイラストの描いた紙切れを高確率でドローし続けるゲームになるリスクを孕む。


「コンボの決定力」「パーツの単体有用性」、当然ながら、どちらも高得点であるものが望ましい。
コンボは軽くて揃えやすく止めにくく、さらにパーツは1枚でも強くて初手に単体であるだけでも嬉しい、みたいなのが理想だ。
もちろんこんなのは、どこまでいっても理想の話。両立は難しい。

ただ、どちらかを優先しなければならない、となった場合には、決定力の方を重視するのをオススメしたい。


とりあえずコンボが決まりやすいデッキならば、どんなに他が紙切れでも、上手く揃って妨害も避けてうっかりポロっと高速で勝てる事はあるだろう。
しかし、無駄牌のない、だが鈍重でぼやけたデッキの場合、勝てるのは長いゲームの末になりがちで、それまでに突発的な対戦相手のコンボで事故死したり、有利に立ったチャンスを活かせず1対3で叩き潰されたりする可能性が高くなる。
EDHが1対1のゲームではない以上、長期戦に強いが決定力の低いデッキは、対戦相手が多いせいでゲームのコントロールを維持出来なくなるリスクが高いので、その分不利なのである。



有用な記事2つを元に、自分の意見を混ぜ込みつつまとめた。

自分の結論としては、コンボデッキを組む場合、「デッキに仕込むコンボは最低限の決定力を最優先。その後余裕があれば無駄牌を削って行く。ただしそれでデッキパワーを落とさないように注意」みたいな構築が望ましいかなー、みたいな。


以上です。
長文お疲れ様でした。

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