これは、いわゆる「ガチデッキ」相手に、そこそこ安価(カード1枚が5桁いかない程度)なデッキで、ある程度以上勝てるデッキ構築を目指す記事です。
第5回は、「デッキのサーチカード」について。


目次
1:勝ち手段 http://kakkokari.diarynote.jp/201406061206383152/
1.5:主要な勝ち手段 http://kakkokari.diarynote.jp/201406070003366076/
2:勝ち手段決定後の、色とジェネラルの選択 http://kakkokari.diarynote.jp/201406152152507217/
3-1:ジェネラルから始める構築1 http://kakkokari.diarynote.jp/201407071929429134
3-2:ジェネラルから始める構築2 http://kakkokari.diarynote.jp/201407080715182673/
4:デッキのマナ・ベース http://kakkokari.diarynote.jp/201407172044061306




とは言っても、この辺は大体第1回の「サーチのしやすさ」の項で書いちゃってるからおさらい的な感じで簡単に。


☆サーチの重要性
サーチカードの価値は、大まかに言って

1・単純にコンボパーツの水増しになる
2・複数引いても意味のないパーツの重ね引きを事前に防止する
3・勝ち手段でありながら、勝ち手段以外のカードを手に入れられる

この辺り。


・1について
ハイランダーの場合、同じカードを4積み出来ないし、デッキは99枚なのでコンボを揃えにくい。擬似的に複数枚積んでいるような形に出来るサーチは、迅速にコンボを揃える目的に有効だ。

・2について
また、コンボによっては似た効果の別カードがあるおかげで複数パーツを積めるものがある。(例:《やっかい児/Pestermite》《詐欺師の総督/Deceiver Exarch》、《欠片の双子/Splinter Twin》《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》)
しかし、例えば例に挙げた4枚を投入しているデッキの場合、やっかい児と詐欺師の総督を揃えても意味がない。代わりにその内の2枚、欠片の双子とやっかい児を《森の教示者/Sylvan Tutor》《俗世の教示者/Worldly Tutor》に変えれば、4枚の内どの2枚の組み合わせが来てもコンボを決める体制を揃える事が出来る。

・3について
上で挙げていた双子コンボの例だと、例えばデッキに《再利用の賢者/Reclamation Sage》や《月の大魔術師/Magus of the Moon》、《ジェイスの文書管理人/Jace’s Archivist》などを入れておけば、自分がまだ勝ちに行けない状況で緑チューターを引いた場合でも、対戦相手のコンボ阻止や妨害、アドバンテージ稼ぎなど、代わりにやっかい児や欠片の双子を引いていたならば出来なかったであろう柔軟な動きを実現できる。



☆サーチとコンボの基準
コンボパーツは、可能ならば同じパーマネントタイプで揃える方が望ましい。
なぜならば、黒以外の各色はサーチの得意不得意があるからだ。

また同じ例になるが、《詐欺師の総督/Deceiver Exarch》と《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》、あるいは《欠片の双子/Splinter Twin》コンボの場合。
キキジキを採用している場合は《俗世の教示者/Worldly Tutor》などのクリーチャーサーチで総督もキキジキもサーチ出来るので、どちらか片方ある状況でサーチを引けばコンボを揃える事が出来る。
しかし欠片の双子を採用している場合は、総督が手札にある状態で《俗世の教示者/Worldly Tutor》を引いた場合、欠片の双子をサーチ出来ない。逆に欠片の双子がある状態で《悟りの教示者/Enlightened Tutor》を引いた場合も同様だ。

なので、コンボのパーツは可能な限りタイプを統一し、また、サーチも(上で書いたように、色によってサーチの得意不得意があるので、つまり「色も」という意味だ)それに合わせる必要がある。




☆色ごとの得意なサーチ
おさらいになるが、色ごとの得意サーチと代表的なカード例を書く。
カッコ書きのものは、ごく少数だが実戦的なレベルのものがある、または主流からは一段落ちるが存在する、というもの。デッキを決める基準にはなれないが、他の色と組んだ時や、1枚でも多くサーチが欲しい時に役立つだろう。


・白
エンチャント《牧歌的な教示者/Idyllic Tutor》
装備品《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
(アーティファクト《悟りの教示者/Enlightened Tutor》)

・青
ソーサリー《親身の教示者/Personal Tutor》
アーティファクト《加工/Fabricate》
(インスタント《神秘の教示者/Mystical Tutor》)
(マナコスト限定《トレイリア西部/Tolaria West》)

・黒
万能《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
墓地《納墓/Entomb》

・赤
ゴブリン《ゴブリン徴募兵/Goblin Recruiter》
(万能《ギャンブル/Gamble》)

・緑
クリーチャー《俗世の教示者/Worldly Tutor》
土地《輪作/Crop Rotation》


これを基準にして、色に合った勝ち筋を選んだり、逆に勝ち筋に合わせた色選択をするとよいだろう。
なお、黒はカードタイプを選ばない万能サーチを複数枚、実践的なレベルで有する。「サーチが足りないかな?」と思った時のもっとも簡単な強化手段は、デッキに黒を足す事であろう。



☆サーチの噛み合わせ
サーチカードでサーチカードを持って来る事により、遠回りではあるが擬似的にデッキ内のサーチカードの枚数を増やす事も出来る。
代表的な所だと、《神秘の教示者/Mystical Tutor》で各種チューターを持ってくる動きだろう。例えば青緑のデッキでコンボパーツがすべてクリーチャーであっても、神秘の教示者は俗世の教示者に繋がるのでサーチカードになり得る。

その上で、《神秘の教示者/Mystical Tutor》は手札が足りない時にドロースペルを持って来たり、大ピンチにカウンターや除去インスタントを持って来たりという使い方も出来るため、より無駄になりにくい。

このような動きはアドバンテージ面やテンポ面で損になる副作用が伴うが、デッキの柔軟性が増す点で優秀である。



☆次回予告
次回は5.5回として、実践的な範囲でのサーチカード例を具体的に挙げていきたい。


コメント

マイ愛すくりーむ
2014年7月30日9:18

>サーチカードでサーチカードを持ってくる
デモチューヴァンチューでよくね?と安易に考えてたので勉強になりました。

かっこかり
2014年7月30日10:11

>ふじもんジャパンさん
リンク、コメントありがとうございます。

確かに黒いデッキなら自前のチューターだけでも結構な量にはなるのでその考えも大きな括りでは間違いではないと思います。

ただ、むかつきみたいにチューターがいくらあっても困らないデッキや、色が少ないために直接的なチューターが十分な数を準備出来ないデッキには有効は方法であると考えています。
そのチューターを持って来るチューターが、コンボパーツ以外の有効なカードを持って来れるおかげで、コンボパーツサーチの必要ない場面で引いても腐らないならなおさらです。

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