最近EDH人口が増えていると聞いて 8
2014年9月3日 EDH環境考察 コメント (2)これは、いわゆる「ガチデッキ」相手に、そこそこ安価(カード1枚が5桁いかない程度)なデッキで、ある程度以上勝てるデッキ構築を目指す記事です。
第8回は、「その他のカード」について。
目次
1:勝ち手段 http://kakkokari.diarynote.jp/201406061206383152/
1.5:主要な勝ち手段 http://kakkokari.diarynote.jp/201406070003366076/
2:勝ち手段決定後の、色とジェネラルの選択 http://kakkokari.diarynote.jp/201406152152507217/
3-1:ジェネラルから始める構築1 http://kakkokari.diarynote.jp/201407071929429134
3-2:ジェネラルから始める構築2 http://kakkokari.diarynote.jp/201407080715182673/
4:デッキのマナ・ベース http://kakkokari.diarynote.jp/201407172044061306/
5:デッキのサーチカード http://kakkokari.diarynote.jp/201407300109416387/
5.5:サーチカード具体例 http://kakkokari.diarynote.jp/201407301504143624/
6:デッキのドローカード http://kakkokari.diarynote.jp/201408052246596657/
7:除去、妨害 http://kakkokari.diarynote.jp/201408211256548253/
前回まででデッキに必要なパーツに関する説明が大体終わりました。
しかし、実際のデッキにはこれら分類に当てはまらないようなカードが入る事があり、その上でその存在がデッキ強化に繋がっている事もあります。
今回はそんなカードについてちょこちょこと。
☆2種類の「その他」のカード
◎ジェネラルとのシナジーを持つカード
EDHにおいて唯一初手に入ってくるカードであるジェネラル。言い換えれば、マナさえ揃えば毎ゲームキャストしゲームに影響を与える事が出来るカードという事。
なので、ジェネラルとのシナジーを持つが、ジェネラルがないと水準以下となってしまうようなカードはデッキに入れると「必ず相方がくるので高確率で十全にその力を発揮する事を期待出来るカード」という事になる。
それは一部のアドバンテージカードだったり(例:1/1トークンを沢山出すジェネラルデッキの《弱者の師/Mentor of the Meek》《頭蓋骨絞め/Skullclamp》など)、マナ加速だったり(軽量3色ジェネラルの《花を手入れする者/Bloom Tender》など)する場合もあるが、純粋に「ジェネラルがいると破壊力が大幅に上がるからカードパワーで押し切れる」という分類しにくい位置付けのカードもある。
例えばならず者ジェネラルの《知識の搾取/Knowledge Exploitation》、《大渦の放浪者/Maelstrom Wanderer》《ネファリアの災い、ジェリーヴァ/Jeleva, Nephalia’s Scourge》のようなマナコスト踏み倒し系ジェネラルの《精神の願望/Mind’s Desire》などだ。
これらは、単体では重すぎたりして使い勝手が悪い要素の方が多く出るのだが、特定のジェネラルで使う事でマイナス点を無視出来、強力なカードパワーの恩恵だけを受ける事が出来る。
こういったカードの存在は他のジェネラルとの差別化を可能とする。
純粋に便利で強い「コスト相応」なカードで固められた同じ色のデッキを、そのカードパワーで踏みつぶす事を期待出来るからだ。
なので、こういったカードを入れられる、自然とデッキパワーが他の一段上になるようなジェネラルの評価は少し高めに付けた方がいいだろう。
◎用途の広い『柔軟性カード』
代表的な所では《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》のようなクローン系。
相手の重たいパワーカードを安価で手に入れたり、マナ加速に化けて中盤戦へとマナベースを伸ばしたり、デッキに1枚しか入れられないカードを擬似的に使いまわしたり、といった幅広い活躍が期待出来る。
昔ならばこれに加え、「相手ジェネラルの除去」なんて役割も持てた。
こういったカードは、手札にあると非常に幅広い状況で幅広い仕事をしてくれるので、デッキに柔軟性を与えてくれる。
柔軟性カードは、不利な盤面でデッキの構造上苦手なものへの対処を可能にしつつ、有利な盤面で自軍の攻勢を後押ししてくれるため、非常に無駄になりにくくい。
効果として近いのは《吸血の教示者/Vampiric Tutor》などのサーチカードと様々な用途のカードをデッキに仕込むシルバーバレット戦術といえる。
しかしこちらの場合は「サーチを挟む必要がないので軽め」「銀弾をデッキに仕込む必要がないので引きムラが少ない」といった利点がある。
(もちろん、シルバーバレット戦術にも「適切なカードを素引きする可能性」「ピンポイントカードなので柔軟性カードより効果が圧倒的に強力」などの利点はあるのだが)
こういった、水準以上で複数の枠割を期待出来る柔軟性のあるカードは、ある程度デッキに入れておくとよいだろう。
デッキは粘り強く、それでいて攻勢時に手が緩む事がなくなる。
☆投入枚数
破壊力で他デッキに差を付けるジェネラル専用パワーカード、用途の広さで多くの状況に対応する柔軟性カードは確かに便利なのだが、こういったカードが十分な力を発揮するためには、デッキの根幹となる部分がしっかりしている必要がある。
大味なカードは単体で使わざるを得ない時にちゃんと役立てられるように十分なマナベース構築を必要とする。
あらゆる状況に対応出来るが強さはいつでも「平均程度」にしかなれない柔軟性カードだけでは爆発力が足りなくなるので、対戦相手に対して有利に立つためにはデッキに「強みを押し付けられる尖った部分」を仕込んでいく必要がある。
そういう面もあり、基本的にはデッキに5枚以下にしておいた方がいい。
特にジェネラル前提のパワーカードは、ジェネラルが封殺されるとそのまま無駄牌に代わりかねないので注意が必要だ。
☆もしもパワーカードを増やしたいなら
特に、ジェネラルに頼った重たく偏ったパワーカードが大量に入っている場合に、それを死に札にしない方法として、「デッキ全体がそれをサポートするからジェネラルいなくてもある程度大丈夫」にする、というものがある。
代表例は《大渦の放浪者/Maelstrom Wanderer》や《アニマのメイエル/Mayael the Anima》など。
これらは、ジェネラル本人以外のマナコスト踏み倒しエンジンを搭載したり、そもそもマナベースを異常に厚くして重カードを扱えるようにしたりといった方法で、ジェネラルが封殺されてもある程度のデッキパワーを担保している。
とはいえこれらは次善の策。
結局は「マナしか引かない」「重いカードしか引かない」という引きの偏りを起こすリスクを背負う事になるので、どうしても安定性では通常の構築のデッキに劣る事になってしまうだろう。
☆次回予告
これでデッキに入るカードの説明は終了。
次回は多分最終回、「デッキのカードバランス」について書こうと思う。
第8回は、「その他のカード」について。
目次
1:勝ち手段 http://kakkokari.diarynote.jp/201406061206383152/
1.5:主要な勝ち手段 http://kakkokari.diarynote.jp/201406070003366076/
2:勝ち手段決定後の、色とジェネラルの選択 http://kakkokari.diarynote.jp/201406152152507217/
3-1:ジェネラルから始める構築1 http://kakkokari.diarynote.jp/201407071929429134
3-2:ジェネラルから始める構築2 http://kakkokari.diarynote.jp/201407080715182673/
4:デッキのマナ・ベース http://kakkokari.diarynote.jp/201407172044061306/
5:デッキのサーチカード http://kakkokari.diarynote.jp/201407300109416387/
5.5:サーチカード具体例 http://kakkokari.diarynote.jp/201407301504143624/
6:デッキのドローカード http://kakkokari.diarynote.jp/201408052246596657/
7:除去、妨害 http://kakkokari.diarynote.jp/201408211256548253/
前回まででデッキに必要なパーツに関する説明が大体終わりました。
しかし、実際のデッキにはこれら分類に当てはまらないようなカードが入る事があり、その上でその存在がデッキ強化に繋がっている事もあります。
今回はそんなカードについてちょこちょこと。
☆2種類の「その他」のカード
◎ジェネラルとのシナジーを持つカード
EDHにおいて唯一初手に入ってくるカードであるジェネラル。言い換えれば、マナさえ揃えば毎ゲームキャストしゲームに影響を与える事が出来るカードという事。
なので、ジェネラルとのシナジーを持つが、ジェネラルがないと水準以下となってしまうようなカードはデッキに入れると「必ず相方がくるので高確率で十全にその力を発揮する事を期待出来るカード」という事になる。
それは一部のアドバンテージカードだったり(例:1/1トークンを沢山出すジェネラルデッキの《弱者の師/Mentor of the Meek》《頭蓋骨絞め/Skullclamp》など)、マナ加速だったり(軽量3色ジェネラルの《花を手入れする者/Bloom Tender》など)する場合もあるが、純粋に「ジェネラルがいると破壊力が大幅に上がるからカードパワーで押し切れる」という分類しにくい位置付けのカードもある。
例えばならず者ジェネラルの《知識の搾取/Knowledge Exploitation》、《大渦の放浪者/Maelstrom Wanderer》《ネファリアの災い、ジェリーヴァ/Jeleva, Nephalia’s Scourge》のようなマナコスト踏み倒し系ジェネラルの《精神の願望/Mind’s Desire》などだ。
これらは、単体では重すぎたりして使い勝手が悪い要素の方が多く出るのだが、特定のジェネラルで使う事でマイナス点を無視出来、強力なカードパワーの恩恵だけを受ける事が出来る。
こういったカードの存在は他のジェネラルとの差別化を可能とする。
純粋に便利で強い「コスト相応」なカードで固められた同じ色のデッキを、そのカードパワーで踏みつぶす事を期待出来るからだ。
なので、こういったカードを入れられる、自然とデッキパワーが他の一段上になるようなジェネラルの評価は少し高めに付けた方がいいだろう。
◎用途の広い『柔軟性カード』
代表的な所では《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》のようなクローン系。
相手の重たいパワーカードを安価で手に入れたり、マナ加速に化けて中盤戦へとマナベースを伸ばしたり、デッキに1枚しか入れられないカードを擬似的に使いまわしたり、といった幅広い活躍が期待出来る。
昔ならばこれに加え、「相手ジェネラルの除去」なんて役割も持てた。
こういったカードは、手札にあると非常に幅広い状況で幅広い仕事をしてくれるので、デッキに柔軟性を与えてくれる。
柔軟性カードは、不利な盤面でデッキの構造上苦手なものへの対処を可能にしつつ、有利な盤面で自軍の攻勢を後押ししてくれるため、非常に無駄になりにくくい。
効果として近いのは《吸血の教示者/Vampiric Tutor》などのサーチカードと様々な用途のカードをデッキに仕込むシルバーバレット戦術といえる。
しかしこちらの場合は「サーチを挟む必要がないので軽め」「銀弾をデッキに仕込む必要がないので引きムラが少ない」といった利点がある。
(もちろん、シルバーバレット戦術にも「適切なカードを素引きする可能性」「ピンポイントカードなので柔軟性カードより効果が圧倒的に強力」などの利点はあるのだが)
こういった、水準以上で複数の枠割を期待出来る柔軟性のあるカードは、ある程度デッキに入れておくとよいだろう。
デッキは粘り強く、それでいて攻勢時に手が緩む事がなくなる。
☆投入枚数
破壊力で他デッキに差を付けるジェネラル専用パワーカード、用途の広さで多くの状況に対応する柔軟性カードは確かに便利なのだが、こういったカードが十分な力を発揮するためには、デッキの根幹となる部分がしっかりしている必要がある。
大味なカードは単体で使わざるを得ない時にちゃんと役立てられるように十分なマナベース構築を必要とする。
あらゆる状況に対応出来るが強さはいつでも「平均程度」にしかなれない柔軟性カードだけでは爆発力が足りなくなるので、対戦相手に対して有利に立つためにはデッキに「強みを押し付けられる尖った部分」を仕込んでいく必要がある。
そういう面もあり、基本的にはデッキに5枚以下にしておいた方がいい。
特にジェネラル前提のパワーカードは、ジェネラルが封殺されるとそのまま無駄牌に代わりかねないので注意が必要だ。
☆もしもパワーカードを増やしたいなら
特に、ジェネラルに頼った重たく偏ったパワーカードが大量に入っている場合に、それを死に札にしない方法として、「デッキ全体がそれをサポートするからジェネラルいなくてもある程度大丈夫」にする、というものがある。
代表例は《大渦の放浪者/Maelstrom Wanderer》や《アニマのメイエル/Mayael the Anima》など。
これらは、ジェネラル本人以外のマナコスト踏み倒しエンジンを搭載したり、そもそもマナベースを異常に厚くして重カードを扱えるようにしたりといった方法で、ジェネラルが封殺されてもある程度のデッキパワーを担保している。
とはいえこれらは次善の策。
結局は「マナしか引かない」「重いカードしか引かない」という引きの偏りを起こすリスクを背負う事になるので、どうしても安定性では通常の構築のデッキに劣る事になってしまうだろう。
☆次回予告
これでデッキに入るカードの説明は終了。
次回は多分最終回、「デッキのカードバランス」について書こうと思う。
コメント
こちらもEDHを普及させる身として、新規さんや既存のプレイヤーの方へのアドバイス等でも使わせて頂きました
リンクさせて頂きましたので、よろしくお願い致します
わざわざご挨拶ありがとうございます。
好きに書き散らしている記事なのですが、参考にしてもらっているようですごく嬉しいですw
こちらからもリンクさせていただきました。今後ともよろしくお願いします。