自分が首までEDHに浸かっているってのもあるんだろうけど、数年前に比べればEDHのプレイヤーも、対戦機会も、そしてショップその他で行われる大会も増えているように見受けられる。
贔屓目をなくした視点で考えても盛り上がっているのは確実だ。少なくとも事実として、公式から統率者セットが毎年販売されるようになっているくらいには市民権を得ているのだから。
好きなフォーマットが盛り上がるのはいい事だ。

そんな訳で、今回は大会形式で行われるEDHにおけるメタゲームに関するお話。


☆特殊なフォーマット環境
普通の記事なら早速メタゲームの話に行くところなんだけど、ぶっちゃけ、EDHは通常のフォーマットとは色々と違うせいで前提条件も大きく違っている。
なので、まずはその辺の、環境を定義する前提から順番に書いていく。


◎大会運営に関する環境
EDHはカジュアルフォーマットで、ルールこそ制定されてはいるものの、競技イベントは存在せず、それどころか多人数戦に合わせたイベントのルールや公式のバックアップも存在しない。DCIレポーターを用いてスイスラウンドを組む事も(多分)出来ない。
それゆえに、大会形式に関しては運営側に任されている部分が大きい。
基本的には統率者戦のルールにのっとってはいるものの、公式ではっきりイベントのルールがないため、大会によって細かく違う部分がある。


◎サイドボードなし
公式ルールでの「サイドボード非推奨」の制定を受けて、大会形式でも明確に「サイドボードなし」となっている事が多い。
もしもどうしても苦手なデッキタイプがあり、それに対抗する手段を仕込みたいのなら、サイドボードに当たるカードはメインボードから投入する必要がある。


◎1ゲーム制
上に書いたサイドボードなしの話にも絡むのだが、多くの大会形式の場合、1ゲーム取ったプレイヤーがそのままそのラウンドの勝者とされる。
これは、プレイヤー数の関係で1ゲームにかかる時間が一般のフォーマットよりも長くなりがちである事に起因する。
そもそも1ゲームが長くなりがちだし、もし他フォーマット並みの時間(15分程度)で1ゲームを終えられるとしてすら、2本先取だと4人戦で最大75分もかかってしまう。
運営上の


◎フォーマット理解に関する情報の不足
公式でフォローされておらず、競技イベントも存在しないフォーマットゆえに、構築やプレイングに関する情報は大昔のマジック並みの貧しさである。実績のあるデッキリストの束や、プレイングセオリーのコラムなどは望むべくもない。
この時代には珍しく情報格差が大きく、そのため、他フォーマットに比べてプレイヤー間で情報における有利不利が大きいフォーマットになっている。


◎アーキタイプ過剰
必ず初手にある「ジェネラル」が存在するがために、アーキタイプが異常なほど多い。似たような構成に見えても、ジェネラルを活用する時点で結構有利不利が変わったり、動きが異なったりする。
大雑把にまとめる事は出来るが、それでも現スタンダート環境の「バントカンパニー」と「バント人間」をひとつとして扱ったり、レガシーの「デルバー系」を一括りにする程度には乱暴なアーキタイプ定義になってしまう。


◎ある程度人読みが可能
大きな公式大会がないため、大会規模が10人前後になる事が多く、また、比較的近い地域のプライヤーと対戦する事が多い。
そのため、普段対戦しているプレイヤーと当たる率が他フォーマットに比べて高くなりやすく、ある程度の人読みが通ってしまう。


◎アーキタイプの分散のしやすさ
カジュアルフォーマットである上に、デッキの顔となる「ジェネラル」が存在する事から、『ジェネラル被り』を嫌う傾向がある。
例えトップメタであっても、それに人気が集中し、使用しているのが参加プレイヤーの3割を超える、なんて事は稀だ。




まずはここまで。
この辺りの感覚をバックボーンとして敷きつつ、メタゲームについて考えていく。
次の記事からは実際のメタゲームについて書いていこうと思う。

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