EDH バンクバーマリガンの感触(机上の空論込み)
2016年1月24日 EDH環境考察 コメント (4)EDHのルール変更により、部分パリ式マリガンから、初回フリーマリガン+バンクーバーマリガンに変わって数日。
DNやTwitterで結構な数の感触も上がっていたし、実際自分もデッキを回してみたりした。
そこで今回は、あくまで自分の見えた範囲内だけど、その辺りのまとめを書いてみようかな、と。
現時点で、まんてさんが特に詳しく記事を書いてくださっている(http://mantenokariaka.diarynote.jp/201601240249044886/)ので今更感はあるのだけれどw
☆土地枚数への影響
元のデッキから、気持ち土地を増やした人が多い模様。
しかしながら、元のデッキの土地が30枚前後のプレイヤーが、公式で実際に提示していた枚数である37枚あたりまで増やした例は見られなかった。
良く見られた増加量は枚数にして1~3枚、比率にすると3~10%程度。
☆元のデッキのまま、実際にデッキを回してみた感触
◎大して影響なくデッキが回った
・ジェネラルキャストだけでデッキの動きが完成するデッキの内、マナソース偏重のもの
・ドローと軽量マナファクトが中心の青茶系
・1マナエルフや繁茂などが加速の中心である緑絡みの2~3色系
・土地の多い、一部特殊なデッキ(《上位の大蛇、ささ弥/Sasaya, Orochi Ascendant》など)
・デッキの中身が金太郎飴な、同じ役割のカードが山ほど入ったデッキ
初手の不安定ささえ乗り切れば、あとは今までとゲームが変わらない。
土地が元から多いデッキはマリガンで土地が詰まる可能性が低いし、軽めのマナ加速が多めに入っているのなら、土地が伸びないまでもマナが詰まって身動きが取れない程ではない。
そのため、序盤の動きが安定しやすい、軽めの加速を持つデッキは安定性があまり落ちていないようだ。
また、マリガンルールの変更により初手の安定性が下がった影響で、「必ず初手にある」ジェネラルの価値がより強くなったようだ。
《山賊の頭、伍堂/Godo, Bandit Warlord》のような、デッキの中身の大半がマナ加速で、マナ加速してジェネラル叩きつけるだけのデッキはそこまで動きに変化がない。
マナ加速編重デッキと同じく、デッキの中身が金太郎飴のデッキも元からマリガンで特定のカードを除ける必要性が薄いので安定性が高い。
どちらかというと、こちら寄りの意見の方を多く見かけたような気がしている。
一番見たのが「平均速度は少し(最速キル速度にして1~2ターン)落ちたけれど、まともにゲームが出来ない程ではない」くらいの感触。
◎明らかに事故率が上がったり大幅に速度が落ちたりした
・数枚のカードに勝ち筋の全てを頼る《むかつき/Ad Nauseam》デッキ
・手札に来てもキャストしにくい重いカードが多めに入ったデッキ
・フィニッシュ時前提のコンボパーツや特殊な役目のカードがデッキに多く入っている系
まず1番目、みんな大嫌いむかつきデッキ。
数枚のチューターをキープ基準としていたむかつきデッキは安定性が大幅ダウン。
最高速度こそ変わらないものの、かなり厳しい妥協キープ(マナ加速十分のチューター待ち5枚ハンドなど)が発生する率は大分上がった。
2番目は、《アニマのメイエル/Mayael the Anima》《悟った達人、ナーセット/Narset, Enlightened Master》《大渦の放浪者/Maelstrom Wanderer》辺りが代表格。
初手にあった邪魔なカード2、3枚をマナ加速や土地に変わる事を期待して交換出来なくなったため、速度自体が1段ダウン。
それに加えて、デッキの性質上ドローも安定しない(土地やマナ加速でなく重いカードを引く可能性がある)ため、初手でジェネラルキャスト分までのマナが準備出来ていないとかなり不安定。
3番目は、《汚らわしき者バルソー/Balthor the Defiled》や《擬態の原形質/The Mimeoplasm》、一部《始祖ドラゴンの末裔/Scion of the Ur-Dragon》など。
手札に来たらさっさと捨てたい、ライブラリーか墓地にいてくれってレベルのゴミカードが多く、初手が安定しにくい。
特にライブラリーにいてくれジャンルのカードが手札に居座るのが辛い。
この中では捨てたりキャストしたりで十分対応できるバルソーが一番影響が少ない。
原形質もルーティングスペルで対応可能なのだが、そこが上手く噛み合うのも運次第なので事故率が上がっている。
以前なら、例え手札が減るだけだろうと喜んで1枚埋めしていた初手の《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》や《潮吹きの暴君/Tidespout Tyrant》が一番影響デカイ奴らか。
☆土地以外のデッキ内容への影響
マナ加速・ドローは軽いものにシフト傾向。初手、あるいは序盤に来て嬉しいかどうかの重要性がアップ。
逆に、終盤向きの、高コスト重アドバンテージカードは減少傾向。
上に書いた通り、動きの安定するジェネラル中心の構築に有利が付き気味。
チューターを駆使して、勝ちパターンを力強く引き寄せる統率者領域にはないカード、”真のジェネラル”(例:禁止になった《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix》など)に頼る系統のデッキは不安定になるので依存度を下げる方向に。
フィニッシュまで役に立たない、重たいコンボパーツは忌避傾向。
軽ければ、初手にあってもちょっと暇が出来た時に先置き出来るのでまだマシだが、重たい、単体だと使いにくいカードだとそうはいかない。
以前ならマリガンで変換できたが、今だと初手から居座り続けてずっと潜在的なディスアドになり続けるので可能な限り避けられる。
☆強くなったデッキ、弱くなったデッキ
・バランスの悪い構築だった一部強デッキが弱体化
むかつき、ナーセット、大渦など
・ごちゃごちゃしたゴミカードに頼って強デッキに喰らいついていた中堅下位デッキは安定性の低下により弱体化
・洗練された無駄牌の少なさが売りだった、一般的な強デッキは安定性があまり下がらないので相対的に強化
・全体的に速度が落ちているので、殴る猶予の増えたビートダウンは強化
・同じく、ゲームを長引かせて消耗戦に持ち込みたいロック系デッキも強化
こんな印象。
自分の意見が強く出ているので、必ずしも客観的な感想とは言えないけれど、大体こんな感じかなー、と。
今後の構築、メタゲームの参考になれば。
DNやTwitterで結構な数の感触も上がっていたし、実際自分もデッキを回してみたりした。
そこで今回は、あくまで自分の見えた範囲内だけど、その辺りのまとめを書いてみようかな、と。
現時点で、まんてさんが特に詳しく記事を書いてくださっている(http://mantenokariaka.diarynote.jp/201601240249044886/)ので今更感はあるのだけれどw
☆土地枚数への影響
元のデッキから、気持ち土地を増やした人が多い模様。
しかしながら、元のデッキの土地が30枚前後のプレイヤーが、公式で実際に提示していた枚数である37枚あたりまで増やした例は見られなかった。
良く見られた増加量は枚数にして1~3枚、比率にすると3~10%程度。
☆元のデッキのまま、実際にデッキを回してみた感触
◎大して影響なくデッキが回った
・ジェネラルキャストだけでデッキの動きが完成するデッキの内、マナソース偏重のもの
・ドローと軽量マナファクトが中心の青茶系
・1マナエルフや繁茂などが加速の中心である緑絡みの2~3色系
・土地の多い、一部特殊なデッキ(《上位の大蛇、ささ弥/Sasaya, Orochi Ascendant》など)
・デッキの中身が金太郎飴な、同じ役割のカードが山ほど入ったデッキ
初手の不安定ささえ乗り切れば、あとは今までとゲームが変わらない。
土地が元から多いデッキはマリガンで土地が詰まる可能性が低いし、軽めのマナ加速が多めに入っているのなら、土地が伸びないまでもマナが詰まって身動きが取れない程ではない。
そのため、序盤の動きが安定しやすい、軽めの加速を持つデッキは安定性があまり落ちていないようだ。
また、マリガンルールの変更により初手の安定性が下がった影響で、「必ず初手にある」ジェネラルの価値がより強くなったようだ。
《山賊の頭、伍堂/Godo, Bandit Warlord》のような、デッキの中身の大半がマナ加速で、マナ加速してジェネラル叩きつけるだけのデッキはそこまで動きに変化がない。
マナ加速編重デッキと同じく、デッキの中身が金太郎飴のデッキも元からマリガンで特定のカードを除ける必要性が薄いので安定性が高い。
どちらかというと、こちら寄りの意見の方を多く見かけたような気がしている。
一番見たのが「平均速度は少し(最速キル速度にして1~2ターン)落ちたけれど、まともにゲームが出来ない程ではない」くらいの感触。
◎明らかに事故率が上がったり大幅に速度が落ちたりした
・数枚のカードに勝ち筋の全てを頼る《むかつき/Ad Nauseam》デッキ
・手札に来てもキャストしにくい重いカードが多めに入ったデッキ
・フィニッシュ時前提のコンボパーツや特殊な役目のカードがデッキに多く入っている系
まず1番目、みんな大嫌いむかつきデッキ。
数枚のチューターをキープ基準としていたむかつきデッキは安定性が大幅ダウン。
最高速度こそ変わらないものの、かなり厳しい妥協キープ(マナ加速十分のチューター待ち5枚ハンドなど)が発生する率は大分上がった。
2番目は、《アニマのメイエル/Mayael the Anima》《悟った達人、ナーセット/Narset, Enlightened Master》《大渦の放浪者/Maelstrom Wanderer》辺りが代表格。
初手にあった邪魔なカード2、3枚をマナ加速や土地に変わる事を期待して交換出来なくなったため、速度自体が1段ダウン。
それに加えて、デッキの性質上ドローも安定しない(土地やマナ加速でなく重いカードを引く可能性がある)ため、初手でジェネラルキャスト分までのマナが準備出来ていないとかなり不安定。
3番目は、《汚らわしき者バルソー/Balthor the Defiled》や《擬態の原形質/The Mimeoplasm》、一部《始祖ドラゴンの末裔/Scion of the Ur-Dragon》など。
手札に来たらさっさと捨てたい、ライブラリーか墓地にいてくれってレベルのゴミカードが多く、初手が安定しにくい。
特にライブラリーにいてくれジャンルのカードが手札に居座るのが辛い。
この中では捨てたりキャストしたりで十分対応できるバルソーが一番影響が少ない。
原形質もルーティングスペルで対応可能なのだが、そこが上手く噛み合うのも運次第なので事故率が上がっている。
以前なら、例え手札が減るだけだろうと喜んで1枚埋めしていた初手の《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》や《潮吹きの暴君/Tidespout Tyrant》が一番影響デカイ奴らか。
☆土地以外のデッキ内容への影響
マナ加速・ドローは軽いものにシフト傾向。初手、あるいは序盤に来て嬉しいかどうかの重要性がアップ。
逆に、終盤向きの、高コスト重アドバンテージカードは減少傾向。
上に書いた通り、動きの安定するジェネラル中心の構築に有利が付き気味。
チューターを駆使して、勝ちパターンを力強く引き寄せる統率者領域にはないカード、”真のジェネラル”(例:禁止になった《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix》など)に頼る系統のデッキは不安定になるので依存度を下げる方向に。
フィニッシュまで役に立たない、重たいコンボパーツは忌避傾向。
軽ければ、初手にあってもちょっと暇が出来た時に先置き出来るのでまだマシだが、重たい、単体だと使いにくいカードだとそうはいかない。
以前ならマリガンで変換できたが、今だと初手から居座り続けてずっと潜在的なディスアドになり続けるので可能な限り避けられる。
☆強くなったデッキ、弱くなったデッキ
・バランスの悪い構築だった一部強デッキが弱体化
むかつき、ナーセット、大渦など
・ごちゃごちゃしたゴミカードに頼って強デッキに喰らいついていた中堅下位デッキは安定性の低下により弱体化
・洗練された無駄牌の少なさが売りだった、一般的な強デッキは安定性があまり下がらないので相対的に強化
・全体的に速度が落ちているので、殴る猶予の増えたビートダウンは強化
・同じく、ゲームを長引かせて消耗戦に持ち込みたいロック系デッキも強化
こんな印象。
自分の意見が強く出ているので、必ずしも客観的な感想とは言えないけれど、大体こんな感じかなー、と。
今後の構築、メタゲームの参考になれば。
コメント
今回のマリガンルール変更は個人的には、パリマリ以前からEDHをやっていた人にとっては、
さほど影響なかったのかな?と思います。
影響があったとしても、皆さんがおっしゃっている通り、フィニッシュ速度が1~2ターン遅くなった程度だと思います。
パリマリから始めたプレイヤーにとっては、キープの基準が難しくなっていると思います。
キープ基準がシビアになった分、土地の割合よりも、シナジーを見直すようになると予想しています。
コメントありがとうございます。
周りの感想などを見ると、杏仁さんもおっしゃっているように、「最初に感じた程デッキの動きに大きな影響はなかった」と思っているプレイヤーが多いように見えました。
書いてらっしゃるように、シナジーカードが多くキープ基準がシビアな一部デッキ以外は土地の枚数を含めたデッキ内容を変えなくても意外と回るかも知れませんね。
極端に土地の枚数が少ないデッキ(25枚とか)以外は土地の枚数をまったく変えなくても問題ない可能性がある感触もありました。
である自分のデッキはダメージが大きかったです(泣)
現在色々と調整中ですが、なかなかキツいです。
出来ればライブラリーにいて欲しい上、もし手札に来てもキャストしにくいカードだらけのジィーリィーランは、今回のルール変更の影響がかなり大きい部類のデッキですよね。
マナ加速偏重にしようにもある程度はドラゴンに枠を割かねばならないし、そうすると初手にドラゴンがぞろぞろやってくるしで大変でしょう。心中お察しします……。