EDH禁止改訂&ルール変更、およびそれに伴う今後の環境考察 1
2016年1月19日 EDH環境考察昨日の深夜、統率者戦の禁止改訂が発表になりました。
(http://mtgcommander.net/Forum/viewtopic.php?f=1&t=18057)
概要は、
というもの。
また、このアナウンスの最後に、『マリガンで毎回シャッフルするのは時間がかかって面倒だから、キープする手札になるまで、手札をライブラリーに混ぜずに脇に退けてはライブラリーから新たな手札を引いていくやり方を推奨する』とあります。
ただ、これはあくまでアナウンスしている人の個人的な推奨なので、ルールとしては毎回手札を混ぜてシャッフルするのが正しいので注意。
今回の変更は、EDHの環境に非常に大きな影響を与える事が予想される。
という訳で、新ルール採用後の環境について自分なりに考えていきたい。
☆マリガンルール変更
今まで採用されていた部分パリ式マリガンは、特定の(特に序盤に欲しい)カードを手札に残し、後半に引きたいカードだけをマリガンし続ける事が出来た。
そのため、序盤から強力な動き(特にマナ加速)が出来る手札が他のフォーマットに比べて非常にキープしやすくなっていた。その上でライブラリーには後半強いカードも入っているので、長引いても強い動きが容易だった。
また、手札に適切な枚数の土地を確保するのも容易であり(足りなければ多くの手札を脇に退けて高確率で土地を引けるし、余っていれば土地をマリガンで脇に退けてしまえばよい)それゆえにデッキの土地の枚数を絞っても問題なく動くデッキ構築が可能だった。
これらの要素が無くなる事により、
といった環境の変化が予想される。
もはや、後半にしか使わないカードだけを除けた初手を作るのは不可能になったし、マリガンに期待して土地の枚数を絞ってスペルを詰め込む構築も認められない。
今後は、
事が予想される。
また、この要素により「デッキのマナベースが強固に、スペルが軽めに移行する事から、マナフラッドが起こりやすくなる」≒「デッキの中身が弱くなる」ので、副次的に、
事だろう。
これからはジェネラルの強さ、特にジェネラル1枚で戦えるかどうかの勝ちが非常に大きくなりそうだ。
特に《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》のようにデッキが金太郎飴だったり、《結界師ズアー/Zur the Enchanter》のようにジェネラルキャストがそう難しくなく、そこまで繋げさえすれば安定した勝ちパターンムーブが出来るジェネラルは相対的に強化されそうである。
ただ、ジェネラル1枚で勝てる系デッキでも弱体化しているものは存在する。
《悟った達人、ナーセット/Narset, Enlightened Master》や《大渦の放浪者/Maelstrom Wanderer》のような、ライブラリーの重いスペルを踏み倒すデッキは初手にやってくる重量級のカードの山に苦労する事になるだろう。
また、部分パリ式マリガンによって強引に《むかつき/Ad Nauseam》に繋いでいた《老いざる苦行者、アローロ/Oloro, Ageless Ascetic》をはじめとする「むかつきデッキ」も弱体化が予想される。
安定してサーチを初手に仕込む事が難しくなり、マナスクリューこそ起こしにくいものの、以前よりも初動が遅くなるパターンが増えると予想される。
ここまで書いて来たような構築環境の変化により、今後は全体的にゲームスピードが遅くなる事が予想される。
初手に《Mana Crypt》《太陽の指輪/Sol Ring》を確保出来る環境は過去のものとなる。
これからは、大量の印鑑とタリスマン、それから安定して3ターン目までセットできるだけの土地という感じのマナベース・速度が標準的なものとなるだろう。
相対的に、《繁茂/Wild Growth》《極楽鳥/Birds of Paradise》などのマナ加速を複数有する緑デッキは速度面で他の色よりも優位に立つ事が予想される。
ただ、その優位がどれほどの物かはまだ未知数だ。「青茶系のアーティファクト加速>緑のクリーチャー加速」というトップスピードの差は変わらないため、その優位は青茶系の安定性がどこまで落ちるかにかかっている。
今回のマリガン変更による、構築環境への主な影響はこんな所だろうか。
個人的には、このマリガンルールの変更が今回の変更の中で最も影響力があるものだったと思う。
長くなったので残りは次回。
ルール4に関してはマリガンほどの影響はないし、そこまで長くはならないはずなので次は2つまとめて。
(http://mtgcommander.net/Forum/viewtopic.php?f=1&t=18057)
概要は、
☆マリガンルールの変更
部分パリ式マリガンから、多人数戦用バンクーバーマリガンに変更。
手札が気に入らなければ、それをライブラリーに混ぜ、混ぜた枚数から1引いた数を改めて引き直しても良い。 ただし、1回目は枚数が減らず7枚引ける。
気に入った手札になった時点で手札が6枚以下の場合、占術1を行う。
☆ルール4の撤廃
「統率者の固有色以外の色のマナがマナプールに加わる場合、代わりにそれと同数の無色のマナを加える」というルールが撤廃された。
☆《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix》禁止
というもの。
また、このアナウンスの最後に、『マリガンで毎回シャッフルするのは時間がかかって面倒だから、キープする手札になるまで、手札をライブラリーに混ぜずに脇に退けてはライブラリーから新たな手札を引いていくやり方を推奨する』とあります。
ただ、これはあくまでアナウンスしている人の個人的な推奨なので、ルールとしては毎回手札を混ぜてシャッフルするのが正しいので注意。
今回の変更は、EDHの環境に非常に大きな影響を与える事が予想される。
という訳で、新ルール採用後の環境について自分なりに考えていきたい。
☆マリガンルール変更
今まで採用されていた部分パリ式マリガンは、特定の(特に序盤に欲しい)カードを手札に残し、後半に引きたいカードだけをマリガンし続ける事が出来た。
そのため、序盤から強力な動き(特にマナ加速)が出来る手札が他のフォーマットに比べて非常にキープしやすくなっていた。その上でライブラリーには後半強いカードも入っているので、長引いても強い動きが容易だった。
また、手札に適切な枚数の土地を確保するのも容易であり(足りなければ多くの手札を脇に退けて高確率で土地を引けるし、余っていれば土地をマリガンで脇に退けてしまえばよい)それゆえにデッキの土地の枚数を絞っても問題なく動くデッキ構築が可能だった。
これらの要素が無くなる事により、
・初手には全くいらない、終盤に強い重たいカードの価値の下落
・土地の枚数を増やさなければマナスクリューが起こりやすくなる
といった環境の変化が予想される。
もはや、後半にしか使わないカードだけを除けた初手を作るのは不可能になったし、マリガンに期待して土地の枚数を絞ってスペルを詰め込む構築も認められない。
今後は、
・マナベース、特に土地の枚数が増える
・いつ引いてもそこそこ強い、軽く優秀なスペルの割合が上がる
事が予想される。
また、この要素により「デッキのマナベースが強固に、スペルが軽めに移行する事から、マナフラッドが起こりやすくなる」≒「デッキの中身が弱くなる」ので、副次的に、
マナフラッドにも対処出来、唯一「初手にある・再キャスト出来る」性質が変わっていないために安定性が高いままであるジェネラルの強さの影響が大きくなる。
事だろう。
これからはジェネラルの強さ、特にジェネラル1枚で戦えるかどうかの勝ちが非常に大きくなりそうだ。
特に《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》のようにデッキが金太郎飴だったり、《結界師ズアー/Zur the Enchanter》のようにジェネラルキャストがそう難しくなく、そこまで繋げさえすれば安定した勝ちパターンムーブが出来るジェネラルは相対的に強化されそうである。
ただ、ジェネラル1枚で勝てる系デッキでも弱体化しているものは存在する。
《悟った達人、ナーセット/Narset, Enlightened Master》や《大渦の放浪者/Maelstrom Wanderer》のような、ライブラリーの重いスペルを踏み倒すデッキは初手にやってくる重量級のカードの山に苦労する事になるだろう。
また、部分パリ式マリガンによって強引に《むかつき/Ad Nauseam》に繋いでいた《老いざる苦行者、アローロ/Oloro, Ageless Ascetic》をはじめとする「むかつきデッキ」も弱体化が予想される。
安定してサーチを初手に仕込む事が難しくなり、マナスクリューこそ起こしにくいものの、以前よりも初動が遅くなるパターンが増えると予想される。
ここまで書いて来たような構築環境の変化により、今後は全体的にゲームスピードが遅くなる事が予想される。
初手に《Mana Crypt》《太陽の指輪/Sol Ring》を確保出来る環境は過去のものとなる。
これからは、大量の印鑑とタリスマン、それから安定して3ターン目までセットできるだけの土地という感じのマナベース・速度が標準的なものとなるだろう。
相対的に、《繁茂/Wild Growth》《極楽鳥/Birds of Paradise》などのマナ加速を複数有する緑デッキは速度面で他の色よりも優位に立つ事が予想される。
ただ、その優位がどれほどの物かはまだ未知数だ。「青茶系のアーティファクト加速>緑のクリーチャー加速」というトップスピードの差は変わらないため、その優位は青茶系の安定性がどこまで落ちるかにかかっている。
今回のマリガン変更による、構築環境への主な影響はこんな所だろうか。
個人的には、このマリガンルールの変更が今回の変更の中で最も影響力があるものだったと思う。
長くなったので残りは次回。
ルール4に関してはマリガンほどの影響はないし、そこまで長くはならないはずなので次は2つまとめて。
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