石像くん(http://statue.diarynote.jp/)が作っては崩しを繰り返してきたジェネラル、《スリヴァーの首領/Sliver Overlord》の最新バージョンがいい感じのデッキだったので紹介。
レシピはないので聞いた範囲で。


☆デッキの基本的な勝ち筋
◎コンボ内容
勝ち筋は《スリヴァーの首領/Sliver Overlord》のサーチを存分に活かしたスリヴァーコンボ。
具体的には、

《スリヴァーの女王/Sliver Queen》
《宝革スリヴァー/Gemhide Sliver》or《マナ編みスリヴァー/Manaweft Sliver》
《基底スリヴァー/Basal Sliver》
《ハートのスリヴァー/Heart Sliver》


で有色無限マナ+速攻無限スリヴァーを発生させる。
フィニッシュはまあどうとでも。単純にコンバットでもいいんだけど、対戦相手のターンにコンボが始まる事もある(後述)ので《酸性スリヴァー/Acidic Sliver》とかもいてもいいかも。



◎勝ち筋の組み方・マナソース編
まあ見ての通り、このコンボの必要枚数は多いし必要マナも異様に多い。極論すればサーチ出来るんだから首領1枚で勝てるっちゃ勝てるんだけど、そのためには膨大なマナが必要になってくる。

そのために、大量のマナソースを必要とするのだが、その揃え方が独特で、特殊なパーツを駆使して現実的な速度を実現してる。
見たり聞いたりした範囲のカードの具体例は以下の通り。


・基本のマナ加速エンジン
《鱗粉の変わり身/Mothdust Changeling》《横這スリヴァー/Sidewinder Sliver》などとにかく1マナのスリヴァーが沢山+《マナ編みスリヴァー/Manaweft Sliver》《宝革スリヴァー/Gemhide Sliver》。
《マナ編みスリヴァー/Manaweft Sliver》系が戦場に出ると、1マナスリヴァーが途端にみんな《極楽鳥/Birds of Paradise》になる。
これに《ハートのスリヴァー/Heart Sliver》が加わると、さながら《クローサの庇護者シートン/Seton, Krosan Protector》みたいな加速の仕方をする。
1マナのスリヴァーのみならず、その他あらゆるスリヴァーが《極楽鳥/Birds of Paradise》になるので、盤面を固め、パーツを揃えつつ加速していく動きが出来る。
これが基本の加速エンジン。この火種を以下のカード達で膨らませていく。


・《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix》
瞬速とアンタップによって1周する間にマナを普段の4倍出せる。
むしろ上のスリヴァーシナジーのおかげでマナが増えていくまである。
首領のサーチ能力のおかげでハンドが枯れてマナフラになるなんて心配もない。
むしろ1周する間に勝つ勢いで。


・《みなぎる活力/Vitalize》《王の咆哮/Roar of the Kha》《Energy Arc 》など
使いきりのアンタップエンジン。
《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix》のように重くなく、その場でマナを増やせるのでお手軽に使える。
チェインコンボの息継ぎカード。


・《侵入警報/Intruder Alarm》《過ぎ去りし表情/Faces of the Past》など
置物のアンタップエンジン。
複数回使えるので、ここまで来ると最早シナジーの範囲を超えてコンボの域。
実際、組み合わせによっては上で示したパーツ全部が揃わずともそのまま無限マナまで到達してしまう事も。

・《マナの残響/Mana Echoes》
厳密にはアンタップではないが、上2枚と同じようなマナ増加エンジンかつ無限パーツになり得るカード。


・《訓練場/Training Grounds》
首領コンボが重いのは「首領が3マナ使ってサーチし、それを戦場に出して~」という動きを繰り返す関係上非常にマナを食うからである。
《訓練場/Training Grounds》はそれを大幅に減らすので、コンボ速度を大きく上げる面で貢献する。



◎勝ち筋の組み方・防衛編
このコンボが強いのは、序盤にばら撒くスリヴァーがコンボ防衛の伏線になる点である。
それでいて、《マナ編みスリヴァー/Manaweft Sliver》系によって加速要素にもなれるので無駄にならない。
対戦相手としては防衛要素を手早く潰しておかないとコンボを止める事が出来なくなってしまうのだが、その時点ではパーツでもなければマナ加速ですらなかったりして脅威度が低いため、カードやマナを使って潰すのも面倒くさい。というか多くの場合それ以上の脅威が大体戦場にあり、それどころではない事の方が多い。
その上これらのカードを潰してもコンボが脆くはなるがコンボ速度はほとんど変わらない。
それゆえに対処が非常に厄介である。


・《水晶スリヴァー/Crystalline Sliver》
スリヴァー全体に被覆を付ける事により、単体除去を無視できるようになる。
カウンターで応じないと非常に厄介なのだが、後述する《樹根スリヴァー/Root Sliver》が対になっていて余計に面倒臭い。

・《樹根スリヴァー/Root Sliver》
スリヴァー呪文を打ち消されなくする。
特にコンボ終盤、《水晶スリヴァー/Crystalline Sliver》と並んであからさまなフィニッシュパーツへの対処を封殺する。
本人が打ち消されないおかげで、マナが余っていて《水晶スリヴァー/Crystalline Sliver》が戦場にいるときなど、ほぼほぼガード不可のコンボが決まったりする。
欠点はマナコスト。4マナと重めなのでちょっと使いにくい。

・《冬眠スリヴァー/Hibernation Sliver》
スリヴァー全体に自己バウンス能力を付ける。
除去自体の対象には取られるし、ライフを失うし唱え直しになってしまうが、《毒の濁流/Toxic Deluge》なども躱せるのは《水晶スリヴァー/Crystalline Sliver》にもない利点。



☆ゲームプラン
大量にスリヴァーを並べる必要があるため、そこまで早いデッキという訳ではない。

なので、自分より早いデッキの速攻を封じるため、《石のような静寂/Stony Silence》《無のロッド/Null Rod》《溶融/Meltdown》《無垢への回帰/Seeds of Innocence》などのアーティファクト加速を潰す優秀カードが各色から投入されている。
ここは5色デッキゆえの利点と言える。

そうして減速しながら、これまた5色を活かした大量のサーチ(主に生物とエンチャント)を使い、盤面に合わせて妨害や防衛カードを揃えつつ、《マナ編みスリヴァー/Manaweft Sliver》で並べたスリヴァーをマナソースに変えて一気に加速していく。

また、《スリヴァーの首領/Sliver Overlord》によるスリヴァーのシルバーバレット戦術も入っている模様。
《調和スリヴァー/Harmonic Sliver》なんかはその代表格。



☆苦手とその対処法
・同系かつ自分より早いデッキ
見た感じ、生物に対する防御がおろそか(というかデッキの性質上、対生物全体除去を撃てないので仕方がない)なので、同系統の生物加速をするうえで自分より早いデッキが苦手そうに思える。
自分が見た感じ、ここへの対応策は不明。
要所でピン除去を当てていくくらいだろうか?



・全体除去
また、生物ヘイトの高い全体除去カードも苦手。
スリヴァーがマナ加速からコンボパーツからコンボ防衛までこなしているせいで、赤や黒や白の全体除去が刺さるとマナソースからコンボパーツまでまとめて流れてゲームプランが崩壊する。

対処法として、《先祖の結集/Rally the Ancestors》や《生ける屍/Living Death》、《総帥の召集/Patriarch’s Bidding》などが考えられているようだ。
特に《生ける屍/Living Death》は、盤面に蓋をする《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》《セファリッドの女帝ラワン/Llawan, Cephalid Empress》《奈落の君、苦弄/Kuro, Pitlord》なんかを吹き飛ばしながら突然コンボスタート出来るので優秀そうだ。

黒のサーチである程度引きムラを抑えられるので、1枚挿しのこれ系のカードを必要な時に持ってきやすいのも5色デッキのいい所と言えるだろう。


・《締め付け/Stranglehold》《血染めの月/Blood Moon》《呪われたトーテム像/Cursed Totem》
デッキが機能不全を起こす系。
こればっかりはどうしようもないので、必要な時に上手く除去を握れるようにそれなりの枚数をデッキに入れておくくらいがせいぜいだろう。
どのデッキもやっている事であるが、それ以上の処方箋はないように思える。



自分が対戦したり話を聞いた限りはこんな感じのデッキ。
そこそこ勝ててるし動きも悪くないと思う。

きっとより詳しい解説やデッキレシピは後ほど石像くん本人が上げてくれるはず。
という無茶振りで終わる。

コメント

部長
2015年11月28日11:07

自分の組んでる首領は環境柄ビートプランを併用してますが、コンボ特化型も勉強になります!
自分は置物妨害をあまり使ってませんが、5色揃えるのが前提の分、やはり立ち上がりの遅さは1つのネックですね。

かっこかり
2015年11月29日15:07

>部長さん
5色ジェネラルはどうしても、同じようにジェネラルキャストで強い動きに直結する1~3色ジェネラルと比べると、シンボル5個の5マナというマナコストがネックになりますよね。
ジェネラル関係ないむかつきや隠遁でもない限り、5色デッキの立ち上がりに関しては、コンボに寄っているようなデッキタイプでもある程度妨害に振っていくのも止む無しっぽく自分は考えています。

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