EDH 初手にコンボが完成していたらキープする?
2015年9月9日 EDH環境考察 コメント (3)新しいデッキを組んでいて思い付いた事。
タイトルの通り、初手にコンボパーツが揃っている時のキープ基準の話。
☆初手で完成していたら、残すコンボ・残さないコンボ
むしろそれをキープする事がデッキの本分になる《隠遁ドルイド/Hermit Druid》《むかつき/Ad Nauseam》みたいな1枚で完結している軽いコンボならば、コンボそのものやコンボに繋がる《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》などでキープするのは当然。
逆に1枚コンボだけれども重すぎてキープ基準足りえないもの(《火想者ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, the Firemind》ジェネラルの《知恵の蛇の眼/Ophidian Eye》とか)は、初手からのマナ加速ではキャストまで間に合うはずがないのでキープされる事なくマリガンとなるだろう。
ならば、初手に揃い得るマナベースでキャストが可能な、そこそこの軽さの2枚コンボが揃いそうな初手が来た場合、ハンドに残すのが正解か否か? というのが今回の話題。
☆具体例
代表的なのが『《生き埋め/Buried Alive》+《再活性/Reanimate》』のウーズコンボ。
2枚、合計4マナでそのまま勝ちに行けるコンボパーツなのだが、例えば、初手の7枚の中にコンボパーツの2枚、あるいは片方+《神秘の教示者/Mystical Tutor》のような軽量チューターが来た場合、これらを残すかどうかを考えてみよう。
「序盤は手早くマナを展開→4マナ揃い次第コンボ」と行きたいのだが、コンボパーツ2枚はフィニッシュまで完全に不要牌。つまり、7枚のうち、残り5枚の手札で4マナまで伸ばす必要がある。
また、3ターン目にもなれば妨害が飛び交い始めるので、遅くとも3ターン目にはコンボスタートしたい。一般的な回り方をしたデッキも、4ターン目辺りに仕掛けてくるし、妨害なしの4マナで即ぶっぱするならその辺りがタイムリミットだろう。
◎そのために必要なのは、
・最低1枚の普通のマナ加速(印鑑とか)+土地3枚
その後の通常ドローに期待するにしても、印鑑などマナ加速をキャスト出来る土地2枚は欲しい。
・1枚で2マナ以上出すマナ加速+土地2枚
《Mana Crypt》《暗黒の儀式/Dark Ritual》《古えの墳墓/Ancient Tomb》みたいなカードがあれば、上のパターンに比べて合計必要枚数が減る。
のどっちか。合計枚数は3~4枚。
初手にあるコンボをそのまま残す場合、上記枚数を、初手の残り5枚をベースにしたマリガンで揃える必要がある。
◎《生き埋め/Buried Alive》コンボを残す初手・残さない初手
《Mana Crypt》などの2マナ以上出せるマナ加速が初手にあるなら狙って行っていい。
一般的な構築なら、4枚の手札+マリガンで黒マナが出る土地やマナファクト2枚を探すのはそこまで難しくないはずだ。
タリスマン・印鑑などの場合も同様。
特印鑑等で色マナが1つ確保できている場合、色拘束のハードルが下がるので、最低ラインの土地2枚の難易度は上例より下がる。
《精神石/Mind Stone》など色の確保が出来ないマナ加速の場合はどうか。
初手で黒黒が確保できているのならともかく、わずか4枚の自由の効くハンドから、初手にあった色の噛み合わない土地をパリマリで埋めてまでダブルシンボルを探しに行くのは事故につながる確率が高い。
シンボルが確保できていない場合、コンボによる速攻は諦めた方が良さそうだ。基本土地多めの黒単色の場合は別だろうけれど。
シンボルは確保できているがマナ加速が無い場合はどうか。
コンボパーツ2枚と最低ラインの土地2枚を残すと残りは3枚。構築にもよるが、それをパリマリし続けて3ドロー以内にマナ加速を引き当てられる可能性は低そうだ。
こちらもコンボによる速攻は諦めた方がいいだろう。
☆結論
つまり、例え非常に軽い2枚コンボであっても、初手に残して攻めに行くには『コンボパーツ2枚+マナ加速1枚(+ある程度の土地)』という整ったハンドが必要で、コンボパーツがそれを整えるのためのマリガンを圧迫してしまうため、かなり整った手札でない限りはプランを捨ててマリガンしてしまった方が良いと考えられる。
実際、アドバンテージ的にジリ貧にならないようなデッキ(ある程度のドローソースやアドに繋がるマナフラ防止ジェネラルの採用)をちゃんと組んでさえいれば、マナ加速を中心としたハンドからスタートする初手でも、スムーズに「マナを展開→アドバンテージを確保→そのままフィニッシュor妨害を交えながら中長期戦へ」という動きが出来る。
ぶっちゃけ、EDHは序盤の3ターン目くらいまでの動きが非常に重要で、そこで転ぶとその後の展開も後手後手に回って厳しいゲームになる事が多い。
いくら序盤戦でそのまま対戦相手を斬って捨てるプランが見えているとはいえ、無理にフィニッシュ直前まで無駄牌になるカードを2枚も抱えて大事な序盤戦の速度を鈍らせるよりは、大量展開・大量ドローで盤面を押し切る準備を整えた方が良い結果をもたらす事が多くなるだろう。
強引な高速コンボ狙いは1枚の妨害だけでゲームから脱落してしまう展開も発生しうるのだし。
☆まとめ
初手にコンボパーツが揃っていても、それ以外の手札がよっぽど整っていない限りはマリガンしてしまった方がいい。
3ターン目までの加速・アドバンテージ確保を最重要視したハンドの方が安定するし強い。
タイトルの通り、初手にコンボパーツが揃っている時のキープ基準の話。
☆初手で完成していたら、残すコンボ・残さないコンボ
むしろそれをキープする事がデッキの本分になる《隠遁ドルイド/Hermit Druid》《むかつき/Ad Nauseam》みたいな1枚で完結している軽いコンボならば、コンボそのものやコンボに繋がる《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》などでキープするのは当然。
逆に1枚コンボだけれども重すぎてキープ基準足りえないもの(《火想者ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, the Firemind》ジェネラルの《知恵の蛇の眼/Ophidian Eye》とか)は、初手からのマナ加速ではキャストまで間に合うはずがないのでキープされる事なくマリガンとなるだろう。
ならば、初手に揃い得るマナベースでキャストが可能な、そこそこの軽さの2枚コンボが揃いそうな初手が来た場合、ハンドに残すのが正解か否か? というのが今回の話題。
☆具体例
代表的なのが『《生き埋め/Buried Alive》+《再活性/Reanimate》』のウーズコンボ。
2枚、合計4マナでそのまま勝ちに行けるコンボパーツなのだが、例えば、初手の7枚の中にコンボパーツの2枚、あるいは片方+《神秘の教示者/Mystical Tutor》のような軽量チューターが来た場合、これらを残すかどうかを考えてみよう。
「序盤は手早くマナを展開→4マナ揃い次第コンボ」と行きたいのだが、コンボパーツ2枚はフィニッシュまで完全に不要牌。つまり、7枚のうち、残り5枚の手札で4マナまで伸ばす必要がある。
また、3ターン目にもなれば妨害が飛び交い始めるので、遅くとも3ターン目にはコンボスタートしたい。一般的な回り方をしたデッキも、4ターン目辺りに仕掛けてくるし、妨害なしの4マナで即ぶっぱするならその辺りがタイムリミットだろう。
◎そのために必要なのは、
・最低1枚の普通のマナ加速(印鑑とか)+土地3枚
その後の通常ドローに期待するにしても、印鑑などマナ加速をキャスト出来る土地2枚は欲しい。
・1枚で2マナ以上出すマナ加速+土地2枚
《Mana Crypt》《暗黒の儀式/Dark Ritual》《古えの墳墓/Ancient Tomb》みたいなカードがあれば、上のパターンに比べて合計必要枚数が減る。
のどっちか。合計枚数は3~4枚。
初手にあるコンボをそのまま残す場合、上記枚数を、初手の残り5枚をベースにしたマリガンで揃える必要がある。
◎《生き埋め/Buried Alive》コンボを残す初手・残さない初手
《Mana Crypt》などの2マナ以上出せるマナ加速が初手にあるなら狙って行っていい。
一般的な構築なら、4枚の手札+マリガンで黒マナが出る土地やマナファクト2枚を探すのはそこまで難しくないはずだ。
タリスマン・印鑑などの場合も同様。
特印鑑等で色マナが1つ確保できている場合、色拘束のハードルが下がるので、最低ラインの土地2枚の難易度は上例より下がる。
《精神石/Mind Stone》など色の確保が出来ないマナ加速の場合はどうか。
初手で黒黒が確保できているのならともかく、わずか4枚の自由の効くハンドから、初手にあった色の噛み合わない土地をパリマリで埋めてまでダブルシンボルを探しに行くのは事故につながる確率が高い。
シンボルが確保できていない場合、コンボによる速攻は諦めた方が良さそうだ。基本土地多めの黒単色の場合は別だろうけれど。
シンボルは確保できているがマナ加速が無い場合はどうか。
コンボパーツ2枚と最低ラインの土地2枚を残すと残りは3枚。構築にもよるが、それをパリマリし続けて3ドロー以内にマナ加速を引き当てられる可能性は低そうだ。
こちらもコンボによる速攻は諦めた方がいいだろう。
☆結論
つまり、例え非常に軽い2枚コンボであっても、初手に残して攻めに行くには『コンボパーツ2枚+マナ加速1枚(+ある程度の土地)』という整ったハンドが必要で、コンボパーツがそれを整えるのためのマリガンを圧迫してしまうため、かなり整った手札でない限りはプランを捨ててマリガンしてしまった方が良いと考えられる。
実際、アドバンテージ的にジリ貧にならないようなデッキ(ある程度のドローソースやアドに繋がるマナフラ防止ジェネラルの採用)をちゃんと組んでさえいれば、マナ加速を中心としたハンドからスタートする初手でも、スムーズに「マナを展開→アドバンテージを確保→そのままフィニッシュor妨害を交えながら中長期戦へ」という動きが出来る。
ぶっちゃけ、EDHは序盤の3ターン目くらいまでの動きが非常に重要で、そこで転ぶとその後の展開も後手後手に回って厳しいゲームになる事が多い。
いくら序盤戦でそのまま対戦相手を斬って捨てるプランが見えているとはいえ、無理にフィニッシュ直前まで無駄牌になるカードを2枚も抱えて大事な序盤戦の速度を鈍らせるよりは、大量展開・大量ドローで盤面を押し切る準備を整えた方が良い結果をもたらす事が多くなるだろう。
強引な高速コンボ狙いは1枚の妨害だけでゲームから脱落してしまう展開も発生しうるのだし。
☆まとめ
初手にコンボパーツが揃っていても、それ以外の手札がよっぽど整っていない限りはマリガンしてしまった方がいい。
3ターン目までの加速・アドバンテージ確保を最重要視したハンドの方が安定するし強い。
コメント
自分のデッキや同卓メンツにより左右はされるのは当然ですが、フリプなんかでは割とキープしがちですね……
放浪者も、食物連鎖、グリフィンが初手にあり、秒キープか……と言われたら、する時はほぼほぼ無いので……
シャルムの1枚コンボが自分の知る限り12マナかかる《生き埋め/Buried Alive》ルートなので話が噛み合わないかも知れませんが、もしも《彫り込み鋼/Sculpting Steel》などのループが保障される、という意味でおっしゃっているのならその通りかと思います。
墓地に落とす方法(《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》コピーなどでも可)をちゃんと準備出来る公算があるのなら、彫り込み鋼を序盤のマナ加速としても扱えるので、コンボパーツにも拘らず初手にキープできるのは魅力的だと思います。
生き埋めの場合は、初手からではとても考えられない量のマナが必要になるため問答無用でマリガンなので、逆の意味でマリガン基準が分かりやすくて便利ですがw
>seagalさん
記事を楽しんでくれているようでとても嬉しいです。ありがとうございます。
放浪者の場合、食物連鎖は単純にある程度軽いマナ加速として強力、かつ1枚でも無限ではないものの大渦ループを保障してくれるので初手に残すカードになりそうです。
ただ、そこにグリフィンが揃っていたらグリフィン即キープか、というと確かに言い切れるものではなさそうに思えます。
しかし食物連鎖自体がマナ加速になるので、「土地2枚+マナクリーチャー」だけでもキープ足りえる基準の緩さは他の軽量コンボから見るとうらやましい部分ですw