ちょっと面白そうな話が話題に出ていたのを受けて。
☆自分の身の回りでは、対戦時「部分パリ式マリガン」を採用している。
手札から任意の枚数を脇に退け、その枚数-1枚をライブラリーから加える、という行動を好きなだけ繰り返すという方法だ。
☆そのマリガンで、自分は土地の価値を高く見ており、例えば7枚全部土地だった場合には2枚残すようにしている。
これはぱっと見ちょっと多く残し過ぎに思えるかも知れない。
多くのデッキの場合、デッキの3割弱が土地だから、その後引く4枚の内に安定して1枚は土地が入ってくる。2枚入ってくる事もそこそこあるだろう。
もう1枚埋めて5枚引くのなら土地を引く確率はさらに上がる。これでも2/6という土地比率のキープは十分可能なレベルだろう。
それでも、自分は初手から土地2枚を残す。4/6や3/5といった土地比率になるのも望む所だ。
これは、EDHという環境に於けるルールと強力なカード群がそういった行動を後押ししている、と自分が考えているのが理由である。
そんな訳で、自分がなぜ多めに土地を手札に残す選択をしているかの理由となっている、環境・カードについて書いていきたい。
・ルール
EDHはジェネラルという、何度でもキャスト出来る伝説のクリーチャーを初手に持つゲームだ。
つまり、手札がすべてマナソースでもそれが無駄になる事は他のレギュレーションよりはるかに少ない。
だから自分はマナフラッドよりもマナスクリューを恐れる。マナが詰まって手札を抱えるより、マナしかない手札を吐き出してジェネラルで1枚のアドを稼いだ方がずっとマシだからだ。
何度も書いた気のする話だが、これはとっても大事な要素だと思っている。
・《Mana Crypt》《太陽の指輪/Sol Ring》
EDHでは0~1マナで加速出来るこれらのカードが採用されがちで、それゆえに土地の枚数を絞っても安定して高速機動を行う事が出来る。
これ自体はデッキに1枚なので初手にあるとは限らないが、1ターン目《悟りの教示者/Enlightened Tutor》《吸血の教示者/Vampiric Tutor》などの動きもあるので、事実上2ターン目に3~4マナを確約するカードの枚数は見た目以上に多いと言える。
そうしてそれゆえに、EDHのデッキ内の土地枚数は絞られがちとなる。良く見る《Mana Crypt》《太陽の指輪/Sol Ring》入りのデッキで28~32程度。場合によっては27や26といったデッキすら見かける。
これは、60枚デッキで言うなら土地18~20枚程度という事を意味する。
Mox他が使えるヴィンテージは別にして、レガシー以上のレギュレーションではデッキ内が3マナ以下で揃えられているような明らかに軽いデッキでしか見られないような枚数である。(まあドレッジとかSpyとかは別に考えてください)
にも拘らず、EDHでは4マナ以上のカードもそれなりに積んだうえで土地をそれくらいの枚数に絞っている。
これでも回るのは、土地が1枚あればキャスト可能で、1枚で2マナを生み出せるマナ加速が2枚も存在しているから、というのが大きい。
だからデッキ内の土地はあまりいらないのだが……逆説的に、その少ない枚数の土地をしっかり毎ターン置いていけないと、せっかくの軽量2マナ加速も無駄になる、という事を意味する。
1ターン目に《太陽の指輪/Sol Ring》を置き、その後2ターンに渡って土地を置けないのなら毎ターン1枚土地を置いた動きとそこまで変わらない。
そのため自分は、出来れば3ターン、最低でも2ターンはゲームスタートから安定して土地を置き続けたいと考えている。
だから自分は初手の土地、それも最低ラインとなる2枚の土地を非常に高く見ている。
・《Timetwister》《Wheel of Fortune》《意外な授かり物/Windfall》
EDHは、ほとんど唯一といっていい、軽量の手札リセットが乱発されるレギュレーションである。レガシー以上では上記のカード群は使用不可能だし、ヴィンテージでは遭遇率が異様に低い。
これは、ごくごく普通に土地を置き続けるだけの動きでも3ターン目には手札リセットがそこそこの確率で飛んで来る事を意味する。充分なマナ加速があれば2ターン目なんてのもザラ、ブン回りデッキなら1ターン目すらあり得る。
そんな環境に置いて、パーマネントの量は非常に大事である。
とても強いカード、例えば即死コンボとなる《生き埋め/Buried Alive》《再活性/Reanimate》を初手キープしても、土地が詰まって土地2枚で止まっている所に3T目《Timetwister》が飛んできたら全部台無しだ。(生き埋め再活性土地で4枚埋め、土地スペルスペル、と引いて引いたスペルが軽量除去だし、ってキープは結構あり得る話だろう)
しかも対戦相手は通常3人、手札を吹き飛ばされる確率は思っているよりはある。
なので、いつ手札を強引に平等化されても大丈夫なよう、少しでもパーマネントは増やしておきたい。
つまり、マナを必要とせずに強固なマナベースを作ってくれる毎ターンの土地セットの権利を大事にしない手はない、という事だ。
・《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
1ターン目から2マナ出す事を可能にし、色事故を回避し、場に残るのでその後の展開も補助するカード。感覚としては0マナ使い切りの《踏査/Exploration》、キャントリップのない代わりに0マナになった《探検/Explore》が近い。
場に残り続けるマナ加速のため、キャストして一番うれしいタイミングは当然ながら1ターン目だ。
高速環境では非常に強いカードなのだが、このカードを有効活用するには、余分な土地を手札に抱えておく必要がある。初手で2ターン目の土地セットを確約するためには3枚の土地を要する。
デッキ内の土地が3割といったデッキで、自然な形で初手に3枚の土地を集める事は難しい。それゆえ、「特にマリガンしたら《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》を引いてきた」時にそれがその強さの通り嬉しいカードとするために、手札に土地を偏らせるように動いた方が有効だ。少なくとも自分はそう考えている。
・各種教示者
ハイランダーなEDHに於いて、1枚しかデッキに入っていないカードを実質的に水増しできるサーチカードは非常に強力だ。
早いターンにコンボを揃えたり、速攻で《Mana Crypt》を持って来たり、手札が尽きた所で《Timetwister》を持って来たりっていうのは、どれも強い動きとなるだろう。
そんなサーチカードの中でも種類が多くて扱いやすいものに、「軽い代わりにライブラリーの上にサーチしてきたカードを置くのでアドとテンポを失う」という性質を持った教示者シリーズがある。
1枚のアドに対してのサーチの価値が非常に高いEDHでは強力カードとして使われるこれら教示者だが、その性質上ドローが1ターン止まってしまう。
この性質は、手札に土地を持っている事の価値を高める効果がある。
例えば初手に土地が2枚の場合、3ターン・通常なら3枚のカードを引く間に3枚目の土地を引かないと動きが止まってしまう。そうしてそんな状況で教示者を撃った場合、その次のドローは絶対に土地ではない。つまり土地が止まる確率が大きく上がる。
逆に手札に土地が余っているのなら、1ターンの土地ストップはむしろメリットとなり、状況に合った強力カードをサーチ出来る教示者の強みを十全に活かす事が出来るだろう。
これは、《Mana Crypt》をサーチ出来ない《神秘の教示者/Mystical Tutor》や《俗世の教示者/Worldly Tutor》において特に強い要素だ。
いざとなったら《Mana Crypt》や《太陽の指輪/Sol Ring》をサーチしてマナを伸ばす事の出来る《悟りの教示者/Enlightened Tutor》や《吸血の教示者/Vampiric Tutor》の場合は比較的悪影響が薄い。それでも、本来なら《Mana Crypt》+土地セットで1ターンに3マナ伸ばせた所を2/3のマナ加速で甘んじざるを得なくなっている時点で影響が出ているのだが。
とまあ、こんな様々細々とした要因を理由として、自分は初手に残す土地の枚数を多めにする事に価値を見出している。
マリガンは個人個人によって基準が違う感じのようなので、よければ意見もらえると嬉しいです。
☆自分の身の回りでは、対戦時「部分パリ式マリガン」を採用している。
手札から任意の枚数を脇に退け、その枚数-1枚をライブラリーから加える、という行動を好きなだけ繰り返すという方法だ。
☆そのマリガンで、自分は土地の価値を高く見ており、例えば7枚全部土地だった場合には2枚残すようにしている。
これはぱっと見ちょっと多く残し過ぎに思えるかも知れない。
多くのデッキの場合、デッキの3割弱が土地だから、その後引く4枚の内に安定して1枚は土地が入ってくる。2枚入ってくる事もそこそこあるだろう。
もう1枚埋めて5枚引くのなら土地を引く確率はさらに上がる。これでも2/6という土地比率のキープは十分可能なレベルだろう。
それでも、自分は初手から土地2枚を残す。4/6や3/5といった土地比率になるのも望む所だ。
これは、EDHという環境に於けるルールと強力なカード群がそういった行動を後押ししている、と自分が考えているのが理由である。
そんな訳で、自分がなぜ多めに土地を手札に残す選択をしているかの理由となっている、環境・カードについて書いていきたい。
・ルール
EDHはジェネラルという、何度でもキャスト出来る伝説のクリーチャーを初手に持つゲームだ。
つまり、手札がすべてマナソースでもそれが無駄になる事は他のレギュレーションよりはるかに少ない。
だから自分はマナフラッドよりもマナスクリューを恐れる。マナが詰まって手札を抱えるより、マナしかない手札を吐き出してジェネラルで1枚のアドを稼いだ方がずっとマシだからだ。
何度も書いた気のする話だが、これはとっても大事な要素だと思っている。
・《Mana Crypt》《太陽の指輪/Sol Ring》
EDHでは0~1マナで加速出来るこれらのカードが採用されがちで、それゆえに土地の枚数を絞っても安定して高速機動を行う事が出来る。
これ自体はデッキに1枚なので初手にあるとは限らないが、1ターン目《悟りの教示者/Enlightened Tutor》《吸血の教示者/Vampiric Tutor》などの動きもあるので、事実上2ターン目に3~4マナを確約するカードの枚数は見た目以上に多いと言える。
そうしてそれゆえに、EDHのデッキ内の土地枚数は絞られがちとなる。良く見る《Mana Crypt》《太陽の指輪/Sol Ring》入りのデッキで28~32程度。場合によっては27や26といったデッキすら見かける。
これは、60枚デッキで言うなら土地18~20枚程度という事を意味する。
Mox他が使えるヴィンテージは別にして、レガシー以上のレギュレーションではデッキ内が3マナ以下で揃えられているような明らかに軽いデッキでしか見られないような枚数である。(まあドレッジとかSpyとかは別に考えてください)
にも拘らず、EDHでは4マナ以上のカードもそれなりに積んだうえで土地をそれくらいの枚数に絞っている。
これでも回るのは、土地が1枚あればキャスト可能で、1枚で2マナを生み出せるマナ加速が2枚も存在しているから、というのが大きい。
だからデッキ内の土地はあまりいらないのだが……逆説的に、その少ない枚数の土地をしっかり毎ターン置いていけないと、せっかくの軽量2マナ加速も無駄になる、という事を意味する。
1ターン目に《太陽の指輪/Sol Ring》を置き、その後2ターンに渡って土地を置けないのなら毎ターン1枚土地を置いた動きとそこまで変わらない。
そのため自分は、出来れば3ターン、最低でも2ターンはゲームスタートから安定して土地を置き続けたいと考えている。
だから自分は初手の土地、それも最低ラインとなる2枚の土地を非常に高く見ている。
・《Timetwister》《Wheel of Fortune》《意外な授かり物/Windfall》
EDHは、ほとんど唯一といっていい、軽量の手札リセットが乱発されるレギュレーションである。レガシー以上では上記のカード群は使用不可能だし、ヴィンテージでは遭遇率が異様に低い。
これは、ごくごく普通に土地を置き続けるだけの動きでも3ターン目には手札リセットがそこそこの確率で飛んで来る事を意味する。充分なマナ加速があれば2ターン目なんてのもザラ、ブン回りデッキなら1ターン目すらあり得る。
そんな環境に置いて、パーマネントの量は非常に大事である。
とても強いカード、例えば即死コンボとなる《生き埋め/Buried Alive》《再活性/Reanimate》を初手キープしても、土地が詰まって土地2枚で止まっている所に3T目《Timetwister》が飛んできたら全部台無しだ。(生き埋め再活性土地で4枚埋め、土地スペルスペル、と引いて引いたスペルが軽量除去だし、ってキープは結構あり得る話だろう)
しかも対戦相手は通常3人、手札を吹き飛ばされる確率は思っているよりはある。
なので、いつ手札を強引に平等化されても大丈夫なよう、少しでもパーマネントは増やしておきたい。
つまり、マナを必要とせずに強固なマナベースを作ってくれる毎ターンの土地セットの権利を大事にしない手はない、という事だ。
・《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
1ターン目から2マナ出す事を可能にし、色事故を回避し、場に残るのでその後の展開も補助するカード。感覚としては0マナ使い切りの《踏査/Exploration》、キャントリップのない代わりに0マナになった《探検/Explore》が近い。
場に残り続けるマナ加速のため、キャストして一番うれしいタイミングは当然ながら1ターン目だ。
高速環境では非常に強いカードなのだが、このカードを有効活用するには、余分な土地を手札に抱えておく必要がある。初手で2ターン目の土地セットを確約するためには3枚の土地を要する。
デッキ内の土地が3割といったデッキで、自然な形で初手に3枚の土地を集める事は難しい。それゆえ、「特にマリガンしたら《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》を引いてきた」時にそれがその強さの通り嬉しいカードとするために、手札に土地を偏らせるように動いた方が有効だ。少なくとも自分はそう考えている。
・各種教示者
ハイランダーなEDHに於いて、1枚しかデッキに入っていないカードを実質的に水増しできるサーチカードは非常に強力だ。
早いターンにコンボを揃えたり、速攻で《Mana Crypt》を持って来たり、手札が尽きた所で《Timetwister》を持って来たりっていうのは、どれも強い動きとなるだろう。
そんなサーチカードの中でも種類が多くて扱いやすいものに、「軽い代わりにライブラリーの上にサーチしてきたカードを置くのでアドとテンポを失う」という性質を持った教示者シリーズがある。
1枚のアドに対してのサーチの価値が非常に高いEDHでは強力カードとして使われるこれら教示者だが、その性質上ドローが1ターン止まってしまう。
この性質は、手札に土地を持っている事の価値を高める効果がある。
例えば初手に土地が2枚の場合、3ターン・通常なら3枚のカードを引く間に3枚目の土地を引かないと動きが止まってしまう。そうしてそんな状況で教示者を撃った場合、その次のドローは絶対に土地ではない。つまり土地が止まる確率が大きく上がる。
逆に手札に土地が余っているのなら、1ターンの土地ストップはむしろメリットとなり、状況に合った強力カードをサーチ出来る教示者の強みを十全に活かす事が出来るだろう。
これは、《Mana Crypt》をサーチ出来ない《神秘の教示者/Mystical Tutor》や《俗世の教示者/Worldly Tutor》において特に強い要素だ。
いざとなったら《Mana Crypt》や《太陽の指輪/Sol Ring》をサーチしてマナを伸ばす事の出来る《悟りの教示者/Enlightened Tutor》や《吸血の教示者/Vampiric Tutor》の場合は比較的悪影響が薄い。それでも、本来なら《Mana Crypt》+土地セットで1ターンに3マナ伸ばせた所を2/3のマナ加速で甘んじざるを得なくなっている時点で影響が出ているのだが。
とまあ、こんな様々細々とした要因を理由として、自分は初手に残す土地の枚数を多めにする事に価値を見出している。
マリガンは個人個人によって基準が違う感じのようなので、よければ意見もらえると嬉しいです。
コメント
土地1枚残しで事故ったら、目も当てられないので。
白単・赤単・赤白では、マリガン数をなるべく減らすのが大切です。
マリガンによる損失を、補充する手段が少ないので。
同卓に、《Timetwister》系をほぼ確実に唱える人がいる場合は別ですが。
ドローの弱い赤白系は、確かにマリガン回数を減らすのは重要ですね。
また、「ドローが少ない=初手でどこまで動けるかの重要度が高い」なので、赤単をプレイしていた時は、マナ加速以外全部埋める勢いでマリガンしてました。マナさえあれば、あとで何を引いてもある程度は動ける(スペル引いたらそれをキャスト、マナを引いたらジェネラルキャスト)ので。