※以下の記事は、ルール上、一見不利な要素ばかりな単色だって十分戦えるという事を証明したいと思ったから書いているんだ。決してデュアルランド他の多色化するための資産を買うお金が無いからという負け惜しみではないんだ。ホントは贅沢な5色デッキでパワーゲームをやってみたいなんて思っちゃいないんだ。ちくしょう。



☆EDHは、色が多ければ多いほど強いのか?
EDHは、ジェネラルの固有色によって使用可能なカードプールが変わる。
単色ならその1色+無色、2色ならその2色+無色、そして5色ならすべてのカード、といった具合だ。
5色が一番パワーの高いカードを端から突っ込む事が出来るので、当然のようにデッキパワーも高くなりがちだ。

だから、3色以下の5色に比べて色の少ないデッキは、全ての5色デッキには不可能な要素である『3色以下のそのジェネラル』を活かせる構成にする必要がある。
《結界師ズアー/Zur the Enchanter》で持って来れるような3マナ以下のエンチャントを厚めにしたり、《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》と大量の小型クリーチャーで大量ドローを狙ったり、《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》のように本人がコンボパーツになったりがそれにあたる。


そうしてもう一つある、色の少ないデッキが5色デッキに対抗する手段が「デッキ内のカード同士のシナジーを強くする」という方法だ。
5色は確かに広いカードプールを持ち、各色から強力なカードを集める事が出来るが、しかしそれは逆に言うと色が散ってしまっているという事でもある。
各色から強い所を集めて5色のマナを必要とする構成になっていると、必然的にトリプルシンボル以上のカード、基本地形の数を参照するようなカードは使えない。
5色デッキでは《Invoke Prejudice》はキャストするのが大変な上に効果も大幅に削がれてしてしまうし、《Gauntlet of Might》は土地の大半を《山/Mountain》にしなければならないため5色では上手く扱えないだろう。
土地の整っているレガシー以下の環境でだって単色が頑張れているのだ。上記のようなカードを多く積み込み、それを活かせるようなデッキなら単色だって戦えるはずである。



☆単色で戦う
単色で戦う以上、それ自身が強い色じゃないとキツイので最強色と名高い青で話を進める。緑や黒も強色なので結構戦えるとは思うのだが、それでもカウンターの安定性は広いデッキタイプと戦う上でどうしても欲しくなるので、やはり単色で使用するのは青となるだろう。

という訳で、青単である。
調べてみると、青には意外なほど多くの実戦級な単色向けカードがある。
以下に、それらを書き出していく。
これらを出来る限り大量に、それぞれがシナジーを持った形で投入出来れば必然的に多色デッキにはできない方向性の、かつ強力なデッキが組めるという寸法だ。取らぬ狸の皮算用ともいう。



☆《未来の大魔術師/Magus of the Future》《未来予知/Future Sight》《精神力/Mind Over Matter》《Invoke Prejudice》《Mana Drain》《対抗呪文/Counterspell》など
単純にシンボルの濃いカードは多色では扱いにくい。
比較的シンボル比率の低めな未来予知ですら60%。上手く扱うにはマナソースもそれに準ずる構成にする必要があるので、多くの場合、単色や青メインの2色デッキでないと使いにくいであろう。

ダブルシンボルである《Mana Drain》《対抗呪文/Counterspell》は、シンボル数自体が少なめなので均等2色程度のデッキなら扱えない事はないのだが、実際に扱ってみると行動の圧迫が強い。構えると、多くの場合その時点で他の手札の青いカードが使えなくなってしまう。
多色の場合、《否認/Negate》のような、デメリットを背負う代わりにシンボルの軽いカードがどうしても優先される事となるだろう。



☆《妨害/Thwart》《撃退/Foil》《徴用/Commandeer》
青メインのデッキでなければ《島/Island》が3枚並ぶのはずっと後のターンになるため、その場だけで見れば《否定の契約/Pact of Negation》級である《妨害/Thwart》のピッチは期待出来ない。

また、《撃退/Foil》をピッチで撃とうとする場合、土地の種類が多い多色デッキは手札に島を残そうとすると展開が厳しくなりがちだ。2枚の青いカードを要求する《徴用/Commandeer》も同様。
これらを多色で扱うには《ネクロポーテンス/Necropotence》や《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》など、手札を強引に増やして少ないピッチの元を確保出来るシステムを準備する必要がある。



☆《High Tide》《超次元レンズ/Extraplanar Lens》《魔力の篭手/Gauntlet of Power》など
土地を統一する事によって効果を発揮するマナ加速。
特に《High Tide》はマナコストが軽く、青単ならばかなり早い段階で《暗黒の儀式/Dark Ritual》を超える効率のマナを確保する事が出来るようになるだろう。
《大あわての捜索/Frantic Search》《時のらせん/Time Spiral》のような、相性の良いフリースペルというシステムが同じ青にあるという要素も非常にありがたい。



☆《あと戻りの映像/Retraced Image》
デッキ内の土地の多くが《島/Island》の場合、ほとんどのゲームの第一ターンに島を置く事になる。
つまり、《あと戻りの映像/Retraced Image》は1マナ軽くなってキャントリップの消えた《探検/Explore》、あるいは1マナ増えた代わりに頑丈になった《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》と呼べるような働きをする。
これは、土地構成が汚くなる多色デッキには不可能な運用だ。



☆《永劫での歩み/Walk the Aeons》
基準となる《時間のねじれ/Time Warp》より1マナ重い追加ターンカード。
しかしこのカードには「島3枚でバイバック」という選択肢が存在する。
多色にはとても不可能な、それどころか単色ですら非常に重いコストではあるが、選択肢にあるだけでも大分違ってくる。
極端な話、これと島6枚(+幾ばくかのマナソース)がある状況で、アンブロッカブルのパワー21のジェネラルがいればそれだけで3人殴り倒せる。他の追加ターンカードには出来ない芸当である。



という訳で、青単EDHのステマでした。

コメント

forte
2013年6月18日15:53

グリセルブランドやロフェロスでも無い限り青以外の単色はキツそうですよね。

まの
まの
2013年6月18日18:13

早く黒枠デュアルランド購入のご報告を聞きたいんですが、まだですか?

かっこかり
2013年6月18日18:31

>forteさん
そういえば、ぶっ壊れ能力レジェンドが単色に多い気が……。黒ブレイズとかも協力ですし。
それらならきっと頑張れたのでしょうが、残念な事にぶっ壊れすぎててみんな禁止になっているというw


>まのさん
βの青デュアランとかβサファイア位するんですケド! それなら愛でる用にβサファイア買うんですケド!
貧乏人にはプロキシで手一杯ですわw プロキシありなら玉璽とかいう強力プロキシも投入できますしねw

そんちょう
2013年6月18日22:38

あと戻りの映像が地味にいい働き。

高い土地を買わない私にはとても興味深い記事でした。ありがとうございます。

かっこかり
2013年6月19日5:00

>そんちょうさん
緑以外だと1マナで加速ってのが貴重なので、あと戻りの映像はいい感じですよねw

MTGAnglerfish.アンコウ
2013年6月21日14:21

なるほど、、
やはり、実際にプレイしていないと分からないことが多くあるのですね。

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