敷居の高いMTG
昨日のピラミッドで、トキアくん経由でまのさんが《荊州占拠/Capture of Jingzhou》をくれた。
こんな高額カードをポンとプレゼントだなんて流石一関の主催は太っ腹だね!

エキスパンションシンボルを見ると☆なのでどうやらスターターらしい。
スターターに荊州占拠が再録されてたとか初耳だね! びっくり!

そして黒枠。スターターは白枠のセットだと認識していたんだけれど、どうやら黒枠もあったようだね! びっくり!

その上枠と絵柄の所がなんかデコボコしていてイラスト同じなのにポータル三国志とアーティスト名が別でその人の名前はProxy-Onlyさんて

パチもんだよ!!





そんな訳で、自分がMTGを再開してから約一年。
一関でフリプしてた時にみんなカード価格を結構安見しているのを見て、カードの値上がりを実感したのでカードの価格についてちょっと書いてみようかと。

本当はもっと前、それこそ一関から帰ってすぐにでも書くつもりだったんだけど、ドラゴンの迷路とかデッキ改造電波とかのせいでここまで延び延びになってしまった。
まあ思うままに書き散らす雑文なので、暇な人は読んでやってください。



☆ここ一年でのカードの値上がりの実例
再開を機会に通販でカードを集めたので、一年前くらいのショップ相場はそこそこ覚えている。それから約1年。モダンやレガシーで活躍しているカードは軒並み値上がりしている。最近それが大分顕著なので、いくつか実例を挙げてみようかと。
ショップや通販をあまり頻繁に利用しない人はびっくりするかも。そこそこ利用してるつもりの自分でもびっくりしたくらいだからw

対象は、自分が再開時点で発売され、価格が付いていたセットであるイニストラード以前。当時はもうすぐ闇の隆盛が発売って頃だった。

カード剪定基準は特になしで、なんとなく高そうなカードを適当に。あえて言うなら英語版準拠ってくらい。価格は自分の持っている大まかなイメージなので、実際の相場とは乖離している可能性があります注意。

《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》6000→13000
《タルモゴイフ/Tarmogoyf》7000→13000
《思考囲い/Thoughtseize》3000→6500
《闇の腹心/Dark Confidant》4500→8000
《Force of Will》5500→7500
《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》4000→8000
《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》2500→4000
《実物提示教育/Show and Tell》2800→6000
《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》1500→3000
《沸騰する小湖/Scalding Tarn》1800→4000
《汚染された三角州/Polluted Delta》4000→8500
《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》1800→3000
《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》2800→4200
《Underground Sea》(3ED)12000→16000
《Timetwister》(2ED)28000→38000

結論:みんな頭おかしい。





☆どうしてこうなった
・ひとつに、モダンというフォーマットの定着があると思う。
レガシーと違って全カード再録可能で、ある程度大規模の人数が参戦しても間に合うくらいのカード供給があり、さらには公式が禁止裁定を繰り返してバランス取りしたり積極的に盛り上げていた。
そうして盛り上がった所でのモダンマスターズの発売決定。明らかに公式が推しているというのもあり、将来的にはレガシーに換わってエターナルフォーマットの代表になりそうな雰囲気すらある。(全カード再版できるモダンの方が商売的にも理想的だろうし)
特にZENフェッチなどは、モダマス発表から少しして爆騰したクチ。
その他《闇の腹心/Dark Confidant》や《思考囲い/Thoughtseize》、《タルモゴイフ/Tarmogoyf》などのモダン・レガシー双方で活躍するカードも需要が大きく、元からじりじり価格を上げていた所からさらに価格上昇が加速した。


・次に、プレイヤーの平均年齢の高齢化。
MTGを始めた当初学生だったプレイヤーの多くがその後もMTGを続けた結果、「社会人になってお金に余裕が出来、かつスタンダード落ちカードの資産もそこそこ溜まって来た」という状態になり、「それじゃあちょっとお金をかけて下のフォーマットにでも手を出してみますか」となってエターナル環境のカードを買い漁り出したのも高騰の原因のひとつと思われる。
結果高額カードの売れ行きが昔に比べて上がり、売れるたびにショップはじりじりと価格を釣り上げていき、それでも社会人パワーで課金して、のループが今現在の状況ではないだろうか? 急な爆騰でない、ゆっくりとした値上がり基調はこの要素が大きいと自分は思っている。


・それから、MTG人気の再燃。
最盛期ほどの人気はないにせよ、一時の落ち込みからは完全に回復した。
特にアメリカではトップに返り咲いており、GPなどの大規模大会の参加人数は増加傾向にある。
最近は、そういったスパイク向けの競技志向のサービスのみならず、プレリリースパーティーにちょっとしたゲーム要素を加えたりしてカジュアル層へのアピールも公式がしっかりやってくれているのは大きそうだ。
ちょっとしたパーティー気分で1日遊べて、場合によっては参加費の元が取れてしまうリミテッドなら敷居は低い。特に都市部では、大昔に比べればはるかに初心者参入はしやすくなっていると思う。(いわゆるガチデッキを組み上げて大きな大会に参加し入賞出来るかどうかはまた別の話。あくまでFNMメインなど草の根プレイヤーの話)


・最後に、円安。
ここ1~2か月のカードの値上がりペースがそれまでより早いように思える。
タイミング的にも、これは国内ショップの一部がカードを海外からの仕入れに頼っていたため、円安の影響をもろに受けたのが原因だろう。





☆これから数年後の予想。
最後に、こんな感じで価格上昇が続いたとして、数年後に大きく価格が上がりそうな現行スタンダードカードを何枚か予想してみる。
まあ大体評価も固まってるし、みんな予想がついてるだろうけどね。

評価のポイントにしたのは、ひとつがマナ発生・プレイヤーへのダメージ・アドバンテージ取得などのMTGの基本動作を高効率で行えるカード。
これらは基本的なカードゆえに多くのデッキに投入しやすく、そのため需要が大きくなって価格が上がりやすい。
また、今後類似カードが出てこなそうなオンリーワン的なカードも高めに評価した。専用デッキでしか使えないオンリーワンカードは通常そこまで大きく上がらないはずなのだが、キキジキの事例を見るに使用デッキがメタの一線を走り続けられるスペックがあると高騰する模様。

そんな訳で再確認になりそうながらカードピックアップ。


・《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
手軽にアドを稼げる。2マナ2/1瞬速というそれだけで最低限のクリーチャースペック。シングルシンボルで投入しやすい。
結果的には《永遠の証人/Eternal Witness》などのカード回収系に近い効果だが、「フラッシュバックのおかげで使い切りになるからマナ・コスト軽くしてやるよ」とのお達しで圧倒的なコスパを得るに至った。
特にレガシーでは1マナの強力呪文が目白押しなのでタチが悪い。
フラッシュバックがセットになければ通常セットには再録できない、という再録のしにくさも値上がりを予想させる要素。
今でも高いがまだ上がりそう。


・《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》
バードオブグリムラバマンサーの軟泥。マナクリで、プレイヤーに直接ダメージが飛ばせて、墓地除去が出来る。これで1マナ。何考えてんだ。
スペックが特殊過ぎて再録に期待しにくく、そのくせ緑と黒どちらかしか入っていないデッキでも使えない訳ではない、というのも触りやすさに拍車をかける。
特に黒にとってはオンリーワンな1マナの《極楽鳥/Birds of Paradise》型マナクリとなるため、換えが効かない大事なカードとなる。
多分5年で今のボブに追いついちゃうんじゃないかと大胆予想。


・《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
主な戦場はモダン。3マナのPWのくせに自分を守れてしっかりアドも取れるというのは強い。そのくせ場に残りっぱなしだと+1で状況に蓋をしてくるとか非常にコントロール力が高い。
使い切りの《残酷な布告/Cruel Edict》+《濃霧/Fog》になる事もあるが、3マナならまあ許容範囲。そしてそんな使い方をせざるを得なくなる状況は意外と多く、そのためデッキに4枚投入がザラとなる。
高速デッキにはあまり合わない(まったく合わない訳ではないのがまたいやらしい)点と、色拘束の強さが不安要素だが、それでも4枚集めたい神話レアとなると高騰は必至。
今の所軽量PWが非常に少なく、しかもPWの強さもすっかり証明されてしまったため、今後も換えが効かないカードであり続ける可能性も高い。



・《グリセルブランド/Griselbrand》
釣ったりコスト踏み倒したりしたいクリーチャー代表。
多くの場合《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》には劣るため、次の踏み倒し候補の超絶クリーチャーが登場した際には《大祖始/Progenitus》のように悲しく消えていく可能性もあるが、それでも価格は安定すると思っている。
その理由は釣りやすさ。他の多くの凶悪クリーチャーはリアニメイト防止のための能力が色々と付いているのだが、こいつにはそれが一切存在しない。もう釣り放題。
そんな訳で、そもそもこれ以上のスペックのクリーチャーなんてそうそう出なそう、という事も含め、値上がりが予想される。
とはいえ使用デッキが限定的であり、頑張っても5年で2倍辺りがいい所だと思うが。



……なんかほとんど黒だった。
ボブといい思考囲いといい、なんか最近の黒の価格がヤバくないか?
レガシー参入の敷居が一番高い色として君臨する青に迫る勢いだわ。

コメント

真空圧
2013年4月15日22:01

バードオブグリムラバマンサーの軟泥www
死儀礼は確かにもっと値上がりそうそうな感じですよねぇ...

G
G
2013年4月15日22:17

ティボルトさん爆上げする未来とか見えませんかね?

fu@しーぶいまりな
2013年4月15日23:58

バードオブグリムラバマンサーの軟泥はその上サイズがいらってするんですよね。
私はもうカード買えなそうです(´・ω・`)

まの
まの
2013年4月16日2:36

そのプロキシー、素材安いから出来が悪いんですよねー。良い材料を見つけたので次回交流会にはもうちょい良いパチモンを持って行ければいいんですが。
最近はONSフェッチの値上がりが半端ないっす。Bayouが8,000超えたし。EDH人気の影響もあるんでしょうね・・・。

かっこかり
2013年4月16日6:10

>真空圧くん
レガシーでの墓地除去の価値がここ数年ずっと高いままだから、初手に出しても悪くない無理なくデッキに4枚突っ込めるカードはありがたいんだよね。
場が膠着したらフィニッシャーも出来るから重ね引いてもそう悪くないし。
ビートダウンにもコントロールにも合うから需要が高い所もボブと似てる。今2000弱だけど絶対上がり続けるだろコレ。


>Gさん
ティボルトさんは、「3マナのPW強いし人気あるな……よし、じゃあ今度は試しに2マナを作ってみよう。最初だし強すぎてとバランス壊さないようにちょっとパワーは抑え目で……」ってやった結果「なんだもうちょい強くしてもいいじゃん」という事をR&Dに確認させてくれた大事な試金石ちゃん。
来世に期待してください。


>fuくん
あの能力ラインナップは公式の「強カード作ろう」という意思の元なら考えられない事もないが、そこまでやってわざわざ1/2にした理由が全く分からない。腹パンくらいはさせてやるべきだったはず。


>まのさん
全P9のうち、EDH以外で需要のない《Timetwister》がパーセンテージで言うと一番上がっているので、EDH人気の影響もちょっとはあるんでしょうね。「好評につきプレミアムデッキに代わって毎年統率者系セット出す」って公式もアナウンスしてますし。

もちろんお財布と相談にはなりますが、将来的に使う当てがあるのなら、フェッチデュアランなんかの基礎となるカードは早く買えば買う程お得だとは思います。最悪3年くらい放って置くとオクで叩き売っても元値が取れそうってのがなんとも……。

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