全てはリンクいただいているRat-L-Trapさんの日記から。
http://rxlxtx.diarynote.jp/201304110130224507/


冠雪の島を入れることによって起こる明確なデメリットってあるのか?
(当然、《占術の岩床/Scrying Sheets》など冠雪によってリターンを得られるカードを自分のデッキに一切いれていない前提)


コレを自分なりに真面目に考えてみた。



☆デメリット
まずはデメリットから。
これは明確。冠雪地形に対するアンチカードが曲がりなりにも存在する事がデメリットとなっている。
採用率は低いなんてものではなく、非常に小さなリスクだが、対戦相手が氷雪土地をコントロールしている事でメリット得られるカードは確かに存在する。
そんなカードを《袖の下/Bribery》や《徴用/Commandeer》などで持ってきて自分が使用する場合にはメリットとなるが、それはつまり相手に使われるデメリットをリスクとして背負っていた上で発生し得る状況なのでリスク管理的にはトントン。

まあ正直、採用率を考えるとそこまで明確なデメリットとは言い難い。




☆メリット
続いて冠雪を選ぶメリット。
一切ない。「冠雪でない島」をわざわざ参照してどうこうするカードはない。


ただ、ここでRat-L-Trapさんも書いている通り《超次元レンズ/Extraplanar Lens》の存在が影響してくる。
対戦相手のレンズ使用者が《冠雪の島/Snow-Covered Island》を使用していた場合、通常の《島/Island》ではマナは増えない。

しかしそもそもレンズ自体の採用率がそこまで著しく高い訳ではなく、さらに多くの場合レンズを先置きしてターンを回す状況は多くない。
(レンズ除去で大きく減速・リスクは高いが《パリンクロン/Palinchron》などとのコンボパーツになるという性質のカードなので、その場で決めに行くパターンが多いはず)

そんな状況でレンズを使わない側がレンズを意識して冠雪にしても、レンズ使用者側が通常の島を使っていたら意味はなく、さらにレンズ使用者が毎回設置ターンに勝負に出てくるのならばほとんど意味を成さない。

他人のレンズの事を考えても、両者の差がほとんどない以上、《島/Island》と《冠雪の島/Snow-Covered Island》の選択肢の価値はトントンである。


しかし、ここでゲームバランス的な意味合いで考えると100%意味のない要素、「手に入りやすさ」「絵柄」というものが影響してくる。
上記のとおり、ほとんどトントンのメリットを考えてわざわざ《冠雪の島/Snow-Covered Island》を使うのは、価格的・物理的に明らかにコスパが悪い。アイスエイジとコールドスナップにしかないんだから、適当に基本土地を引っ張り出して来た時にそれが冠雪である可能性は非常に小さいから、多くの場合通常の《島/Island》になる。
また、イラストにこだわりがあって統一する場合も、《冠雪の島/Snow-Covered Island》に比べると《島/Island》のイラスト量は圧倒的で、通常の島を好みに思う者の方が多いはずである。

これはレンズを使用するプレイヤーでも大して変わらないだろう。これまで対戦した人数がそう多く方ではないが、「《超次元レンズ/Extraplanar Lens》を使っている上で青単」という人が数人いて、彼らはみな《島/Island》を使っていた。

そのため、わざわざ傾いて《冠雪の島/Snow-Covered Island》を選択してもむしろがっかり、というパターンの方が多いくらいになりそうである。


※だからこそ、逆にレンズを撃かう側は率先して冠雪を使うメリットはあると思う。心理的に、わざわざ冠雪の島を25枚とか率先して揃えて来てデッキを組む青単プレイヤーは少ない。1人でメリットを受ける事が出来る。
揃えやすさから、2色・3色デッキなどでデッキ内の10枚以下の島を冠雪で揃える人はいると思うので、そこに引っかかる可能性はあるが。




☆結論 1
《超次元レンズ/Extraplanar Lens》も使わず、氷雪であるメリットを受けられるカードを1枚もデッキに入れていないなら、《冠雪の島/Snow-Covered Island》にする価値はない。
非常に小さな確率(多分ほぼ0に近いだろう)ながらリスクが存在する。
《島/Island》が正解。」




☆結論 2
個人的には、レンズ以外の事も考えると冠雪の島と普通の島を半々くらいにするのが一番リスクが少ないと思う。レンズを使われた場合も安定してそこそこ美味しい目が見れるし、非常に限定的なパターンでメリットが存在するので。
この限定的なメリットを受けられる確率の合計は、氷雪を参照するカードを対戦相手がデッキに入れているという、ほとんど0に近いデメリットを受ける確率よりは流石に多いと思う。

では、そうやって半々に分けた場合の非常に限定的なメリットの実例を。

・《島/Island》がクリーチャー化→《撲滅/Eradicate》などをされるパターン。
それをされてもデッキに半分島が残るというメリット。
「もう土地が完全にいらない」という状況ならありがたいが、それはこのレアなパターンを発生させられた上で、相手が自分にそれを仕掛けて来て、さらにされた側の自分がそんな状況判断になる事がまずありえないレベルに稀なので。(撃たれて嬉しい状況で土地撲滅するのはプレイミス。プレイミスを期待してわざわざ構築する価値はない)


・《汚れた契約/Tainted Pact》を《徴用/Commandeer》や《呪文ねじり/Spelltwine》などで奪った場合。
多少深く掘る事が出来る確率が増える。
《Demonic Consultation》を同様に奪った場合は島を2種に分ける事がリムーブの増えるリスクになるが、それでも単色ならば即死に繋がる事は少ない。また、デモコンを持って来て「島」を指定する状況が研究室の偏執狂コンボを《徴用/Commandeer》などで止める場合のみ。(わざわざ《知識の搾取/Knowledge Exploitation》や《呪文ねじり/Spelltwine》でキャストするのは何らかのカードが欲しい状況で、それが《島/Island》であるという事はまずありえない)


そんな訳で、青単のデッキの場合は《冠雪の島/Snow-Covered Island》と《島/Island》を半々くらい(さらに厳密に言うと《超次元レンズ/Extraplanar Lens》使用者は《島/Island》を使う率の方が多いであろう事が予想されるため、ちょっと《島/Island》を多めにしておくとなおよい)、という結論に達した。





だからと言って自分は土地構成を変えないのだぜ。
こんないつ得られる分からないような小さすぎるメリットよりも、毎回得られる「絵柄を揃えた島を並べる見た目の美しさ」という気分的なメリットを自分は優先するw

コメント

Rat-L-Trap
2013年4月11日22:41

メリットとデメリットのはなし勉強になりました。かっこかりさんの日記はいつも読んでいたので自分の書いた日記を考察してもらえたのがうれしかったです。

ぎゃすたー
2013年4月12日0:00

メリット・デメリットだけで見ればほとんど差はないんですけど、初見の相手が冠雪で揃えてたらちょっと警戒しますね。
少なくともEDH始めたばかりの人は冠雪で揃えることはないと思うので。
…まぁ警戒したところでどうしようもなかったりするんですけど(

まの
まの
2013年4月12日2:12

アイスエイジの氷雪島は知り合いと思われる物体が移ってるのでワンチャン使ってもいいかな。どこの石像とは言いませんが(チラ
島は絵柄言語合わせないとピーピングされたあと、ちょっと出し方考えるデメリットがある、とか真面目っぽいこと言っておきます。

かっこかり
2013年4月12日4:56

>Rat-L-Trapさん
こちらこそ、面白い話題の提供ありがとうございました。

>ぎゃすたーさん
確かに冠雪だと「こいつ初心者じゃねーな」警戒される可能性はありますね。
初見だとこれがデメリットになるかも? 相手の資産やレベルも分からない初見同士だと「デュアルランド置いた=高い強力カード使ってきそうなんで殴ります」があったりしますしw

>まのさん
言われてみれば、確かに絵柄言語を統一して置かないと覚える事が多くなって面倒になる場面はありますね。(《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》で島のある手札を見られて、次ターン別の絵柄の島をドロー、それを置くと手札にさっきの島が残ってるのがばれる、とか)
自己満足以上にメリットがあった! すごい!

み
2013年4月12日20:49

通りすがりです
冠雪島いれてる青緑が輪作使った場合ロノムの口が飛んでくる可能性があるので除去使われると困るプレイヤーがカウンターする可能性があるかもしれないですね

かっこかり
2013年4月12日21:11

>マスク(パム)さん
確かに特に意味もないけど冠雪で統一していると、「冠雪使って何かするつもりなんだろう」と余計な警戒を与えてしまう事はあるでしょうね。
やはり冠雪か否冠雪で無意味に統一するなら、カードの影響を差し引いても否冠雪の方が良さそうです。

MTGAnglerfish.アンコウ
2013年4月13日0:22

フレイヤリーズの輝きで凍りつく相手が見たい

かっこかり
2013年4月13日4:28

>鬱っちーさん
《Avalanche》で相手の土地をぶっ飛ばしたい

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