EDHのバウンス優先順位
2012年10月20日 EDHカード考察 コメント (5)タイプを選ばない、あるいは(バウンスの必要性の薄いタイプである)土地以外のパーマネントを手札に戻せるバウンスは、カウンターや手札リセットと併用しなければ時間稼ぎにしかならないという欠点こそあるものの、受けが非常に広い優秀な除去である。
個人的には、種類別に除去の枠を作ったり、噛み合わない除去に身もだえする事を考えると、アーティファクトやクリーチャーなどの特定の一種類だけを対象に取れる除去よりも便利なものであると考えている。
他のカードの構成次第ではあるのだが、例えば土地以外という広いパーマネントを対象に取れる《分散/Disperse》なら、「2マナ・インスタント」という観点から見て、同マナ域なら《解呪/Disenchant》《帰化/Naturalize》のような軽く複数種類のパーマネントを対象に取れるもの、より軽い1マナなら《剣を鍬に/Swords to Plowshares》や《四肢切断/Dismember》のような腐りにくいクリーチャー除去に迫る程の利便性があると思っている。
☆そんな訳で、今日はそんなバウンスを選ぶ際の優先順位について書こうと思う。
自分基準で優先度の高い物から順に。
・《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》
土地以外のパーマネントを戻せるバウンスで唯一の1マナ。多くのバウンスのマナコスト基準が1青の中、半分のマナコスト。
撃ち返されて困る場面もあるが、流石に1マナは他と一線を画す。最優先。
・《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift》
自分のパーマネントを守れないという欠点はあるが、それは小さなもの。
軽量ピン除去として役立ちながら、場面によっては一方的な《壊滅的大潮/Devastation Tide》というパワーカードに変わる柔軟性は重要。超過がシングルシンボルなのも非常によろしい。
・《残響する真実/Echoing Truth》
同名パーマネントを一気に戻せるバウンス。
《太陽の指輪/Sol Ring》のような頻出パーマネントを戻す際に自分も巻き添え喰らっちゃったりして困る事もあるが、《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》などの苗木トークンを一気に始末したり、《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》などによってあちこちに乱立して手が負えなくなった《聖別されたスフィンクス/Consecrated Sphinx》を処理出来たりといった強力な場面も確かに存在する。
・《乱動への突入/Into the Roil》
1青で土地以外バウンスの基本的な性能でありながら、マナが余っている時は1青追加で1ドローに化ける。
キッカーのために余分にマナを立てて置ける場面は少ないし、効果的にも能動的に払いたいキッカーではない。凶悪な追加効果のサイクロンには及ぶべくもない。
しかしなんだかんだで中盤以降マナの余ってる所で引くとちょっと便利だったりする。
・《分散/Disperse》
特段おまけなしな汎用バウンス。
1青は相変わらず便利だが、上位互換が増えまくったのでよほどでないとデッキに入らなくなってしまった。
・《拭い捨て/Wipe Away》
刹那付き《ブーメラン/Boomerang》。
刹那は止めにくいウーズコンボを止められたりカウンターされなかったりと超強いのだが、ダブルシンボル3マナが重い場面がどうしても多い。
・《ブーメラン/Boomerang》
土地も戻せる《分散/Disperse》。
とはいえ土地を戻せるという利便性のためにダブルシンボルにはしたくない。
おまけがなくて投入には至らない事の多い分散以下と言わざるを得ない。
☆番外編・クリーチャーバウンス
相手の不意を突き、コンボを止める目的のため、インスタントである事は必須。
また、わざわざ対象を狭めたものを採用する事になるので、基本的にマナコストを汎用バウンス以下である1青よりは下に抑えるか特殊なおまけが必要。単純に1青インスタントなら汎用バウンスを入れた方がいい。
デッキによって「特殊なおまけ」部分の価値が変わるので、こっちは優先順位では並べない。
・《水没/Submerge》
自分に島があり、対戦相手に森があれば0マナで撃てる。しかも戻るのはライブラリートップなのでアド損を防げ、相手の足も遅く出来るのでちょっと便利。
EDHは緑が強いのでピッチを結構期待出来るが、対戦相手に緑がいないとクソ重いゴミカードに変わるという欠点がある。
・《送還/Unsummon》
癖なくクリーチャーバウンス。
多くの優秀クリーチャー除去以下の性能だが、バウンスとして見た場合には1マナである事の優秀さが光る。
多色の場合はクリーチャー専用の除去が欲しければ他の色から持って来ればいい事の方が多いので、主に青単が出番となるだろう。
・《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb》
アーティファクトの《送還/Unsummon》。
なんといっても青単で《エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria》に対処できるのが大きい。いざという時ドローに変わる点も意外と偉かったりする。
欠点は、置物なので見え見えなのと、バウンスとして機能させるためには青を構えておく必要がある事。
・《退去の印章/Seal of Removal》
エンチャントの《送還/Unsummon》。
マナコスト的には送還と同じだが、先置きしておく必要がある。先置き・先払いが利点となる事も結構あるので、必ずしも送還の下位互換とはなり得ない。
《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb》と違って起動にマナはいらないが、置物なので見え見えなのは呪文爆弾と同じ。
・《断絶/Snap》
2マナフリースペル《送還/Unsummon》。
構えておくべきマナはちょっと多いものの、軽めで実質0マナなのは偉い。
しかしやっぱり構えておくにはちょっと重いので、自分のメインで使ってフリースペルを活かせるタイプのデッキに入る事だろう。
・《応じ返し/Snapback》
ピッチ《送還/Unsummon》。
0マナは偉いが、カード2枚使って送還は、効果としてはちょっと切ない。生撃ちも重いってほどじゃないが軽い訳でもない。
安定して手札が増加する、マナがカツカツ気味なデッキ向け。
☆本題
で、非常に悩ましいと思っている事。
暫定的に《残響する真実/Echoing Truth》>《乱動への突入/Into the Roil》としたんだけど、ここの評価が凄い難しい。
「うちの周りは報復者使う人が多い」とか「身内にカウンターが多くて長引くから1ドローでもおまけは貴重」とかの局地的なメタや環境考慮、デッキ相性を抜きに考えた単純な強さを見た場合、一体どっちが強いんだろう?
よければみなさん意見を下さい。
ちなみに自分のサーダ・アデールは、今日エコーと入れ替わりでロイルが入りましたw
デッキ的にマナフラッドする事が多いのと、聖スフィ増殖パターンに入った時に全部戻して困るのは自分の方が多そう(自分以外のプレイヤーに複数並ぶ、というパターンより自分がそこに食い込んでいる事の方が多い)という事から。
個人的には、種類別に除去の枠を作ったり、噛み合わない除去に身もだえする事を考えると、アーティファクトやクリーチャーなどの特定の一種類だけを対象に取れる除去よりも便利なものであると考えている。
他のカードの構成次第ではあるのだが、例えば土地以外という広いパーマネントを対象に取れる《分散/Disperse》なら、「2マナ・インスタント」という観点から見て、同マナ域なら《解呪/Disenchant》《帰化/Naturalize》のような軽く複数種類のパーマネントを対象に取れるもの、より軽い1マナなら《剣を鍬に/Swords to Plowshares》や《四肢切断/Dismember》のような腐りにくいクリーチャー除去に迫る程の利便性があると思っている。
☆そんな訳で、今日はそんなバウンスを選ぶ際の優先順位について書こうと思う。
自分基準で優先度の高い物から順に。
・《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》
土地以外のパーマネントを戻せるバウンスで唯一の1マナ。多くのバウンスのマナコスト基準が1青の中、半分のマナコスト。
撃ち返されて困る場面もあるが、流石に1マナは他と一線を画す。最優先。
・《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift》
自分のパーマネントを守れないという欠点はあるが、それは小さなもの。
軽量ピン除去として役立ちながら、場面によっては一方的な《壊滅的大潮/Devastation Tide》というパワーカードに変わる柔軟性は重要。超過がシングルシンボルなのも非常によろしい。
・《残響する真実/Echoing Truth》
同名パーマネントを一気に戻せるバウンス。
《太陽の指輪/Sol Ring》のような頻出パーマネントを戻す際に自分も巻き添え喰らっちゃったりして困る事もあるが、《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》などの苗木トークンを一気に始末したり、《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》などによってあちこちに乱立して手が負えなくなった《聖別されたスフィンクス/Consecrated Sphinx》を処理出来たりといった強力な場面も確かに存在する。
・《乱動への突入/Into the Roil》
1青で土地以外バウンスの基本的な性能でありながら、マナが余っている時は1青追加で1ドローに化ける。
キッカーのために余分にマナを立てて置ける場面は少ないし、効果的にも能動的に払いたいキッカーではない。凶悪な追加効果のサイクロンには及ぶべくもない。
しかしなんだかんだで中盤以降マナの余ってる所で引くとちょっと便利だったりする。
・《分散/Disperse》
特段おまけなしな汎用バウンス。
1青は相変わらず便利だが、上位互換が増えまくったのでよほどでないとデッキに入らなくなってしまった。
・《拭い捨て/Wipe Away》
刹那付き《ブーメラン/Boomerang》。
刹那は止めにくいウーズコンボを止められたりカウンターされなかったりと超強いのだが、ダブルシンボル3マナが重い場面がどうしても多い。
・《ブーメラン/Boomerang》
土地も戻せる《分散/Disperse》。
とはいえ土地を戻せるという利便性のためにダブルシンボルにはしたくない。
おまけがなくて投入には至らない事の多い分散以下と言わざるを得ない。
☆番外編・クリーチャーバウンス
相手の不意を突き、コンボを止める目的のため、インスタントである事は必須。
また、わざわざ対象を狭めたものを採用する事になるので、基本的にマナコストを汎用バウンス以下である1青よりは下に抑えるか特殊なおまけが必要。単純に1青インスタントなら汎用バウンスを入れた方がいい。
デッキによって「特殊なおまけ」部分の価値が変わるので、こっちは優先順位では並べない。
・《水没/Submerge》
自分に島があり、対戦相手に森があれば0マナで撃てる。しかも戻るのはライブラリートップなのでアド損を防げ、相手の足も遅く出来るのでちょっと便利。
EDHは緑が強いのでピッチを結構期待出来るが、対戦相手に緑がいないとクソ重いゴミカードに変わるという欠点がある。
・《送還/Unsummon》
癖なくクリーチャーバウンス。
多くの優秀クリーチャー除去以下の性能だが、バウンスとして見た場合には1マナである事の優秀さが光る。
多色の場合はクリーチャー専用の除去が欲しければ他の色から持って来ればいい事の方が多いので、主に青単が出番となるだろう。
・《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb》
アーティファクトの《送還/Unsummon》。
なんといっても青単で《エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria》に対処できるのが大きい。いざという時ドローに変わる点も意外と偉かったりする。
欠点は、置物なので見え見えなのと、バウンスとして機能させるためには青を構えておく必要がある事。
・《退去の印章/Seal of Removal》
エンチャントの《送還/Unsummon》。
マナコスト的には送還と同じだが、先置きしておく必要がある。先置き・先払いが利点となる事も結構あるので、必ずしも送還の下位互換とはなり得ない。
《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb》と違って起動にマナはいらないが、置物なので見え見えなのは呪文爆弾と同じ。
・《断絶/Snap》
2マナフリースペル《送還/Unsummon》。
構えておくべきマナはちょっと多いものの、軽めで実質0マナなのは偉い。
しかしやっぱり構えておくにはちょっと重いので、自分のメインで使ってフリースペルを活かせるタイプのデッキに入る事だろう。
・《応じ返し/Snapback》
ピッチ《送還/Unsummon》。
0マナは偉いが、カード2枚使って送還は、効果としてはちょっと切ない。生撃ちも重いってほどじゃないが軽い訳でもない。
安定して手札が増加する、マナがカツカツ気味なデッキ向け。
☆本題
で、非常に悩ましいと思っている事。
暫定的に《残響する真実/Echoing Truth》>《乱動への突入/Into the Roil》としたんだけど、ここの評価が凄い難しい。
「うちの周りは報復者使う人が多い」とか「身内にカウンターが多くて長引くから1ドローでもおまけは貴重」とかの局地的なメタや環境考慮、デッキ相性を抜きに考えた単純な強さを見た場合、一体どっちが強いんだろう?
よければみなさん意見を下さい。
ちなみに自分のサーダ・アデールは、今日エコーと入れ替わりでロイルが入りましたw
デッキ的にマナフラッドする事が多いのと、聖スフィ増殖パターンに入った時に全部戻して困るのは自分の方が多そう(自分以外のプレイヤーに複数並ぶ、というパターンより自分がそこに食い込んでいる事の方が多い)という事から。
コメント
蒸気の連鎖、ハーキルの召喚術と再建、時間の亀裂が主です。
ハーキル系はTimeTwisterと合わせるか自分のマナファクトや倍加の立方体を戻して加速するかで
時間の亀裂は適当に7ドローしているだけでストームが勝手に貯まるため
立ち位置としてはマスデスorコンボパーツとして使っています。
サイクロンは大体めくれて超過で撃てないのと、自分のパーマネントが戻せないのが嫌で入れられませんでした。
・・・むしろ横レスですが再建とか時間の亀裂ってのを初めて知ったので考察中w
放浪者のようなマナが出てストームをある程度期待出来るデッキだと、確かに《時間の亀裂/Temporal Fissure》はよいですね。おっしゃる通り、役割としてはピン除去と言うよりマスデスですが。
知人もストーム系のデッキで追加のストーム要因として投入していました。土地も戻せるがうざかったです。
ハーキル系も、ストームデッキで主に対象自分、手札リセットが見えたら対戦相手に、という動きで活躍していました。実際に今日その流れで撃たれましたしw
最近はすっかり可能な限りカウンター構えてTT撃ちたい病ですw
大渦が倍化の立方体やハーキル系を利用して加速する構成になっているっていうのが結構意外でした。
>Gさん
なんか今日動かした感じ、結局再び残響が乱動と入れ替わりになりそうです。
なんやかんやで特に追加でマナを払ったりしなくてもおまけが期待出来る効果の方が、活躍の期待値が高いようです。
とか書いてたら早速逆の意見がw
マナが多めに出て余るようなデッキなら良いのですが、そんなデッキですら大概の場合は他のアクションにマナを使うために2マナ、3マナ構えてターンエンドするのが関の山なので、ロイルの方も意外とキッカーが活かされるタイミングが少ないみたいです。
マナが余って本当にやる事がない時でも、だからこそ手札にある貴重なリアクションを適当なカードに使って1ドローに換えたい事も少ない、という面でも問題がありました。
もちろんおっしゃるようにエコーの方も特殊な事例(《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》の植物トークンが並んでいる、《Mana Crypt》などの定番カードが複数並んでいる、など)でない限り利点が活かされる事は少ないのですが。
やっぱりこの辺りは本当に悩ましい所ですね。
デッキに1枚、となった場合にどちらを採用するかはまだまだ安定しなさそうです。