「EDHの青メインなデッキで《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》って実は微妙じゃないの?」ってのは、昨日晩飯一緒に食ってる時にcoza君が持ち出した話題。

自分も彼と同感で、現在のテフェリーデッキから瞬唱は抜けている。最初の内は入ってたんだけど、最終的にいらないと判断した。
そんな訳で、今日の日記では瞬唱の弱さについて書いていこうと思う。

※これはあくまで個人の感想です。瞬唱強いと思ってる人は「まーたEDH初めて一月の輩が適当こいてるよ」とでも思っていてくださいw



EDHにおける瞬唱の弱さの原因は、何と言ってもフラッシュバック先の心もとなさと不安定さ。
瞬唱が活き活きしているデッキの例としてレガシーの石鍛冶を挙げると、定番の《渦まく知識/Brainstorm》と《剣を鍬に/Swords to Plowshares》だけで8/60枚、EDH換算で13.2/99枚。
追加のカウンターとしてよく見る《呪文嵌め/Spell Snare》《呪文貫き/Spell Pierce》や、タッチ黒でよく見る《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》《思考囲い/Thoughtseize》の分も考えると、かなり少なめに見積もって10/60枚、EDH換算で16.5/99枚。一般的な石鍛冶だと12/60前後、19.8/99。さらには《直観/Intuition》などのサポートが入り、墓地に落ちるカード枚数が実質的に水増しされている事もある。
そうしてそれを受けて考えると、青単で1マナの有用なスペルを最低16枚はハイランダーなEDHにおいて現実的な枚数ではない。

黒をタッチする事で《伝国の玉璽/Imperial Seal》や《吸血の教示者/Vampiric Tutor》、《無垢の血/Innocent Blood》に《四肢切断/Dismember》という選択肢が広がり、さらには《否定の契約/Pact of Negation》《精神的つまづき/Mental Misstep》《無効/Annul》まで取っているcoza君のウーナですら、1マナ以下のスペルはぎりぎり16枚。
それで「微妙な気がしてきた」と言っているのだからやはり厳しいのだろう。

これは、枚数はぎりぎり足りていても、石鍛冶に比べると遥かに安定性に乏しい事が原因と思われる。どんなに頑張っても、99枚ハイランダーでは《剣を鍬に/Swords to Plowshares》並みの受けの広さを持った除去を6.6枚も詰めない。


それならこっちの方が遅い環境だし多少重くなっても、と続く候補である2マナのカードに目を向けるが、こちらにも結構問題がある。
フラッシュバック候補に挙がりやすい2マナのカウンターとバウンス(《対抗呪文/Counterspel《Mana Drain》《Arcane Denial》《否認/Negate》《乱動への突入/Into the Roil》《残響する真実/Echoing Truth》など)は多くの場合《謎めいた命令/Cryptic Command》のほぼ下位互換なのだ。
(ライフが40もあり対戦相手が3人もいるEDHでは2/1のクリーチャーよりも1ドローの方が有用な場合が多く、さらに「必要スペルが墓地に落ちていなければならない」という条件もないので安定性で勝る)

そしてその競合相手である《謎めいた命令/Cryptic Command》すら、最終的にはマナコストの重さを理由に解雇されがちである。


こう考えていくと、青単やそれに近い構成で瞬唱を活かすには、2/1の人間ウィザードクリーチャーである点を利用する必要がある。
つまり《巻物の君、あざみ/Azami, Lady of Scrolls》ジェネラル。
しかしそれ以外の青メインのデッキでは利点を活かしにくく、無条件採用は難しそうだ。

3色以上になればまた変わってくるのだろうけど。スペルの選択肢が多いのは大きい。
《二つ反射のリクー/Riku of Two Reflections》なんかはスペルが多くクリーチャーである事を活かせるので相性がいいかも知れない。あとはチューター系を山と積んだ5色コンボデッキとか。


ちなみに自分のテフェリーの場合、1マナ以下のスペルは7枚、2マナ以下だと15枚。
やはり瞬唱の活きるような構成ではない。

コメント

zama
2012年4月3日19:28

EDH的にはカウンターの濃いデッキには瞬唱は微妙ですよね。

カウンターはどちらかというと、コンボ通す目的で入っている場合が多く、相対的に墓地よりも手札に滞在する場面が多いですし、カウンター撃ったとしても、できる限り取り返しのつき易いスペルから使うはずなので、結果瞬唱の対象となるのは威力の低い『無効』みたいなものとなる場合が多いかと。

そもそもEDHでカウンターのためだけに4マナ残す動きはむしろ弱くて、それならチューターでも撃って勝ちに行けというのが推奨プレイかと思います。
ぎりぎり実質瞬唱込みでも2マナで済む否定の契約が対象にできれば及第点でしょうか。

文中でも書いてある除去を対象にするか、『wheel of fortune』やタイムツイスターなど、大幅にアドバンテージを得るカードを使いまわすのが正解ではないかと思います。

かっこかり
2012年4月3日21:43

>zama君
ドローに関しても細かく書こうと思ったけど面倒で飛ばしたら触ってくれたので書く。
瞬唱の対象が広いからいちいち書いてくとキリがないんだよw

《Timetwister》や《Wheel of Fortune》、《意外な授かり物/Windfall》あたりは打った後即座に行動したいスペルなんだけど、瞬唱通すと《時の逆転/Time Reversal》になってしまうのが辛い。
弱いアクションて程じゃないけど、5マナソーサリーだとせっかくの手札を活かせるのが他の人が好き放題やってからになってしまう。
これ系の場合の最高の相方は実質0マナな《時のらせん/Time Spiral》なんだろうけど、墓地に落ちてる場面はそうそうないというwww

そうなると《渦まく知識/Brainstorm》《衝動/Impulse》《知識の渇望/Thirst for Knowledge》あたりのインスタントが望ましいんだけど、わざわざ瞬唱通してまでそういうドローを使いたいようなデッキなら、ドロースペルが潤沢な色なので純粋にドロースペルを水増しした方が早い。

そっちが書いている通り、チューター打って勝ちに行くアクションは強い。
多くがインスタントだし、ソーサリーでも中盤の3~4マナならギリ許容範囲。
出来れば沢山入れたい系統のカードのくせに、大概は本家とポータルの2種類のみしかなかったりするから水増しの価値も大きい。
青単だと2マナ以下の有力なサーチが《神秘の教示者/Mystical Tutor》《親身の教示者/Personal Tutor》《商人の巻物/Merchant Scroll》くらいで、しかし意外とソーサリー持ってくるタイミングが少ないので水増ししたい程では無かったりする。

という訳で、個人的には青単での瞬唱の強さはいいトコ《謎めいた命令/Cryptic Command》くらいだと思っているのですよ。(どっちもパワーは十分だがちょっと重さが気になって使い勝手が悪い)


そんな訳で《Demonic Torment》《吸血の教示者/Vampiric Tutor》《伝国の玉璽/Imperial Seal》と取れるウーナなら瞬唱最高に活きるだろ、と思ってたんだけどそうでもないみたい。難しいもんだ。

coza
2012年4月3日22:32

ぱっと見では確かにウーナなら活躍できそうな気がしなくもないんでもう少し試してこうかと思っとります。
しかし今のところ瞬唱が最高に強かったのは(例のクロウマトとかゼドルーとかで)《直観/Intuition》と組んだ時ですね。さすがレガシーでも活躍する組み合わせは格が違った。

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