少し前から周りのメンツが「《始祖ドラゴンの末裔/Scion of the Ur-Dragon》アングリーハーミット組むぞー」「《結界師ズアー/Zur the Enchanter》組むぞー」とか言い出してる。
そんな訳で、せっかくだから自分もその『よく名前を聞く強ジェネラル最強決定戦』に参加したいと思い、現在《巻物の君、あざみ/Azami, Lady of Scrolls》を机上で仮組みしててみたり。

でもデッキ構成の9割近くが現在のテフェリーと変わらないというね。
まあいくら確実に初手にあって再キャストが可能なカード1枚が違うとはいえ、残り99枚のカードプールが同一である以上、どうしても似たような構成になるんだろう。特に同じ人間が組む場合はなおさら。

そんな訳で、自分がジェネラルとしているテフェリーのみならず、青単全体に関するコンボの話でも書いてみようと思う。
すっごい長文注意。


☆未来予知系コンボ
《未来予知/Future Sight》《未来の大魔術師/Magus of the Future》+《覚醒の兜/Helm of Awakening》《エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor》《雲の鍵/Cloud Key》+《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》で無限ドロー。

利点は
1・パーツが単品でも腐りにくい。(特に師範の占い独楽)
2・師範の占い独楽以外のパーツが複数種類ある

欠点は
1・青マナの要求が多め。
2・3枚コンボ。
3・それ自体が勝利条件を満たすコンボではない。

青単デッキの場合、欠点1は影響が小さい。
欠点2は独楽が青でサーチしやすいほぞであり、なおかつコンボ関係なしに欲しいデッキの枠や動きをまったく阻害しないカード、という事で実質2枚コンボのように振る舞えるので緩和される。
欠点3はEDHが加速を求められる環境で、それゆえ緑以外のデッキは茶色の加速を求められる関係上、「デッキ全ドロー>マナを使わず加速>勝利に直結するカード」という動きがナチュラルに出来るため無視できる。コンボパーツの1種であるコスト軽減系が茶加速を補助してくれるのも追い風。

サーチのしやすさも評価要因。独楽や軽減系は青でサーチしやすいアーティファクト、残る未来予知パーツもデッキの構成次第では《未来の大魔術師/Magus of the Future》を持ってこれる《ヴィダルケンの霊気魔道士/Vedalken AEthermage》を投入可能。

つまり青単ではほとんどデッキを歪めずに「パーツがそれぞれ2種類ある2枚即死コンボ(ただし「本当の即死コンボ」をデッキに仕込む必要がある)」として扱う事が出来るため、他に一つでも即死コンボが入っているなら最も優先して組み込むべきコンボだと思っている。


☆《Power Artifact》コンボ
《Basalt Monolith》《厳かなモノリス/Grim Monolith》+《Power Artifact》で無限マナ。

利点は
1・軽い。1青青~2青青始動で無限マナ。
2・デッキに入れやすい《交錯の混乱/Muddle the Mixture》で両パーツともサーチ可能。
3・パーツの片方が複数種類。

欠点は
1・これだけでは勝利に直結しない上に他のコンボに広がらない。
2・《Power Artifact》が単品だとゴミ。

なんと言っても軽さが魅力。
しかしなんらかのエンドカードをデッキに投入する必要があり、事実上3枚コンボ。また、エンドカードに《ゴブリンの大砲/Goblin Cannon》などの専用カードを採用するとデッキパワーが落ちる原因になる。ただでさえ《Power Artifact》が無駄牌なのに。
しかしその成立のしやすさと軽さを活かすため、出来ればエンドカードは複数欲しい。《妖精の女王、ウーナ/Oona, Queen of the Fae》のようにジェネラルがエンドカードだと最高なのだが。
コンボ抜きでも役に立つエンドカード(デッキを引き切りフィニッシュに手が伸びるXドローなど)を複数デッキに入れておきたい。


☆指輪コンボ
《Basalt Monolith》+《ブライトハースの指輪/Rings of Brighthearth》で無限マナ。

利点は
1・パーツがアーティファクトのみなので非常にサーチしやすい、色拘束がない。
2・まずデッキに入るであろう《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》で無限ドローに繋がる。
3・パーツがそれぞれ単品でもそこそこ使えるカード。
4・期待値は低いが《Basalt Monolith》以外からも無限マナに行ける事があり、(《アフェットの錬金術師/Aphetto Alchemist》や《通電式キー/Voltaic Key》絡み)デッキによってはその別ルートのパーツをナチュラルにデッキに組み込める。

欠点は
1・これだけでは勝利に直結しない。が、利点2があるので《Power Artifact》よりマシ。
2・重い。始動には実質計8マナ。

自身が無駄牌になりにくくなった代わりにクソ重くなった《Power Artifact》コンボ、といった印象。《Power Artifact》コンボに比べて安定して成立しそうなパーツが互いにオンリーワンなのもマイナス点。
すでに《Power Artifact》コンボがデッキに入っている場合は、エンドカードとコンボパーツを共有する事になるのでまず組み込まれる事になるだろう。実質指輪を一枚入れるだけだし。
その際は別ルートにつながるカード群(《アフェットの錬金術師/Aphetto Alchemist》《通電式キー/Voltaic Key》《Candelabra of Tawnos》《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》タップで3マナ以上発生させられるマナファクト、タップでドロー出来るアーティファクトやクリーチャー、など)もデッキを歪めない範囲で入れておきたい。


☆暴君コンボ
《潮吹きの暴君/Tidespout Tyrant》+2枚合計の差し引きで発生するマナがプラスになるマナファクト2枚で無限マナ。

利点は
1・青単だとナチュラルにマナファクトを並べるので実質1枚コンボ。
2・暴君キャスト後スペルを挟む事で、そのままではフィニッシュを許さないパーマネント(《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》《無のロッド/Null Rod》など)を排除出来る。
3・パーマネント次第では無色無限マナから有色無限マナに持って行ける。
4・指輪コンボ以上に無限ドローに繋がるルートが多い。

欠点は
1・これだけでは勝ちに直結しない。
2・重い。最低でも青青青を含む8マナから。

欠点部分が指輪コンボと丸被り。しかし受けの広さは指輪以上なので、《Power Artifact》コンボが入っていないデッキならこちらが優先となるだろう。
有色無限マナに持って行ける点が非常に素晴らしく、《青の太陽の頂点/Blue Sun’s Zenith》1枚で「デッキ引き切り>未来予知設置>ライブラリートップから頂点乱打」でフィニッシュまで持って行ける。
また、バウンスが疑似的なアンタップとして働くおかげで無限ドローに繋がるルートが多いのは偉い。
デッキに多くのマナファクトが入っている事を求めるが、青単の場合デッキ構成がナチュラルに青茶になりがちなので、デッキの一部のカードを無限マナの吐き出し口に変える(ドローに青頂点やあざみ、バウンスに転覆を採用するなど)だけでなんかガチっぽい感じになる。


☆精神力コンボ
《精神力/Mind Over Matter》+《寺院の鐘/Temple Bell》《ジェイスの文書管理人/Jace’s Archivist》(いずれかの対戦相手の手札が2枚以上)で全員無限ドロー。

利点は
1・他のコンボと違い勝ちに直結する。
2・コンボパーツの片方が複数種類ある。
3・精神力でマナを増やす事が出来るため、手札さえあれば6マナで成立する。

欠点は
1・《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》などの無駄牌になりがちなライブラリーアウト対策をデッキに入れる必要がある。
2・エンチャントである精神力のサーチがしにくい。(6マナ変成の《天上の案内者/Ethereal Usher》はあるが生性能がゴミな上、他のめぼしいサーチ先が《時のらせん/Time Spiral》くらいしかない)
3・一気にライブラリーを引き切らせる訳ではないので対戦相手に割り込まれる不安がある。
4・精神力が単品だと腐る。


強みと弱みがかなりハッキリしているコンボ。
エンドカードを別に要求する他コンボと違って2枚で完全勝利直結型なのは素晴らしいのだが、欠点部分、特に欠点3は結構致命的だったりする。
そのためあらゆる青単に組み込む事は出来るが、しかし単体では他のコンボに優先して入り得るものではない。
欠点を潰せるジェネラルなら一考に値する。テフェリーなら欠点3が、アルカニスなら欠点3と4がほぼ無視出来る。


☆パリンクロンコンボ
《パリンクロン/Palinchron》+《High Tide》《超次元レンズ/Extraplanar Lens》《幻影の像/Phantasmal Image》など+十分な島で有色無限マナ。

利点は
1・2枚目のパーツの受けが非常に広く、単品でも十分強いものもある。
2・発生する無限マナが有色である。

欠点は
1・勝利に直結しない。
2・パリンクロンがサーチしにく過ぎる。
3・多くの土地を要求するので始動が遅め。

ふと忘れていた事に気が付いたので追加w
有色無限は偉いんだけど、欠点2のせいで他のコンボよりも成立させにくい。7マナ変成があれば話は大きく変わっていたのだろうけれど。
有色無限からのXドローのみならず、《海の中心、御心/Mikokoro, Center of the Sea》とか怪しいフィニッシュルートが増えているのは利点。スペル枠を圧迫しないのは偉い。
じっくり構えるコントロール系なら、自然と土地も並ぶし見るカードの枚数も増えるので一考の価値あり。


青単で主要なコンボというとこんな所だろうか?

自分(テフェリー)の場合は、デッキをほとんど歪めない割に成立させやすい未来予知コンボと、フィニッシュとして相性のいい暴君コンボ(クリーチャーが瞬速を持つおかげで、「独楽タップ>解決前に手札からクリーチャープレイ>独楽バウンスしつつドロー」という動きの無限ドロールートが増える)、精神力コンボを組み込んだ。
フィニッシュが2種類なのは片方のみだとリムーブなどされた時に不安なため。

あざみの場合もフィニッシュは2種類だが、相性の良くない精神力コンボが抜け、代わりに追加の勝ち手段として《研究室の偏執狂/Laboratory Maniac》が入る予定。手札で腐りそうだけど腐ってもウィザードだし。あと、指輪もナチュラルに組み込める構成なので多分入れる。


※最後まで読んでくれた方へ
こんなクソ長文を読んでくださってありがとうございます。お疲れ様でしたw

コメント

MTGAnglerfish.アンコウ
2012年3月30日21:43

あと、青単コンボというと...
《上位の空民エラヨウ/エラヨウの本質》+《秘儀の研究室》
もあるかと。

fu@しーぶいまりな
2012年3月30日22:30

だめ あざみかぶるからダメw

かっこかり
2012年3月30日22:33

>鬱っちーさん
確かにその組み合わせはほぼ勝ち確ですね。
エラヨウがジェネラル不可になってからEDH始めた身なので思い浮かびませんでしたw

実質2枚でほぼ勝ち確定で、比較的軽めというのはいい点ですね。
欠点は、パーツがサーチしにくい事と、秘儀の研究室が単品だと役に立たない事、コンボに少々手間がかかる(場の脅威をなくして安全を確保した上で4回スペルを唱える事をしなければならない)所でしょうか。エラヨウの方は単品でも役に立つとはいえ、反転条件が単体でコンボを求めているようなものなので簡単とは言えない感じなのもマイナス点。

手間を考えると、エラヨウがジェネラル不可な現状で他のコンボを押しのけての採用は難しそうです。

やはり違う視点があると勉強になりますね。ありがとうございます。

かっこかり
2012年3月30日22:47

>fu@しーぶいまりなくん
いいから黙って俺と対消滅しようぜwww

まあジェネラル被るならテフェリーで頂上決戦挑むのもやぶさかではない。
有名じゃないだけで、テフェリーも一線級のガチジェネラルなポテンシャルはあると思ってるしw ジェネラルの性質がカウンター殺しなのと、精神力コンボと呪われたトーテム像を組み込みやすい所がマジ偉い。

他の人の構築も参考にしたいけど、ネットで調べてもメインで調整してる人がいないっぽいのがなぁ。

fu@しーぶいまりな
2012年3月30日23:01

テフェリー強いのは俺も通った道なんでわかりますw (解体したとも言う
ジェネラルかぶりはしたくないので今度腹を割って話し合いましょうw
あと、精神力コンボは重いけど あざみ+精神力 でコンボだからありだと思ってるのだけどなー

MTGAnglerfish.アンコウ
2012年3月30日23:04

《秘儀の研究室》は《禁止》と相性が良いですね。
隣に あざみ様がいらっしゃれば...

kagari
2012年3月31日23:16

あしあとから来ました。リンクさせていただきますm(‗ ‗)m
青使用者がいないEDHなら、《集団意識》を貼っておいて、テキトーな呪文を打って《否定の契約》をプレイ。大人数でも、1発で1人勝ちに持ち込めますよ。

かっこかり
2012年4月1日0:20

>kagariさん
リンクありがとうございます。こちらもリンクさせていただきました。

青単《集団意識/Hive Mind》は、コメントでおっしゃっている通りの条件が、青の強い環境のせいであまり期待できなそうなのが残念な所です。
間に何か挟まないといけないのもよろしくない感じ。せっかくの6マナ2枚コンボなのに。

とはいえ軽めの2枚コンボですし、不人気かつ能動的に打てる赤や白なんかと一緒に組んだ時にはワンチャンあるかもですね。

nophoto
Maragaret Boos
2014年9月24日12:43

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]Maragaret Boos[/url](调用文章设置中的原文链接项)

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